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西田昌司『政論Ⅱ』 第5章 日本の危機 [読書]

西田氏は、『政論』 という本を出されています。
さらには、平成15年には、『政論Ⅱ』 を出版されておられます。
(最近は、国会でもご活躍で、ご存知の方も多いかも知れませんね)

分かりやすくて、とても素晴らしい本ですので、ぜひ、読んでいただきたいのですが、
一つ前の記事でコメントを下さったあ~にゃん(母鴨)さんの記事を拝見して、私も書きたくなりました。

とても素晴らしい考え方ですので、ご紹介いたします。

『政論Ⅱ』 第5章 の最後の方ですが、
平成12年4月の、旬報 「show you」 の内容と、平成15年の西田氏の考察が掲載されています。
タイトルは、「日本の危機」 です。

副題は、「民間が苦しむ中での公務員のあるべき姿」 です。

1999年、京都府の財政危機に対して、人件費の大幅カットを指摘。
翌年、2000年度予算案で、共産党を除く賛成多数で可決成立したそうです。
西田氏は、税理士という仕事を通じて、中小企業の実態をご存知だったそうです。

民間企業は危機を乗り越えるため、経営者は家屋敷を担保に入れて、給料を半減し、
まさに、当時だけでなく、今も、命懸けで経営をしているのです。
中小企業だけでなく、大企業であっても、例外ではありません。
肩たたきや系列会社や子会社に出向させられて給料が激減、出向先の会社も清算されて職を失う。
そんなケースも特別なことではないのです。それが、民間であり、現実の国民生活なのです。
そんな中から税金を徴収している。それが現実の国民の生活なのです。

西田氏の提案は、公務員の数を半分にしたり、給料を半分にすることではありませんでした。
そんなことをしたら、雇用環境が悪化するだけだからです。
雇用を守りながら、非常事態を回避するために、みんなが少しずつ我慢しあおう。ということでした。

組織の見直しをしてスリム化しても、その効果が出るまでには、5年も10年もかかるということです。
悪いことをした人を懲戒免職にするのでなく、部署の縮小で公務員を首切りすることは出来ません。
組織のリストラは、将来を見据えては必要でも、今すぐに効果を期待出来るものではありません。

さて、未曾有の経済危機や社会不安の中で、公務員だけが雇用も給与も安定していることに、 何の疑問も持たないことは、危機観の喪失でないか
それは、国家の危機ではないかと。そう、提言されています。
日本のような狭い国土で約1億3千人の人口を支えていることが特異であり、
このまま、人口も経済も右肩上がりで成長することの方が異常であるということなのです。ならば、

今までの異常な経済成長を調整する局面に入ったと考えるべきではないか。

そう、考えれば、けっして未来を悲観する必要はないことに気付かれます。
(少子化で)家族の人数が減れば、必要経費も減ります。
必要経費に見合った生活に切り替える調整をするべきなのではないか。と、考えるのです。
例えば、6人家族で住むために買った家を売って、4人家族用の家に住もうというのがリストラではないか。
身の丈に合わせるため多少の勇気が必要だけど、決断後は皆で力を合わせれば暮らせるのではないか。
もし、この決断がされなければ、一家離散や破滅から逃れられないのではないか。

今、地方も日本も同じ状況なのではないか。

吉田松陰の言葉です。

「国家の大事といえども深憂するに足らず、深憂すべきは人心の正気の足らざるにあり」

激動の幕末、国を救うために一命を賭して訴えたのは、

国家存亡の危機にあって、旧態依然とした幕府官僚の危機感の無さを打破することだったのです。

正気のリーダーを育てれば必ず日本は救われる。ジタバタするな。ということだったのです。
さて、正気を失ったかのようなリーダーを持つ日本の運命は…

(ジタバタした方が良い気がします)

「身を捨てる覚悟と決断が日本を救う」

ということです。けれど、現代にあっては、特別な地位にある特別な人の話ではないと思います。
我々国民が、問題解決のカギを握っているということです。

日本の独立独尊を守るためには、国民が一丸となって対峙していくしかありません。
それは、公務員も同じ。政治家も同じです。
公務員とは、政治家とは、本来、こうした武士の子孫末裔であるべきはずです。
公のために生きてこと、本来の姿があるはずです。

事業仕分けという派手なパフォーマンスで、国民の目を引き、一時しのぎをするよりも、

議員報酬の削減。(報酬、多すぎませんか?)
比例代表制の見直し。(タレント議員や仕事をしない議員は不要です)
議員数の見直し。(人数、多すぎませんか?)

