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未来の世代のために最後まで失ってはいけないもの [エッセー]

今発売中の 『SAPIO』 6/9号で、
立教大学教授の安部珠理氏の連載の最終回が載っていました。
タイトルは、『アメリカ先住民の「豊穣なる貧国」』。アメリカの先住民の哲学では、

買い求めることができるものなど本当に必要なものではない。

というそうです。
まぁ、多くの日本人は、お金がなければお米も野菜も買えません。
水道代もガス代も電気代も… 住むトコロにも困ります。

今の日本では、土地や住む場所を持っていないと、公園で生活するしかなくなります。
定職はもちろんですが、仕事にありつけないと、その日に食べる物にも困ります。
ペットボトルや空き缶の回収、雑誌や新聞を回収して売るしか収入を得る方法はないかも知れません。
いよいよとなると、公的な機関に頼るしかないかも知れません。
と、理屈をこねるのはナシということで考えます。[あせあせ(飛び散る汗)]

人は、パンのみで生きるのではない。とは、聖書の言葉でしたね。
お金があって、住むところがあって、健康な体がある。
それでも、人は、満足することはありません。
そう、人は一人では生きられない。ともいいますね。

なぜでしょうか。
もしかすると、お金では買えないものを求めているからかも知れません。
だから、満足することがないのかも知れません。
求めているのは、聖書でいうところの、「パン以外のもの」 なのかも知れません。

アメリカ先住民にとっては、「未来の世代のために最後まで失ってはいけないもの」 は、

「ウォ・ラコタ」 だそうです。「ラコタへの道」 ラコタ流の生き方だそうです。

ラコタ族の儀式、サンダンスを主催するに相応しい伝統智と信仰を持つことが、
どうやら、「未来の世代のために最後まで失ってはいけないもの」 のようです。

日本には、大和魂というのがあります。
【Yahoo!辞書 大和魂】
1 日本民族固有の精神。勇敢で、潔いことが特徴とされる。
  天皇制における国粋主義思想、戦時中の軍国主義思想のもとで喧伝された。

2 日本人固有の知恵・才覚。漢才(からざえ)、すなわち学問(漢学)上の知識に対していう。
  大和心。
(「天皇制」 という言葉にツッコムのもナシでお願いします)


難しく考えなくても、「大和」(おおきなわ) の「魂」(こころ) と考えれば良い気がします。
島国日本では、和の心を大切にした。
自分だけが幸せになることよりも、他者と共に幸せになることを善しとした。
助け合って、補いあって、自身(私)の欲を抑えても全体(公)を大切にした。尊いことです。

だからこそ、困っているときには、「お互いさま」 という。
困っていないときは、「お陰さま」 というのではないでしょうか。さらには、

「情けは人のためならず、回りまわって己がため」 とか、いうのではないでしょうか。

さらには、「沈黙は金」 と、持ち上げて、雄弁(言い負かす)よりも尊いこととしました。
おそらく、争うことを嫌ったのでしょう。
狭い土地で寄り添って、互いに助け合って暮らす集落、家族ならば当然のことです。

「座敷わらし」 は、障害を持った子を大切に出来る環境ならば、
障害のあるなしに関係なく、人が大切にされる環境であるということだったようです。
だから、「座敷わらし」 のいる家は、栄えると言われたのです。「座敷わらし」 がいなくなれば没落です。
「座敷わらし」 が住み難い家(社会)になれば、衰退するということなのです。

柳田國男の 『遠野物語』 では、そういった民話の伝承がたくさん語られています。
身分や地域に関係なく、自然を畏敬し、共に生きていくための智恵が散りばめられています。

それは、生きて行く智恵。です。
生きていく智恵が廃れれば、未来の世代も廃れます。
だから、最後まで失ってはいけないものは、生きていくための智恵だったと思うのです。

それは、アメリカ先住民にとっては、伝統智と信仰を持つことでした。似ています。
日本人も、信仰(八百万の神)を持った伝統を持つ民族だからです。

伝統や文化を持たない民族は、時代を経て(習慣や価値観を)集積し重ねていくしかない。
けれど、昔から、その地に住んでいる民族は、伝承することで次の世代に引き継ぐことが出来るのです。

今、「大和魂」 自体が、語られることも伝承されることも少なくなっています。
昔話も、語られることも、親から子へと伝承されることが少なくなっています。
核家族となり、共働きが増え、より良い安定した生活環境を得るために、学歴を得ようと頑張る人が増えました。
手段と目的が交錯し、何のために働くのか勉強するのか分からなくなる人も増えているようです。
自殺や病気も増えているようです。

お金は使えばなくなるものだから、もっと欲しくなるのかも知れません。
それと、頑張っても努力しても、お金だけでなく、どうにもならないことはあります。
なのに、誰もが幸せを求めているはずです。
ならば、自分も他者も共に幸せになる道をこそ、探る必要があるのではないでしょうか。
人を不幸にして、自分だけが幸せになることを探るのも、「申し訳ない」 気がします。

「申し訳ない」 という気持ちが 「大和の心」 なのかも知れませんね。
それが、長い伝統の中で積み重ねられた次世代に引き継ぐ智恵なのかも知れません。
それと、智恵は、お金と違って、いくら伝えても(使っても)減りません。[揺れるハート]

「未来の世代のために最後まで失ってはいけないもの」


それぞれが、考えるべき時期に来ているのかも知れません。
一つ前の記事、江藤拓議員の言葉とサピオの記事から… そんなことを思いました。


あ、ちなみに、サピオで書かれていた、
アメリカ先住民の、ラコタ族にとって、「未来の世代のために最後まで失ってはいけないもの」 とは、
「ヴィジョン・クエスト(啓示を受ける旅)」 の時期が来ていると感じることと、動く祭壇であるパイプ。
でした。「ラコタへの道」を目指すために必要なもの。だそうです。 
        少しだけ、あれ? だとしたら、ごめんなさい。サピオを立ち読みしてみて下さい。

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