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メディア症候群 [読書]

メディア症候群.jpg【内容紹介】
「民主党もダメだし、自民党もイヤだ」というのが、
多くの国民が立たされている微妙な立ち位置と本音であろう。
いったいこの閉塞感、虚脱感はどこからくるのか?
じつは、その症状こそ<メディア症候群>である。
げんに、朝日やNHKが<異常>なのはもはや周知の事実であっても、日々垂れ流しつづける洪水のような偏向報道に私たちはすっかり慣れてしまって、麻痺していることには意外と無意識なのである。
本書は単なる個々の偏向報道に対する告発ではなく、
一見バラバラな報道の点と点を結び、一望することにより、
日本国内を張り巡らせている
<属国システム> の構造を一挙に解き明かす劇薬の書。
              内容(「BOOK」データベースより)

【目次】
さもなければ、日本は世界の中で埋没しながら自壊してゆく
                         ──まえがきにかえて
【第一章】状況としての民主党政権
●民主党政権とメディア・コントロール ──菅談話への道と隠された権力維持装置
●『1Q84』でなく『一九八四』の世界を迎えた日本
●中川昭一氏の死。誰が「政治」を殺したのか?
●報道されない亡国法案
外国人参政権は氷山の一角、夫婦別姓と「国会図書館法改正法案」を見逃すな
●メディアの暴力と弁証法的民主党解党論
──旧体制(アンシアン・レジーム)からの脱却と変革の時代へ

【第二章】混迷する北東アジア情勢
●捏造・改変なんでもあり! やっぱり変わらない韓国メディアの「反日無罪」 
●韓国滅亡へ導く「トンマッコル症候群」
●戦後日本の鏡、「人間動物園NHK」
●かつて世界を愛した日本と、NHKの犯罪
●毒餃子テロと「媚中地球儀」。二十一世紀冊封体制の構造
●横田滋・早紀江夫妻の三千八百日の闘い
──「諸君 」で読む、横田夫妻五年間の軌跡

【第三章】メディアの暴走
●情報統制と報道テロリズム
●米国製・反日映画「南京」誕生の舞台裏 ──日本の 〈情報力〉は反日プロパガンダに対抗できるか?
●反日スプリンクラーとして歪曲・偏向報道を世界に撒き散らす、ニューヨークタイムズ東京支局
●亡国の防大校長、五百旗頭真
●日本人に問われている国のカタチ
●なぜ、日本人は記憶喪失になったのか?

【第四章】メディア症候群
●〈慰安婦〉情報戦争の真実──反日ファシストたちの情報ロンダリング
●反日プロパガンダと日本の情報発信力
●〈いま・ここ〉 にある危機
●メディアの自殺―ネット言論の可能性と「WEB3・0 」
●情報戦争としての「靖国問題」

特別収録
●メディアの解体(『反日の構造』PHP研究所より)

あとがき

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前書きのタイトルは、故中川昭一氏(平成21年10月3日没)が9月14日の自らのHPに遺した言葉

「自民党は末期的だが、今こそ日本の保守の軸を改めて確立するために全力を尽くすべきだ。
さもなければ、日本は世界の中で埋没しながら自壊してゆく

からの引用です。
日本の保守の軸とは何でしょうか。どのように確立するのでしょうか。

黒船が来航し、外国の脅威に曝されたことを契機とした明治維新。
短期間にほぼ独力で近代国家を整備し、西欧列強に比肩する国家を築き上げたこと。
それは、武士が自らの地位と引き替えにした近代化でした。
国家の危機に瀕して、保守の軸を確立したのだと思います。

大東亜戦争は、アジアの自由独立のために立ち上がった戦争でした。
保守の軸を確立し国難に対処したと考えられます。

保守の軸とは、何でしょうか。
平泉澄氏の『物語日本史(下)』 の最後の部分(p207)に書かれていることだと思います。

(七四 大東亜戦争 より)
非常の秋(とき)に臨んで殉国の気概あらためたものは、
幼児の耳にした父祖の遺訓であり、
少年にして学んだ日本の歴史であり、
その歴史に基いての明治天皇の御諭し、教育勅語に他ならなかったのであります。

未曾有の国難に際して、よく国家を護持したるものは、純粋の道義心でありました。
そして、今後、今も残る幾多の傷害、幾多の困難に打ち勝って、
日本国を崇高なる伝統の光ある国として、よってもって全世界の平和、真実の幸福に貢献するもの、それもまた、かくのごとき純粋の道義心でありましょう。


P1030892日本の歴史と伝統。国柄を知ること。
それが、ブレない軸になります。
平泉澄氏の『物語日本史』 を読むことが助けになると思います。 

今、日本が直面している危機を知ること。
『メディア症候群』 を読むことも現実を知る助けになるはずです。

言語的存在としての人間ですから、
自らを知り、外国を知らねば、

  日本は世界の中で埋没しながら自壊してゆく

                               かもしれません。


                            絶対に、日本を壊すわけにはいきません。[ぴかぴか(新しい)]


【ご参考】
『日本人が知ってはならない歴史』
『続日本人が知ってはならない歴史』
『日本人が知ってはならない歴史 戦後篇』

『スイスと日本 国を守るということ ~最初に~ (1/2)』
『スイスと日本 国を守るということ  (2/2)』

『「武士道」 新渡戸稲造 (はじめに)』
   :
『「武士道」 要約:武士道のもたらしたものと行方』

『 「眞相箱」 の呪縛を解く 』  その1(はじめに)
   :
『 「眞相箱」 の呪縛を解く 』 その7 (おわりに)

『マキアヴェッリ語録』
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だから日本人よ、靖国へ行こう [読書]

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 だから日本人よ、靖国へ行こう

 小野田寛郎/中条高徳
 ワック








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遊就館にある先人の写真は、どれも自信と誇りに満ちています。
何故なのか。多くの日本人に考えて欲しいです。
モノで豊かになったかのような日本ですが、閉塞感が満ちているワケを考えてもらいたいです。

15日。
靖国に参ります。

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(過去記事)
『靖国神社』

『日本がアジアに残した功績』

『「公」 と 「私」』

『マキアヴェッリ語録』
【君主篇-16】
権力を持つ人の間でも、最近に与えた恩恵によって、以前の怨念が消えるなどと思う人がいたならば、その人は、取り返しのつかない誤りを犯すことになる。

【君主篇-20】
戦いに訴えねばならない場合に、自国民からなる軍隊を持っていない指導者や国家は恥じてしかるべきだと思う。 なぜなら、そのような軍隊を持っていないということは、自国内に兵士に使える人がいないというだけでなく、自国民に自衛のために立ち上がるという気持ちを起こさせることが出来なかったことを示す以外のなにものでもないからである。
指導者たちの責任こそ問われてしかるべきことだろう。