こそが必要なのではないですか?

我がことしか考えられない国民ばかりでは、日本の未来は危ういです。
国会議員や公務員こそ、商人気質でなく、侍気質を発揮して欲しいものです。

そして、国民は、日本の未来を託せる人を選びたいものです。
テレビや新聞の情報を鵜呑みにしない知性が求められている気がします。
日本が豊かになったのなら、知性も豊かになりたいものです。

日本人なら、それが出来ると信じたい。いいえ、信じています。

日本人よ、立ち上がらねばなりません。
今、立ち上がらずに、いつ立ち上がるというのでしょうか。[ぴかぴか(新しい)]









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かぐや

公務員は、一般国民と違って自由や権利に一部制限を受けます。
全体の『奉仕者』ですからネ。
それを根拠に、ある程度の身分や安定といったものを受ける事になっています。
でも、なんだかそれが権利であり、優越していてあたりまえみたいになってますよね。

国家公務員、地方公務員問わず、国の経済状況や社会状況に合わせて変動しなければ、現状を肌で感じる事はできないでしょうネ。
政治家も公務員です。政治家もこういった国の状況を感じさせなければならないように思えます。数字だけでは偏ります。誰が何を使って統計を出したのかで変わってしまいます。

公務員で言ったら教師達が一番ひどいと思う。

>議員報酬の削減。(報酬、多すぎませんか?)
>比例代表制の見直し。(タレント議員や仕事をしない議員は不要です)
>議員数の見直し。(人数、多すぎませんか?)

この3本は国民・支持者の声が大きくならないと止まらないかも?
まめにことばにしていきましょう^^
by かぐや (2013-05-14 06:28) 

元気

かぐやさん、こんばんは。

これを書いたのは、2010年の5月。4年前ですか。(^_^.)

>議員報酬の削減。(報酬、多すぎませんか?)
>比例代表制の見直し。(タレント議員や仕事をしない議員は不要です)
>議員数の見直し。(人数、多すぎませんか?)

賛同いただいて申し訳ないのですが、いささか認識が変わっています。

議員報酬が議員としての責務に相応しいものに。
高いなら、高いなりの仕事をしていただくように。

タレント議員や仕事をしない議員を選んでいる有権者が問題です。

議員は我々の代表ですから、削減するということは代表が減るということになります。
(代表者を少なくして意見を集約すればどうなりますか?)

この三つは、やはりマスコミによる誘導である気がします。
私も誘導に乗せられていましたね。(反省!)

物事は、そのことがもたらす結果まで考えねばなりません。
マスコミ誘導によって、安易に公務員を叩いて溜飲を下げて(本質から目を逸らして)はいけません。

4年の月日により、物事の本質は別のところにあると考えるようになってきました。
公務員が問題なのではありません。
日本国憲法を日本の最高法規としていることが問題の根源であるということ、ますます明確になってきました。

by 元気 (2013-05-14 18:02) 

かぐや

タレント議員は本当に看板ですからネ。
宗教団体がタレント信者を前面に出してくるのと同じような。。。。

私は議員は人口比を考えても議員は多すぎると思うのですが、成長段階含めて何か入れ知恵されてるかもしれない?

今回の衆院選は、マスコミのせいで投票率が下がったと思うの。

①自民=ダメダメ
②民主=真っ黒+詐欺
③どっちもダメなら小党どう?←ココ

実は小党も上げに入るまでは民主↑でいろいろやらかしましたからネ。マスメディアさん。

本質を知ろうとする時、やっぱりその原点まで掘り下げないとわからないじゃないですか。
これは何から始まったのか?それにはどんな勢力やグループが動いていたのか?自分自身が知る事ができる原点と思われる地点も、実際は起点からはほど遠いのかもしれない。

けれど、考えるのを諦めれば思うツボ。
ーー;

とか、難しい事を考えなければならない立場じゃないただの1国民^^

いやなものはいや。ダメなものはダメ。と言っていられるのはお気ラクなのかも?

以前はどうしてダメなのか?何が間違っているのか?を反論してくる人にグダグダ説明していたりしてた。
最近は、時間の無駄である事がわかった。それは時間の無駄だけど、何が間違ってしてどうしてダメなのかをことばにする事は無駄じゃない。

だから、文章にする事は続けた方が良いかな?と思います。
国政に国民が真剣じゃないと、政治かも国政に真剣になってくれません。
(*´艸)(艸`*)ネー
by かぐや (2013-05-16 05:40) 

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