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『グリーン・ゾーン』 [映画]



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(マット・デイモン)

米国陸軍上級准尉
MET隊隊長
ロイ・ミラー

知性が…
やはり、凄いです!



「グリーン・ゾーン」 とは、サダム・フセインの宮殿やイラク政府の主要機関があった場所であり、
チグリス側沿いにあることから、川に面していない側だけを守れば効果的という安全地帯のことです。
自然要塞という立地を利用して、イラク統治のための駐留米軍管轄エリアとして利用されていました。
(イラク暫定政権下の正式名称は「インターナショナル・ゾーン」。「グリーン・ゾーン」の呼び名が一般的)

イラク国内では、最も安全を確保できる場所として有名だったようです。
(ロケット砲を打ち込まれていても、外部で頻発するのテロの脅威に比べると安全)
内部は、若い女性もいて、リゾート地のような雰囲気。イラク国内の喧騒との対比が効いています。
(外では水を求めて暴動ぎみなのに、中のプールは水をたたえ飲み物も豊富)
この描き方は、アメリカの正義の正体を表現していると思いました。

ジャーナリストは真実を報道するのか。答えは、NO! です。
情報に餓えて奔走するジャーナリストにエサを与えるように情報を提供する政府。
けれど、エサをもらえるのは、特定の情報機関のみ。逆らえばエサはもらえません。
だから、その情報の信憑性は、情報提供者である政府、高官への信頼度で測るしかないのが現実。
(情報の裏づけは、情報を真実だと信じたい心です。希望的観測・思いでしかありません)

現実は、政府、高官頼りの情報が情報操作を可能にします。
情報をコントロールすることで開戦し、戦後統治でも主導権を握ることが出来ます。
白を黒といい変えることも、その逆も出来ます。そこに倫理感や道徳心は存在しません。利害のみです。
知って下さい。情報操作とは、心の操作であり、国の未来の操作です。

映画では、情報がカギになっています。
情報に疑問を抱いたミラー(マット・デイモン)が真実を知るという正義感で行動します。
そして、最後は、真実を不特定多数の報道機関にバラマキますが…
それから後は、まさしく映画を観た者に委ねられることになります。さて、

あなたは、知り得た情報をどうしたいですか?

なかなかの映画です。
単なるアクションや娯楽を期待すると裏切られます。
安全地帯に身を置いて高所から映画を眺めると、この映画を理解することは難しいかも知れません。
映画が描いた当事者の叫びが心に響くことはないかもしれません。
イラク人の叫びは、繰り返し出て映像に出ています。

あなたたちにこの国のことを決めさせない

パンフレットの最後に監督の言葉が載っています。(最後の部分のみ転載)
もしもバーで誰かが 「イラク戦争について僕の意見を聞きたいかい?」 と言ったとしたら、
君はさっさと家に帰りたくなるだろう。だが、
「僕はバクダッドに従事していたことがあるんだが、ある時、そこで信じられないことが起こってね」
と語り始めたとしたら、何が起こったのか知りたい気持ちでいっぱいになるはずだ。それが映画。
僕がやるべきことは、人が人の心を惹きつけられるような、今、現実に起こっているストーリーを見つけ、 アクション・スリラーというジャンルに結びつかせて、生き生きと語ることなんだよ。


なるほど、監督は、映画という手法でメッセージを発信しているんですね。
ならば、観客である私は、どんなに微力でも、ブログという手法で語りたいと思います。

私たち日本人は、今、安全地帯(グリーン・ゾーン)にいると思っているはずです。
外国に我が国のことを決めさせることは出来ません。
日本人にも、その覚悟が求められているのだと思いました。

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イラク戦争って何だったんだろうか…
アメリカの正義は、アメリカの政治家にとっての利権をめぐる正義に過ぎない。
そんなことは、当たり前のことで、今さら何を。 そう思われるかも知れない。