【人間篇-22】
人間にとって最高に名誉ある行為は、祖国のために役立つことである。

(ドサンコさんのブログ記事)
『靖国神社について考える初めての夏』





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西田昌司『政論Ⅱ』 第5章 日本の危機 [読書]

西田氏は、『政論』 という本を出されています。
さらには、平成15年には、『政論Ⅱ』 を出版されておられます。
(最近は、国会でもご活躍で、ご存知の方も多いかも知れませんね)

分かりやすくて、とても素晴らしい本ですので、ぜひ、読んでいただきたいのですが、
一つ前の記事でコメントを下さったあ~にゃん(母鴨)さんの記事を拝見して、私も書きたくなりました。

とても素晴らしい考え方ですので、ご紹介いたします。

『政論Ⅱ』 第5章 の最後の方ですが、
平成12年4月の、旬報 「show you」 の内容と、平成15年の西田氏の考察が掲載されています。
タイトルは、「日本の危機」 です。

副題は、「民間が苦しむ中での公務員のあるべき姿」 です。

1999年、京都府の財政危機に対して、人件費の大幅カットを指摘。
翌年、2000年度予算案で、共産党を除く賛成多数で可決成立したそうです。
西田氏は、税理士という仕事を通じて、中小企業の実態をご存知だったそうです。

民間企業は危機を乗り越えるため、経営者は家屋敷を担保に入れて、給料を半減し、
まさに、当時だけでなく、今も、命懸けで経営をしているのです。
中小企業だけでなく、大企業であっても、例外ではありません。
肩たたきや系列会社や子会社に出向させられて給料が激減、出向先の会社も清算されて職を失う。
そんなケースも特別なことではないのです。それが、民間であり、現実の国民生活なのです。
そんな中から税金を徴収している。それが現実の国民の生活なのです。

西田氏の提案は、公務員の数を半分にしたり、給料を半分にすることではありませんでした。
そんなことをしたら、雇用環境が悪化するだけだからです。
雇用を守りながら、非常事態を回避するために、みんなが少しずつ我慢しあおう。ということでした。

組織の見直しをしてスリム化しても、その効果が出るまでには、5年も10年もかかるということです。
悪いことをした人を懲戒免職にするのでなく、部署の縮小で公務員を首切りすることは出来ません。
組織のリストラは、将来を見据えては必要でも、今すぐに効果を期待出来るものではありません。

さて、未曾有の経済危機や社会不安の中で、公務員だけが雇用も給与も安定していることに、 何の疑問も持たないことは、危機観の喪失でないか
それは、国家の危機ではないかと。そう、提言されています。
日本のような狭い国土で約1億3千人の人口を支えていることが特異であり、
このまま、人口も経済も右肩上がりで成長することの方が異常であるということなのです。ならば、

今までの異常な経済成長を調整する局面に入ったと考えるべきではないか。

そう、考えれば、けっして未来を悲観する必要はないことに気付かれます。
(少子化で)家族の人数が減れば、必要経費も減ります。
必要経費に見合った生活に切り替える調整をするべきなのではないか。と、考えるのです。
例えば、6人家族で住むために買った家を売って、4人家族用の家に住もうというのがリストラではないか。
身の丈に合わせるため多少の勇気が必要だけど、決断後は皆で力を合わせれば暮らせるのではないか。
もし、この決断がされなければ、一家離散や破滅から逃れられないのではないか。

今、地方も日本も同じ状況なのではないか。

吉田松陰の言葉です。

「国家の大事といえども深憂するに足らず、深憂すべきは人心の正気の足らざるにあり」

激動の幕末、国を救うために一命を賭して訴えたのは、

国家存亡の危機にあって、旧態依然とした幕府官僚の危機感の無さを打破することだったのです。

正気のリーダーを育てれば必ず日本は救われる。ジタバタするな。ということだったのです。
さて、正気を失ったかのようなリーダーを持つ日本の運命は…

(ジタバタした方が良い気がします)

「身を捨てる覚悟と決断が日本を救う」

ということです。けれど、現代にあっては、特別な地位にある特別な人の話ではないと思います。
我々国民が、問題解決のカギを握っているということです。

日本の独立独尊を守るためには、国民が一丸となって対峙していくしかありません。
それは、公務員も同じ。政治家も同じです。
公務員とは、政治家とは、本来、こうした武士の子孫末裔であるべきはずです。
公のために生きてこと、本来の姿があるはずです。

事業仕分けという派手なパフォーマンスで、国民の目を引き、一時しのぎをするよりも、

議員報酬の削減。(報酬、多すぎませんか?)
比例代表制の見直し。(タレント議員や仕事をしない議員は不要です)
議員数の見直し。(人数、多すぎませんか?)

こそが必要なのではないですか?

我がことしか考えられない国民ばかりでは、日本の未来は危ういです。
国会議員や公務員こそ、商人気質でなく、侍気質を発揮して欲しいものです。

そして、国民は、日本の未来を託せる人を選びたいものです。
テレビや新聞の情報を鵜呑みにしない知性が求められている気がします。
日本が豊かになったのなら、知性も豊かになりたいものです。

日本人なら、それが出来ると信じたい。いいえ、信じています。

日本人よ、立ち上がらねばなりません。
今、立ち上がらずに、いつ立ち上がるというのでしょうか。[ぴかぴか(新しい)]









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女系継承? (WiLL5月号、p202) [読書]

私は、小林氏の著作の愛読者であり、氏の精力的な活動を素晴らしいと思っています。
けれど、間違いは間違いです。

氏の影響力の強さは、諸刃の剣ともなります。
自ら調べ検証する読者ばかりならば良いのですが、鵜呑みにする読者が大勢いると思うからです。
間違った論理の展開を信じる読者に、誤った結論を導くようなことはしてはいけません。
それは、氏が、昭和天皇、今上天皇をどんなに敬愛していても… です。

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結論を申し上げます。
氏の記述、「男系絶対は崩れている」 は、誤りです。

「男系絶対は崩れていません」

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第34代 舒明天皇 (天地、天智天皇と天武天皇の父)
第35代 皇極天皇 (舒明天皇崩御後、皇位継承争い回避のため先帝の皇后を擁立)女性天皇
第36代 孝徳天皇 
第37代 斉名天皇 女性天皇
第38代 天智天皇 (中大兄。父:舒明天皇、母:斉明天皇)

皇統は、万世一系が保たれています。男系絶対は崩れている。は、誤りです。
母が天皇になった場合でも、子の父は天皇ですから男子継承は保たれています。
女性天皇が天皇以外との間に子をなし、継承させたこと(女系天皇)はありません。

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「父が天皇である」 ということは、こじつけではありません。
皇統が続いているということであり、男子継承がなされているということです。
小林氏の考え(今上天皇の子孫を重く考える)こそ、こじつけであるように思います。
なぜなら、皇統は、そのような継承のされ方をしていないからです。

