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『 「眞相箱」 の呪縛を解く 』  その1(はじめに) [読書]

P1040933.JPG真相箱.gif小学館文庫(2002年7月発売)

櫻井よしこ氏の精力的な活動には頭が下がります。
その勉強量、発言の確かさ、穏やかな口調には説得力があります。
こんな美しい歳の重ね方をしたいものだと憧れています。[揺れるハート]

今の日本を考える上で、とても必要な視点を取り上げていると思います。
というより、むしろ、日本人として、知っておかねばならない内容だと思いました。

戦前の日本、そして戦後の日本。
連々と繋がり、絶え間ない歴史における視点。
歴史の嵐の中を木の葉のように舞うだけの日本人ではクヤシイです。
なぜ嵐が起き、どういう風が吹いているのか…
歴史から学び、歴史を活かせる日本人として、その可能性を信じたいと思いました。
そのために、日本人にかけられた呪縛を解かねばなりません。

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呪縛(辞書より)
まじないをかけて動けなくすること。心理的な強制によって、人の自由を束縛すること。
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では、日本人がかけられた呪縛とは何なのか…
「眞相箱」 とは何なのか…
この本が伝えたいことを何回かに分けて書いてみたいと考えています。

     [かわいい]   [かわいい]   [かわいい]

さて、「眞相箱」 とは、ラジオの番組名であり、その台本をまとめたものです。
同名にて、昭和21年(1946年)8月25日発行、定価15円で、発売されています。
連合軍最高司令部民間情報教育局編、コズモ出版社。です。(上記写真右)

連合軍最高司令部とは、GHQのことです。
民間情報教育局(CIE)とは、GHQの幕僚部の一つで、教育・宗教など担当文化政策を担当した部局です。
ラジオ番組は、米軍の占領のための広報政策の一環で企画され、
日本人自身が過去を総括するようなドラマ仕立てで放送されています。
放送時期は東京裁判と重なっています。
日本国民に東京裁判の審理を正当なものと思わせる目的もあったのです。

ラジオ番組、『眞相箱』 の前には、『眞相はかうだ』 という番組が放送されていたそうです。

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『眞相はかうだ』(ウィキより)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9C%9E%E7%9B%B8%E7%AE%B1
連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)が占領政策の一環として、昭和20年(1945年)12月9日より10回に亘(わた)りNHKラジオ第1放送及び第2放送で同時放送された宣伝番組。
毎週日曜夜8時からの30分番組で、その前後に当時人気の番組が配置、編成されていた。
再放送を含めほぼ毎日のように放送されたこの番組は、軍人とその親友である民主主義者の文筆家が主な登場人物で、満州事変から終戦に至るまでを、軍国主義者の犯罪や国民を裏切った人々を白日の下に、偽りない事実を、などという論評で、叙情的な音楽や音響効果音を駆使しながら、ドキュメンタリー形式を装ったドラマ仕立てにされた番組であった。
脚本の執筆はGHQの民間情報教育局(CIE)のスタッフが担当した。
番組の内容を巡って、これらはGHQ作成であることが隠されたためにNHKへ手紙、電話などが殺到した。
しかし、それらが全て抗議や非難などの批判的な内容であることを知ったGHQは、その成果を取り入れてより巧妙にそれに続く番組を作成、昭和21年(1946年)2月以降「眞相箱」、「質問箱」などへ形を変えながら昭和23年(1948年)1月まで放送された。
「眞相箱」は、疑問に答えるという形式を取り、また、日本の良い面も随所に挿入されるなど国民への耳触りの良さも取り入れられた。
真実の中に巧妙に織り交ぜられた虚偽等々の手法が用いられたこれらの番組の思想は、プレスコードやラジオコードなどのGHQの指令により言論統制されていた事もあり、次第に国民の間に押し広められていった。
これを批評した雑誌の対談記事は、民間検閲支隊による検閲により「占領政策全般に対する破壊的批判である」という理由で全文削除に処されている。
「真相はかうだ」(または「真相箱」)の内容を採録した書籍として、『眞相はかうだ(第1・2輯)』(1946・1947年、聯合國最高司令部民間情報教育局編、聯合プレス社刊)、『眞相箱 太平洋戰爭の政治・外交・陸海空戰の眞相』(1946年、聯合國最高司令部民間情報教育局編、コズモ出版社刊)などが出版されている。
『太平洋戦争史』は『眞相はかうだ』の元になったとされ、これら一連のGHQによる歴史観は現在の主流の根底を占めることとなっている。
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櫻井氏の本では、実際に、『眞相箱』 に書かれてあることを転記し解説しています。
未読の方は、文庫本が出ていますので、ぜひ読まれることをお勧めします。

呪縛から解き放たれることなしに、過去を考え、将来を考えることは不可能だと思います。
しっかりとした国つくりのためには、しっかりとした土台が必要なのです。
その土台にあたるのが歴史認識ではないでしょうか。
与えられ、信じ込まされてきた歴史(呪縛)ではない歴史。
当時の視点で歴史を見ることの必要性を感じています。

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コメント 2

genn

元気さん、

はじめまして、gennです。
“my近代史” にきていただき感謝します。

靖国神社は自宅から そう遠くはないので月に一度は
英霊たちに感謝をしに、神社を崇敬奉賛に参拝します。

“あなたたちは、強かった、立派だった。”
”あなたたちがいなければ今の日本はなかった。”
といつも思い、頭を下げます。

日本はすごい、誇りある国だと
できるだけ多くに人に理解してもらいたくて
ブログをはじめました。

どうぞ、よろしくお願いします。

genn

by genn (2009-04-09 18:11) 

元気

genn さん、よくいらっしゃいました。
とても嬉しいです。
コメントとナイス。ありがとうございます。

>日本はすごい、誇りある国だと
>できるだけ多くに人に理解してもらいたくて
>ブログをはじめました。

genn さんの記事から、その気持ちが迸っていて、眩しいくらいでした。
私も、出来るだけ多くの方に、読んでいただきたいです。
とても的確で読み易く書かれています。
色々な国を回られ、見識を広められたからでしょうか。
素晴らしいと思います。憧れます。
それは、本来の日本人に備わっている資質であり、眠らされている資質であると思います。

>靖国神社は自宅から そう遠くはないので月に一度は
英霊たちに感謝をしに、神社を崇敬奉賛に参拝します。

さようでございましたか。良ろしいですね。
英霊達も喜んでいると思います。
そして、今は、ちょうど桜の季節。
靖国の心を呼び覚ますに良い季節ですね。
『武士道』 の最後のシーン(?)を思い出します。
武士道の精神は、大和魂となって…
滅びても、ほのかにかおる桜の花びらのように…

日本を諦めることは出来ません。
英霊が命を賭して守ろうとしたのですから…

どうか、よろしくお願いします。

by 元気 (2009-04-10 00:18) 

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