大量兵器や核など無いことは、始めから分かっていたじゃないか。 そう思われるかも知れない。

けれど、そうやって、安全な場所から、高見から眺めることに何の意味があるのだろう。
911をイラクが関与したテロであるとし、イラクに対する危機観を抱かせた。
アメリカ国民だけでなく、世界を巻き込みイラクを危険視させた。
正義を掲げることで、イラクへの報復・制裁の正当化しようとした。
大量兵器はある。隠されている。見つけなければアメリカ国民の命と財産が危ないと思わせた。

誰もが疑問に思いながらも、阻止し得なかった戦争。
無関心と思い込み。傲慢さを恥じなければ、戦争は、けっして無くならないと思う。

私は、この映画を観て、日本の大東亜戦争に思いを馳せてしまった。
ついと、重ねてしまった。

○アメリカ軍を中心にイラクの国家体制を構築しようとする連合国暫定施政当局CPA ← GHQ

○完全軍事占領下でイラク暫定政権が発足、移行政府が発足、新憲法を制定 ← 日本国憲法制定

○イラク高等法廷(イラクと区別法廷) ← 東京裁判

アメリカは、変わってはいない。
欲しければ奪う。邪魔ならば排除する。それがアメリカの正義だ。根底にあるのは民族差別だ。

『ボーン・スプレマシー』、『ボーン・アルティメイタム』 で描いてきたアメリカの闇の部分を、
「イラク戦争」 という誰もが知っている、誰もが阻止し得なかった戦争で描いた勇気には賞賛を贈りたい。

興行的には厳しいらしい。娯楽映画ではない。
ミラーの葛藤とミラーの判断、行動を描いているに過ぎないからだ。
自らが鏡(ミラー)のように問われている、映し出される映画だとも思う。深くて重い映画だ。
けれど、監督の明るい信念を感じる映画でもある。
それは、きっと、祖国であるアメリカを愛し、誇りに思い、変えたいと思っているからではないだろうか。
どんなに困難でも、アメリカを変えることが出来ると信じているからではないだろうか。

だから、私は、監督に拍手です。[手(パー)][手(パー)]

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ハラミッタ

お久しぶりです。ユダヤが911を自作自演までして、イラクに戦争を仕掛けたのは、
ハルマゲドン、つまり第3次大戦を引き起こすためのようです。彼らの計画では、イスラエルと、アラブ人の間で激しい衝突が起きて世界を巻き込んだ戦争になリ、その後、ユダヤが世界を支配するワンワールドが作られるということらしいす。
アルバートパイクと言う人は、第一次大戦が起きる以前に、第一次から第三次大戦までを計画し、現実はその計画どうりになっています。

詳しくはここに載ってます。

http://inri.client.jp/hexagon/floorB1F_hap/_floorB1F_ap.html

それからアメリカのマスメディアはユダヤがコントロールしていると言われています。
NHKで解説委員の長谷川さんが、911で死んだユダヤ人が一人もいないことを発見し放送したらしいのですが
数日後に謎の転落死をしたそうです。

電磁波犯罪も、ワンワールド計画の一部ではないかと
主張する被害者もいます。ユダヤはマイクロチップを人間に埋め込みコントロールする計画らしいのですが、次のブログは、母娘二人が、マイクロチップを埋められ
ひどい目に遭っています。
http://3-27.cocolog-nifty.com/blog/
by ハラミッタ (2010-05-24 13:09) 

元気

お久しぶりです。

私は、日本人が日本を変えて欲しいと願っています。
伝統や文化を誇りに思い、歴史を知り、大和魂を取り戻して欲しいと願っています。
誰かのせいにするだけでなく、今の状況に対する責任を日本人は自覚するべきだと考えています。
ですから、必要なことは、間違いを知り正す勇気です。

○GHQの占領下での施策の見直し。
○日本国憲法の無効確認決議。
○東京裁判の裁判としての無効確認。

我が国のことは、我が国で決めるという気概が必要です。
独立国として必要なものを備える必要があると考えています。
情報に惑わされず、基本に立ち返ることが必要だと考えています。



by 元気 (2010-05-24 22:46) 

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