ちなみに、元明天皇と元正天皇についてもそうです。
(第42代 文武の皇子(第45代聖武天皇)が若すぎたためツナギの天皇)

女性天皇はいましたが、女系天皇はいなかったのですから、女系の継承も男系の断絶も無かったのです。

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                                     (系譜は、この本から)

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女系を認めるかどうか。

それより先に議論・検討すべきことがあるはずです。
(まさしく、日本国憲法に対する議論・検討です)
先に女系を認める流れでは、皇室典範改正も改悪される(皇統が途切れること)になりかねません。
皇統は、才能や能力で継承されてきたのではないことを重く捉えるべきだと思います。
なぜ、長く(今年は皇紀2670年)続いたのか、そのことを重く捉えるべきであると思います。
権威とは何なのか。
それは、世界にも希な今も続く皇統を有した国であるということそのものだからです。
(実力や才能では永くは続かないことは、世界を見渡せば明らかです)

ちなみに、 「シナ宗族制度」 とは…
なぜ、それが、皇紀以来今も続くという皇室の皇統や万世一系と関わるのか…
似て非なるシナ宗族制度を持ち出す小林氏の意図が私には理解出来ません。
小林氏が日本の国体を理解しているのか、疑問です。

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なぜ、万世一系、男子孫の継承に拘るのか。
それは、「大日本帝国憲法」 に明記されているからです。
「日本国憲法」 は、占領下、東京裁判中にマッカサー草案に基いて起草された憲法です。
条約憲法として有効でも、日本の憲法としては疑問があります。
日本国憲法では、他にも独立国として疑問があります。
占領憲法、奴隷憲法と言われるのは、国民の義務として三つしかないからです。
(勤勉、勤労、納税)
それでは、独立国としては成り立ちません。

交戦権を持たない外交は他国の善意にすがるしか出来ないからです。
それでは、国民の命と財産を守ることは出来ません。
それは、占領下では必要なくても、独立国としては必要不可欠な権利だからです。

日本国憲法を改正し、より支離滅裂(改悪)になるくらいなら、改正しない方がマシです。
国会で、日本の憲法として無効。講和条約憲法として有効と無効確認を決議(半数で可決)すれば良いのです。
無効確認後、時間を掛けて大日本帝国憲法を現代に則するように改正すれば済むことです。
その間、大日本帝国憲法に反しない範囲で、日本国憲法を適用すれば混乱も起きません。
憲法を無くしてしまうのではありません。
誤解に基く思い込み(憲法がなくなれば混乱する)を排除し正しく知れば、正統な手段であると理解出来るはずです。さらには、戦前の歴史にたいする認識も間違っていることが分かるはずです。
間違った歴史認識が日本を迷路に追い込んでいるのだと思います。

ご参考:「現行憲法無効宣言問答集」

大日本帝国憲法
第一章天皇
第1条 大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス
第2条 皇位ハ皇室典範ノ定ムル所ニ依リ皇男子孫之ヲ継承


日本国憲法と皇室典範の無効確認決議をすれば、GHQによって皇籍離脱させられた宮家は、復活させることが出来ます。これで、皇位継承問題も解決するはずです。
それをさせないために、小林氏が、女系天皇を推進しているとしたら…
問題の根は、想像以上に深い気がします。
 
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日本人が知ってはならない歴史 戦後篇 [読書]

扉0003.JPG 朱鳥社  若狭和朋(著)

  「東京裁判」 にはシナリオがあった
 原本はアメリカ戦略情報局OSSの「日本計画」 
 すでに昭和17年7月には策定していたのである
 『日本人が知ってはならない歴史』 シリーズ完結
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(目次)

まえがき

第一部 昭和陛下の墓参り
第一章 昭和陛下の墓参り
・山上の 「殉国七士墓」
・昭和両陛下の墓参り
・祭文

第二章 ABC級戦犯はこうして作られた

第三章 「東京裁判」史観の核心

第四章 「東京裁判」という日本人へのロボトミー手術
・宮沢賢治と 「東京裁判」 の偶然
・日本人の記憶を消すという 「東京裁判」 のシナリオ
・「押し付け憲法の幻」 という幻
・完敗の例-少子化と亡国の道
・完敗の本質-ロボトミー手術

第五章 「東京裁判」 という呪縛
・ニュールンベルグ裁判と東京裁判
・日本とドイツの天地の差
・横田喜三郎という 「学者」
・何をもって国際法の革命というのか
・横田喜三郎を批判する-これは現在への批判である
・横田喜三郎教授の変態と三部作
・なぜかくも批判するのか

第六章 「東京裁判」 という欺瞞
・教室の風景から
・欺瞞とは何か-二値論理の正体
・「東京裁判」 の実態
・すべて日本が悪かったという村山談話
・人間の純度を落とす
・日本国憲法

第七章 「東京裁判」 史観が引き起こした田母神更迭
・田母神論文とは何なのか
・「東京裁判」 史観が剥き身になる… という敵意
・田母神論文批判への小さくない疑問
 批判の後進性と空しさ… ロボトミー手術の後遺症なのだろうか

第二部 歴史認識が変われば教育も変わる
・なぜ 「第二部」 なのか

第一章 歴史の鷲掴み理解のためには

第二章 国を愛する心の教育とは
・自分をもつ
・史実を大切にする
・愛国心の 「国」 とはなにか
・戦うべき偽史
・高校生の声
・大学生の声

第三章 歴史認識が変われば人格も変わる
・孤人の跳梁
・無責任の氾濫
・デモクラシーの虚妄
・教育のどこを変えるべきなのか
・歴史認識と自己意識
・日本語の素晴らしさ
・日本語の強化

あとがき


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朱鳥社 新刊案内
(第一部目次より)にみるように、著者は独自の史観で歴史の事実の深奥を探り、日本人の精神構造にまで踏み込んで多角的に検証してみせる。
「東京裁判」にはシナリオがあった。
原本はアメリカ戦略情報局OSSが昭和17年6月に策定していた「日本計画」。
東京裁判史観の核心とは「日本が戦争を起こした」という誤認識だ、と。
第二部では歴史認識や国を愛する心の教育の在り方についての教育者としての見解と教室で何を語ってきたかに触れている。
正しく歴史を知るための、イデオロギーを超えた視座に立っての日本史研究評論。

著者からメッセージ

本を書けば、ひととのご縁が生ずる。
「続 日本人が知ってはならない歴史」は2005(平成17)年の12月に出た。
その月の24日に私は三ヶ根山の頂上にいた。殉国七士墓にお参りして、近くの食堂でコーヒーを飲んでいた。
十数人の一団が入り、座った。一人の御婦人が「続」の書名をあげ周囲に推奨されている。
友人が笑って、「著者の男がここでコーヒーを啜っていますよ」と言った。
東条由布子氏だった。東条英機のお孫さんである。このようにして御縁を頂戴した。
「東条内閣が避戦内閣だったなんて初めて聞きました」と言われた。
開戦にいたる経過を子細にみれば、日本の避戦努力は涙ぐましいとしか形容できない。
昭和天皇や東条英機たちがいかに努力してみても開戦は必然であった。
引き返し可能な地点は何処だったのであろうか。歴史に「イフ・たら」は禁句と言う。
ある意味では真実だと私も思う。
しかし、歴史の裾野を振り返るときに「イフ・たら」を抜きに歩んできた道を検証することはできない。
「あの地点だったな」と岐路を見るのは「イフ・たら」である。 (「あとがき」 に同文あり)

私の拙いこの本は三部作となった。
一冊目が日清戦争・日露戦争を扱い、二冊目が開戦まで、そして三冊目の本書が終戦以降となった。
三冊を合わせると六百数十頁となる。
それぞれに独立しているので、どの本からでもお目を通していただけたらと願う。

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[猫]第一部、第一章 昭和陛下の墓参り の付記で、
 東條元首相の遺言(教誨師・花山信勝氏のメモ)の抜粋が記載されています。
 けれども、今おかれている日本の現実。日本を危機を知らしめるためにも、長文になることも厭わず、
 『秘録 東京裁判』 清瀬一郎著(中央公論新社) より、全文を転記しておきます。
 ぜひ、ご一読願います。
 (死刑執行(昭和23年12月23日零時)数時間前に、東京巣鴨において朗読された)
 皇太子様の誕生日(今の天皇誕生日)に執行することの意味を考えると心が凍りつきます。

東条英機の遺言

開戦の時のことを思い起こすと実に断腸の思いがある。
今回の処刑は個人的には慰められるところがあるけれども、国内的の自分の責任は、死をもって償えるものではない。
しかし国際的な犯罪としては、どこまでも無罪を主張する。
力の前に屈した。自分としては、国内的な責任を負うて、満足して刑場に行く。
ただ同僚に責任を及ぼしたこと、下級者にまで刑の及びたることは、実に残念である。

天皇陛下および国民に対しては、深くおわびする。
元来、日本の軍隊は、陛下の仁慈の御志により行動すべきものであったが、一部あやまちを生じ、世界の誤解を受けたるは遺憾である。
日本の軍に従事し、倒れた人および遺家族に対しては、実に相済まぬと思っている。
 
今回の判決の是非に関しては、もとより歴史の批判に待つ、もしこれが永久の平和のためということであったら、もう少し大きな態度で事に臨まなければならぬのではないか。
この裁判は、結局は政治裁判に終わった。勝者の裁判たる性質を脱却せね
 
天皇陛下の御地位および陛下の御存在は、動かすべからざるものである。
天皇陛下の形式については、あえて言わぬ。存在そのものが必要なのである。
それにつきかれこれ言葉をさしはさむ者があるが、これらは空気や地面のありがたさを知らねと同様のものである

東亜の諸民族は、今回のことを忘れて将来相協力すべきものである
東亜民族もまた他の民族と同様の権利をもつべきであって、その有色人種たることをむしろ誇りとすべきである。
インドの判事には、尊敬の念を禁じ得ない。これをもって東亜民族の誇りと感じた。
今回の戦争にて、東亜民族の生存の権利が了解せられはじめたのであったら、しあわせである。
列国も排他的な考えを廃して、共栄の心持ちをもって進むべきである。

現在の日本を事実上統治する米国人に一言するが、
どうか日本の米国に対する心持ちを離れしめざるように願いたい。
また、日本人が赤化しないように頼む。
東亜民族の誠意を認識して、これと協力して行くようにしなければならぬ。
実は、東亜の多民族の協力を得ることができなかったことが、今回の敗戦の原因であると考えている。

こんご日本は米国の保護の下に生活していくのであるが、極東の大勢はどうであろうか。
終戦後わずかに3年にして、アジア大陸赤化の形勢はかくのごとくである。
こんごのことを考えれば、実に憂なきを得ぬ。
もし日本が赤化の温床ともならば、危険この上ないではないか。

日本は米国よりの食糧その他の援助を感謝している。
しかし、もしも一般人が自己の生活の困難や、インフレや、食糧の不足などを米軍の日本にあるがためなりというような感想をもつようになったならば、それは危険である。
実際にかかる宣伝をなしつつある者もあるのである。
よって、米軍は日本人の心を失わぬように注意すべきことを希望する。

米国の指導者は、大きな失敗を犯した。
日本という赤化の防壁を破壊し去ったことである。
いまや満州は赤化の根拠地である。
朝鮮を二分したことは東亜の禍根である。米英はこれを救済する責任を負っている。
従って、その意味においてトルーマン大統領が再任せられたことはよかったと思う。

日本は米国の指導にもとづき武力を全面的に放棄した。
それは一応は賢明であるというべきである。
しかし、世界が全面的に武装を排除していないのに、一方的に武装をやめることは、泥棒がまだいるのに警察をやめるようなものである

私は、戦争を根絶するには、欲心を取り払わねばならぬと思う。
現に世界各国はいずれも自国の存立や、自衛権の確保を説いている。
これはお互いに欲心を放棄していない証拠である。
国家から欲心を除くということは、不可能のことである。
されば世界より戦争を除くということは不可能である。
結局、自滅に陥るのであるかもわからぬが、事実はこの通りである。
それゆえ、第3次世界大戦は避けることができない。
第3次世界大戦において、おもなる立場に立つものは米国およびソ連である。
第2次の世界大戦において、日本とドイツが取り去られてしまった。
それゆえ、米国とソ連が直接に接触することになった。
米ソ2国の思想上の相違はやむを得ぬ。この見地からいうも、第3次世界大戦は避けることはできぬ。
第3次世界大戦においては、極東がその戦場となる。
この時にあたって、米国は武力なき日本をいかにするのであろうか。
米国はこの武力なき日本を守るの策をたてなければ、また何をかいわんや。
そうでなしとすれば、米国に何らかの考えがなければならぬ。
米国は、日本8千万国民の生きてゆける道を考えてくれねばならない。
およそ生物としては、生きんことを欲するのは当然である。
産児制限のごときは神意に反するもので、行うべきではない。

なお言いたきことは、最近に至るまで戦犯容疑者の逮捕をなしつつある。
今や戦後3年を経ておるのではないか。
新たに戦犯を逮捕するというごときは、即時にやめるべきである。
米国としては、日本国民が正業につくことを願い、その気持ちでやって行かなければならぬ。
戦犯の逮捕は、我々の処刑をもって、一段落として放棄すべきである。

戦死傷者、抑留者、戦災者の霊は、遺族の申し出があらば、これを靖国神社に合祀せられたし。
出征地にある戦死者の墓には、保護を与えられたし。
従って遺族の申し出あらば、これを内地に返還せられたし。
戦犯者の家族には、保護を十分に与えられたし。

青少年の保護ということは、大事なことである。
近時いかがわしき風潮は、占領軍の影響からきているものが少なくない。
この点については、わが国古来の美風をも十分考慮にいれられたし。

今回の処刑を機として敵、味方、中立国の罹災者の一大追悼会を発起せられたし。
もちろん、日本軍人の間に間違いを犯した者はあろう。これらについては衷心、謝罪する。
これと同時に、無差別爆撃や原子爆弾の投下をなしたことについて、米国側も大いに考えなければならぬ。
従って、さようなことをしたことについては、米国側も大いに悔悟すべきである。

最後に軍事的問題について一言するが、我が国従来の統帥権独立の思想は確かに間違っている
あれでは陸海軍一本の行動はとれない。
兵役については、徴兵制によるか、傭兵制によるか考えなければならぬ。
我が国民性を考えて、再建の際に考慮すべし。
教育は精神教育を大いにとらなければならぬ。
忠君愛国を基礎としなければならぬが、責任感をゆるがせにしてはならぬ。
この点については、大いに米国に学ぶべきである。
学校教育は、人としての完成を図る教育である。
従前の醇朴剛健のみでは足らぬ。宗教の観念を教えなければならぬ。欧米の風俗を知らせる必要もある。
俘虜のことについても研究して、国際間の俘虜の観念を徹底せしめる必要がある。

   ------------------------------------------------------------

(第二部、第三章より一部抜粋)

日本語で考え、日本語を喋るのが日本人である。
国のことを国家と 「イエ」 をつけて表記するのは日本人だからである、「家」 は単なるファミリーではない。
万世一系は個々人の生命の事実である。
「天皇陛下万歳」 に胸が熱くなる人は万歳の事実に連携して 「じ~ん」 ときているのである。
「イエ」 には万歳の連帯の事実がある。
国家にはこうした事実が含蓄されている。日本とはこうした国柄である。
アインシュタインから教えられるまでもない。
日本人がただ目覚めればよいことだ。

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[猫]歴史は史実に基いたものでなければ道を誤ります。
  歴史の大切さは、国の歩みを尊ぶことであり、国の行く末を案じ尊ぶことなのだと思い知りました。
  一人でも多くの方に読んでもらいたい。
  知ってもらいたい。
  日本は、今、最大の危機に見舞われています。
  日本が赤化すること。
  それは、日本という国の美徳・伝統・文化という良きものが崩壊することを意味します。
  我々、今を生きる大人は、全力で、子らのために守らねばならないのだと思います。
  守るのは、日本の美徳・伝統・文化です。それを國體といいます。
  守ることを 「國體護持」 といいます。
  それは、右翼であるとか左翼であるとかという政治思想や風向きの話ではありません。
  子らに良きものを引き継ぐことこそが 愛 です。
  育む土壌は日本という国家です。
  先人が命を懸けて守ろうとした日本。
  その恩に報いなければ人としての道を踏み外すことになりかねません。

私は、日本が大好きな日本人です。
日本人であることを誇りに思っています。



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続日本人が知ってはならない歴史 [読書]

扉0001.JPG 朱鳥社  若狭和朋(著)
  マッカーサーが泣いた。
  「東京裁判は誤りだった」
 「日本人が知ってはならない歴史」に続き、
 近代日本の漂流をたどる。日本人の史観がゆたかになるための書。
扉0002.JPG






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[猫]「まえがき」 からの抜粋を転記します。


例えば伊藤博文の死は韓国人・安重根の狙撃によるとされていますが、本当でしょうか。
安重根が拳銃で狙撃したのですが、伊藤博文の体内に残されていた二発の銃弾はフランス騎兵隊の弾でした。
安重根が使用したのはブローニング拳銃でした。第三章に詳しく書いています。
また、張作霖の爆殺事件は、日本関東軍の謀略だということになっています。
本当でしょうか。
私には、伊藤博文の暗殺と同じ文脈が見えてきます。本章八章に記しています。
このように 「知ってはならない歴史」 というのは存在するのです。
…マッカーサーは 「日本の戦争は自衛のための戦争だった」 と上院で証言しました。
東京裁判は間違いだったともトルーマン大統領に告白しました。
日本のメディアは完全に黙殺してきました。なぜなのでしょうか。
本書のメインのひとつです。第八章に詳述しました。
今次の大戦の勝利者はスターリン・毛沢東でした。
ルーズベルトもチャーチルも敗者です。
この拙いささやかな本が、日本人の史観が豊かになる埋め草になり得れば幸せです。

米国下院本会議で採択された慰安婦決議に 「二十世紀最大の性的奴隷制度」 とあります。
なにも日本人は、動じる必要はありません。
ただ、中国・北朝鮮の歴史工作との歴史戦争なのだと認識し、戦う覚悟を固める必要があります。
事実無根の「南京大虐殺」 の情報戦争は七十年後の今日も続いているのです。
火を噴く戦争のほかにナショナル・アイデンティティー・ウォーという戦争があります。
スペイン大帝国はアイデンティティー・ウォーに敗北して、イスパノ(スペイン嫌悪)に陥り衰滅しました。
ジパノフォビア(日本嫌悪)にさいなまれ、寂しく日本を嘲笑する日本人が主流になれば確実に日本は衰滅します。

日本人は歴史とアイデンティティーを取り戻すために頑張ろうではありませんか。

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 (目次)

まえがき

序の章 日本の滅ぶ音がする
・浦塩とは何?
・ユダヤ人と日本人
・日本人は十二歳?

第1章 史観の位相
・正しい歴史認識とは
・歴史偽造の一例
・日本はユダヤ人保護を国策と決定していた
・生存への意思と情動

第2章 日本生存の意志と情動
・スペイン大帝国没落のわけ… ある奇書の劇毒
・村山談話というジパノフォビア
・日本は百兆円の賠償金を払え

第3章 日本の裏切りと国際的視力
・救われた日本
・高橋是情とジェイコブ・シフ
・なぜ小村寿太郎は仮り条約を破棄したのか
・露信密約
・日露戦争とロシア革命
・日本漂流の開始
・哀しい真珠湾

第4章 支那事変とはどういう戦争だったのか
・盧溝橋事件は支那事変の発端ではない
・上海事件は大戦争だった
なぜ 「事変」 で、「戦争」 でないのか
 
第5章 支那事変の拡大と虫喰いの日本
・支那事変の拡大とコミンテルン
・マルクス主義に支配された思想制度の時代

第6章 日本の国家分裂と敗亡の道
・再び日本漂流について
・参謀本部と軍令部の分裂

第7章 真珠湾の欺瞞
・米国は日本との平和を欲していた
・アメリカの「生存の意思・情動」 とは
・ハル・ノート
・日本人と真珠湾
・あぁインド洋
・マッカーサーの後悔と吉田茂

第8章 アメリカ誤てりとマッカーサーは泣いた
・隠された涙
・フランクフルト学派
・ユダヤ法学と日本人
・資料

第9章 支那と言うな・中国と尊称せよと命令されて…
・支那とは何か

第10章 国民か人民か
・ピープルとは

あとがき

   ------------------------------------------------------------

[猫]「あとがき」 からの抜粋を転記します。


また、インド洋が日本の運命の海になるのかと、私は思いました。
七章に 「あぁ、インド洋」 として帝国海軍の亡国の大失敗を書いています。
6ヵ国協議の主たる狙いのひとつは日本の核武装の阻止です。
アメリカの核の傘など幻想です。
アメリカは自国民の生命を日本防衛のために大量に犠牲にしてくれるでしょうか。
そして、そんなことが可能でしょうか。
安保条約のどこにもそんな約束は書かれていません。
世界一の原子炉を作れるのが日本です。
空母でも核兵器でもその気になれば何隻でも何発でも製造できるのが日本です。
こんなことは世界の常識です。
アメリカ・ロシア・中国・朝鮮と核武装した国々に囲まれて、日本は生きていかねばなりません。
それには、日本人は心棒となる歴史観と国家観を持たねばなりません。

   ------------------------------------------------------------

[猫]国防とは、領土だけでなく、領海、領空も守らねばなりません。
  さらには、歴史や伝統、誇りを守ることも国家防衛の範疇なのだと思います。
  「知ってはならない歴史」 そのことの意味を噛み締めねばならないと思います。
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日本人が知ってはならない歴史 [読書]

扉0005.JPG 朱鳥社 若狹 和朋 (著)

 日韓併合は大失敗だった!
 朝鮮半島・中国大陸を舞台に、近代日本が犯した国家経略の過ち。
 知性の“痴れた”日本人が知らざる、歴史の闇とは何か。
 今なお漂流し、混迷をつづける日本を刮目させる書。   
扉0006.JPG






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[猫]「はじめに」 からの抜粋を転記します。

はじめに- (これは教育の書ではありません)
私は、高校での三十八年間の教師生活を、去年、退職し、いま大学で生徒指導・教職概論などの講座を担当している現場の教師です。…(略)
多くの教師たちは、ゆとり教育や人権・個性教育のいかがわしさを感じては、います。
しかし、いまや教育崩壊の惨状は現場の教師をいかに叱咤しても、どうしようもない域に達しています。
山が動いて崩れはじめているのに、野良仕事の道具とコンセプトで立ち向かうようなものです。
今の日本そのものではありませんか。
山の崩壊には、その理由(わけ)があるはずです。…(略)
日本の再考は、日本人の知性の再考にかかっています。
歴史認識は、日本人の言語性を奪還する営為の背骨だと、私は確信します。
日本人は、「知ってはならない」 とされた言語空間に安住しすぎました。
だから、私たちは言語的存在として痴れているのです。
朝鮮を植民地にした、日本人も韓国人も言います。だから、日本人も韓国人も痴れが噴出するのです。
日本は韓国を併合したのです。ヤカンとドカンの違いに似ています。
中国を日本は侵略した、というハナシは壮大な虚構です。
日本は大陸の泥沼にハメられ、かつハマっていったのです。誰がハメたのか。
アメリカも日本と咬み合うように、ハメられました。
日本の知性の再興のために、日本はがんばろうではありませんか。

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 (目次)

はじめに-

■序章 「知ってはならない歴史」とは
・だれが、何を知られて困るのか?
・言語的存在としての日本人の弱さ
・知性の再興、教育の再建が日本の急務

■第1章 痴れる日本の知力
・満洲事変は日本による侵略戦争か?
・日本人が 「知ってはならない」 戦後の追撃戦
・事大主義に揺れた李氏朝鮮の進退
・「亡国は自らなす」 の言葉を自戒とせよ
・米国とのインテリゼンス戦に敗れた日本

■第2章 韓国併合で知ってはならない歴史
・李朝の王朝主義がとった「衛正斥邪」
・日朝修好条規は不平等条約ではない
・独立党による甲申事変と改革の挫折
・李朝の新たな時代主義・親露政策
・東学党は朝鮮開花のエネルギー源となった
・日本に朝鮮植民地論は皆無だった

■第3章 日韓両国民の過誤―日韓併合
・劣情日本人に握られている歴史教科書
・「日帝三十六年」は何をもたらしたか?
・「朝鮮人への愚民化政策」 などと世迷い言
・近代化に必要だった戸籍制度の原理主義
・「人民」 の語が意味するものは何か
・日本人となって一番得をしたのは朝鮮人
・王朝社会にとどまっていた李氏朝鮮
・東アジアを動乱の災厄にいざなった李朝
・日清戦争後の迷走と大韓帝国の成立
・ロシアによる満州・朝鮮の侵略
・日露戦争での日本辛勝の余波
・日本との連帯の気運高まる大韓帝国
・守旧勢力の打倒に大同団結した一進会
・日韓併合は日本だけの意思ではない
・「朝鮮の植民地化」 という歴史のウソ
・歴史問題に見る、痴れた日本人の姿

■第4章 日露戦争勝利と日本漂流の始まり
・日露戦争の勝利と英米の支援
・小村外相による桂・ハリマン協定の破棄
・米中の接近と日本漂流の開始
・米国内での日本移民の排斥
・日本打倒の 「オレンジ計画」 の策定開始

おわりに

  ------------------------------------------------------------

[猫]三部作ですが、どこから読んでも構わないそうです。
 どこからでも読んで、知ることから始める必要があると思います。

日本という美しい国が壊れかけています。
美しい国を美しくたらしめて来た歴史を知らねばなりません。
日本人は、知ることで結束せねばなりません。

一度崩れた山は… 元には戻せないからです。

どうか、間に合いますように。[ぴかぴか(新しい)]





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スイスと日本 国を守るということ  (2/2) [読書]

■スイス人は、 「非武装中立が平和に繋がる」 とは考えていない。
スイスは、第二次世界大戦を経て、「中立」 が限りなく孤立への道であることを経験した。
自国を守るのに国連は頼りにならないことを思い知っている。(国連は危機時に機能しない
スイスの安全保障は、世界よりも近隣4カ国の勢力均衡を考えることが重要。
(世界を考えることや、口を出すことは必要ないこと)
よって、大国のエゴに巻き込まれないためには国連に入らないことを選択した。
よって、国を自国で守る責任と覚悟が国民皆兵、民間防衛が基礎としてある。

「国連」 を信用しないスイス人。
 ・「永世中立国」 を振りかざし、国連に入らない。
 ・第二次世界大戦の苦悩を味わわないために、「民間防衛(国民皆兵)」 を国家戦略とした。

スイスの国家戦略には、「安全保障タダ乗り論」 はない。
 ・自主自尊の独力国防主義。
 ・原爆の開発(攻撃手段)と防空壕・防空火網の強化(防衛手段)。
  (スイスが攻撃を受けたときはフランスが報復。国連未加入だが、国連の核拡散防止に署名)

貿易立国メロス島の教訓
 ・経済的利益優先のために国防を嫌うメロス島の人々。
 ・「非武装中立」 が国是(優れた貿易により戦争は回避できる)
 ・対外政策は経済のみのメロス人。軽蔑され冷淡に扱われ孤立。
          ↓
       メロス島滅亡 [どんっ(衝撃)]                    [猫]日本が… 気になります[たらーっ(汗)]

 ※安全保障は、軍事力を背景にした国際情勢を戦略的に観察して考える。
 ※自力防衛することが国際社会の義務。(原則として、自助しない国を他国は助けない!)
 ※一国平和主義の中立政策は孤立する。(現実には、覚悟がなくては出来ない)

理想と現実を混同することの危険。
 ・面倒な対外政策は先送りする。
 ・理想の実現が政治だという誤解。(政治は宗教ではない)    [猫]友愛が… 気になります[たらーっ(汗)]

 ※マスコミによる情報操作、利敵工作、スパイ活動、内部敵性同調への警戒
 ※「統制・制限」 を受け入れて、自由を謳歌する国民国家スイス。
 ※「住民集会」 という直接民主制の原則
                                      
スイスのパンは美味しくない!
 ・農家が作る小麦は全て1年間の備蓄に回す。
  (一年前の小麦粉でパンを焼くことで、備蓄を確保する覚悟を持って責任を果たす)
 

<<スイスに学ぶ>>
★他国の顔色よりも自国の主導性、先導性を優先する。(屈辱外交をしない)
★憲法を国際情勢の変化に対応して機敏に改正する。
★国益を重視した『長期的なヴィジョン』 を持っている。      [猫]日本は… [あせあせ(飛び散る汗)]

■スイスの国防作戦計画
「全国土が占領されても降伏しない」 が国防の基本方針。
戦争シナリオの最悪段階まで想定、マニュアルを作成。全家庭に配布。『民間防衛』
同盟国がない中立主義だから、依存心がない。独立防衛。

○国防の責務は、現在生きている国民の利益を守るためにあるのではない。
○過去のスイス人、将来のスイス人に対する責任である。
○国防は自然権であり、憲法の上位にある。(法に拘束されることがない)
○スイスが外国に併合されても、スイス軍人は亡命政権を作って闘い続ける。
○核保有のは、政策の話。

<<スイスに学ぶ>>
★理想主義憲法に固着して敗北するような軍隊は、国家・国民と契約した軍隊ではない。
★国家・国民との契約を守るためには、時の憲法を破ってでも勝利するのが本物の軍隊。
★弱腰政府を無視して、祖国との契約を遂げんと勝利するまで戦い続けるのが真の戦争。

※日本の国防方針※ 昭和32年5月に閣議決定したもの。
1.国際連合の活動を支持し、国際間の協調を図り、世界平和を実現する。
2.民生を安定し、愛国心を高揚し、国家の安全を保障するような基盤を確立する。
3.国力国情に応じ、自衛のため必要な限度で効率的な防衛力を暫定的に整備する。
4.侵略に対しては、米国との安全保障体制を基調としてこれに対処する。
               [左斜め下]
(当たり前ながら、)アメリカは、
・国際社会において卑屈な国家となっても気にしない。尊厳も威信も守らない。
・経済権益も守らない。(経済国家というのは幻想:国境のない経済活動。産業地帯)
               [右斜め下]
独力で排他的経済水域の経済権益(国益)を守らねばならない。
                                       (アメリカは守ってくれない)

※国家の構造的対立の主たる要因※
1.地政学的対立(海洋国家と大陸国家の価値観利害の対立は永遠に解消出来ない
2.国体の違いによる対立
3.現状維持派と現状打破派の対立(勢力均衡の歪み)

戦争とは、「構造的対立による国家戦略の衝突」

■スイス人の国防観や民主主義に対する理念
住民集会を積み重ねた民主制。国際政治に対する関心が高く、判断力の知的レベルが高い。

○人間は完全無欠ではなく、多くの欠陥を持っている。
 ・政策に対する意見は百人百様の意見がある。
 ・多数決の原理を厳格に守る。
 ・「多数決」 と 「全員一致」の違いを知っている。
 ・少数意見を述べた人(意見ではない!)にも敬意を持って臨む。

○一人一人が皆の利益を考える。私益と公益を自制的に分類する。
 ・議決されるまでは、村長も一般の村民も同格で意見を表明する。
 ・意見が議決されれば引き受けねばならない。(意思表明と責任が等価になる)
      [右斜め下]
      我がままや私益から要望を主張する者はいない。
      (自己中心的な意見を述べれば発言権を剥奪される)
             [右斜め下]
          正しい 「多数決」 の原理
           直接民主制の原理(間接民主制は事前工作として徹底否定する)
             ※間接民主制の「党議拘束」 は、非民主的。

<<スイスに学ぶ>>
★まず国益を考えて対外政策を確立し、ついで国内政策を整える。
★スイスの民主の精神を理解し、原則を確かめる。
 (自分勝手を排除し、意思表明と責任を等価にする)

■ 「対外政策」 が政争の具になるとき国は滅びる。
政権党が国民の直接的同意なく、主要な国家戦略を変更することは出来ない。
(対外政策・軍事でも、一般的政策であれば全党的な決定となる)
国内政策は、対外政策を成功させるための手段であり、対外政策は国内政策の上位にある。
              [右斜め下]
対外政策を政争の具とすることは、外国の内政干渉を許す絶好の機会
○国益よりも党利党略を優先させることの愚。
 (外国の反日政策まで担ぎ出して党利党益を得ようとする)
○国益よりも選出地域、団体の利益を代表することの愚。
 (党利・党意による党議拘束は国益を損ないかねない)

■中立は鎖国ではない
「鎖国的中立」 は、自滅政策に過ぎない。
「中立」 とは、外国との戦略的関係を断ち切ること。
「勢力均衡」 の戦略をとる以外に国策はない。

○戦争になれば、国民全てが愛国心に満ちた人だけでないことがわかる。
 ・中国人の華僑は、政権が揺らぐと海外逃避する歴史的傾向がある。
 ・韓国の富裕層も、その子孫を国籍出生主義の外国で出生、二重国籍を取り、
  国家が危急になれば、一家を挙げて移住できるようにする。

○平和国家に犯罪者や浮浪者はいない
 ・徹底的な人種差別。
  特技のない無産の労働者の長期滞在を一切許可しない。
  (季節労働者のみ。3ヶ月以上働くことは出来ない)

○不法入国者の取り締まりの強化
 ・送り返すのに高額の費用がかかる。
  フランスでは、不法入国者を雇用した企業が全額負担する案を採用した。
 ・移民問題は複雑で重大な問題を抱えることになる。
  
■海洋国家と大陸国家
陸海二つ(の国境)を守ることは非常に難しい。両方に良い顔をすることも難しい。
(古来より対立・戦争の構造的原因となってきた)

<<日本の国防>>
★「台湾」 の重要性
 「バシー海峡」 の制海(空)権。(台湾とフィリピンの間にある)
 (中国にとっても最重要戦略地ゆえ、海峡の両側にある国の存在が重要になる)
 ・台湾問題と朝鮮半島問題は、独立した問題ではない
  台湾は、日本と同じ海洋国家。朝鮮半島は、大陸国家に属する。
  (国家が求める基盤が海洋国家と大陸国家では違う)

★南シナ海 の重要性
 ・制海権を得るには、基地を確保して、次いで敵潜水艦を撃滅するのが基本となる。
  よって、中国潜水艦の活動を牽制するには、沖縄より近くに自衛隊基地が必要。
 ・フィリピンの海洋防衛力では、自力で取り締まることも出来ない。
  日本が淹護することが必要。

  ※フィリピン、マレーシア、インドネシアの諸国と協力して南シナ海とマラッカ海峡の制海権維持)
  ※オーストラリアヤニュージーランドとの同盟という選択肢。日本にとって国益に適う)

★「自衛のための戦争」 より 「共益性のある戦争」 
 ・自国に影響がない限り戦争は歓迎される。
 ・自衛のための戦争、国防戦争(国益を守る戦争)は、他国からみると共益性のない戦争になる。
 ・周辺諸国と国益を共有するような軍隊派遣(戦争)なら例外なく歓迎される
 (日本の生存や安全だけでなく、国の尊厳と威信を高めてくれる)

★国境線と国防線は違う
 ・国防線は、国境の外に置くことが大原則。
  先制攻撃しない代わりに必要な兵力を大きくしてしまう。
  (ゆえに、スイスの場合、国民皆兵が必要になった)

★日本は、中国の国防線の内側に含まれている。
 有事において中国を守るためには、日本を戦場とすることを宣言している。
  (国土が戦場となるから)国境と国防線が一致することは国家にとっては悲劇。
 ・侵略者は、国境のすぐ外側に演習・訓練目的で侵攻軍を送ることが可能。
 ・兵士は、国民を守るために軍事的に非合理な作戦を実行することになる
 ・兵士以外の非戦闘員が戦場を逃げ惑うことになる。
 ・家財や公共設備が破壊される。
             [右斜め下]
        大陸国家の国防線は、隣国の中に想定する。
        政府が国民や国土を守る決意がないから国境を国防線が一致できる。

※靖国神社への非難。
※沖縄の米軍基地返還運動。
※北朝鮮の拉致問題に対して冷淡
※日本の国連安全理事国入り反対、日本の排他的経済水域への侵略。
             [右斜め下]
 日本に対して、「中国を宗主国とする冊封国」 という関係を求めている。

★日本に照準を合わせる中国の核ミサイル
 北朝鮮の核開発よりも中国の核開発の方が脅威。

■日本の国防線
○対岸の港の背中が国防線
 東は、アメリカの西海岸。西は、中国大陸の海岸。
 北はアリューシャン列島。南は、フィリピンとインドネシアを結ぶ線。
 (台湾は、日本の国防線にすっぽりと入っている)
 さらに、頭上からの攻撃に対する防御の支援が必要。

■国民が国家に望む基本的条件
1.政治家は、軍隊の組織と運用に関与してはならない。
2.軍人には名誉ある社会的地位を付与する。
3.強い国家は平和を手に入れることが出来る。

[猫]日本人も現実に即した平和や国家を考えねばならないと思います。


 


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スイスと日本 国を守るということ ~最初に~ (1/2) [読書]

スイスと日本 国を守るということ -「永世中立」を支える「民間防衛」の知恵に学ぶ
suisu.jpg 祥伝社 松村 劭 (著)
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内容(「MARC」データベースより)
強国に囲まれたスイスが、平和でいられた理由とは?
スイスが守ってきた2つの国是「永世中立」と「民間防衛」について、
スイスの国防観と日本の自衛観の違いなど、スイス人が教える「平和の常識」を解説。

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著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
米国国防省認可法人デュピュイ戦略研究所・東アジア代表。
国際戦略研究所(IISS)会員。防衛大学校卒業。陸上自衛隊指揮幕僚大学卒業。インド国防参謀大学留学。
陸上自衛隊で西部方面総監部防衛部長などを歴任。
自主退職後、日立製作所で戦車技師として勤務。1994年より著述活動に入る。

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先のスイス政府のマニュアル本、『民間防衛』 と併せて買った本です。
自衛隊にいた高官ですから、「国を守る」 という立場で書かれているのだと思います。
けれども、自衛隊に入隊したことのない一般の人にとっては、「国を守る」 は敷居が高いでしょう。
『民間防衛』 のように、一般の人に向け、一般人の視点で書かれた本の方が読みやすいと思います。
『民間防衛』 のように、「自由と財産を守る」 とした方が関心が得られやすい気がするからです。
なぜ、一般の人が政治に無関心なのか。それは、敷居が高いからです。
日本人にとっては、特に若い人にとっては、平和が当たり前のように空気のようにあるからです。
国を守るというと、自らを犠牲にするイメージを持ちかねない気がします。
とても良い本なので、多くの方に読んで欲しいのですが、以上の観点から残念な気がしています。

「国を守る」 とは、国に住む国民の安全と自由、その財産を守るということです。
国の歴史や文化伝統を将来に引き継ぐことを守るということです。
国があっても指導者が外国人に変わっているかも知れません。
衛星国、属国として、あるいは植民地、自治区として存続する道もあるかも知れません。
けれども、それでは主権国として、独立国としての機能はなさないことになります。

衛星国:強大な国の周囲にあり、政治・経済・外交上、その国の支配または影響を受けている国。

 属国:他の国の支配を受ける国。従属国。

植民地:ある国からの移住者によって経済的に開発され、その国の新領土となって本国に従属する地域。
     武力によって獲得された領土についてもいう。

自治区:少数民族の自治を保障するために設けられた行政区。

独立国:完全な主権を有する国家。国際法上の能力を完全にそなえた国際法主体。主権国。

日本は大東亜戦争に敗れ(1945年)、連合国軍(GHQ)の占領下に置かれました。
その占領下において、勝者(連合国軍)が敗者(日本人)を裁くという裁判(東京裁判)が行われました。
さらに、占領下において、日本国憲法を公布(1946年)、翌1947年に施行させています。
教育勅語は、1948年に、国会でその失効および排除を決議しています。
連合国と日本の間にサンフランシスコ講和条約が結ばれたのは、1951年です。
1951年、サンフランシスコ講和条約によって、日本は、第二次世界大戦(大東亜戦争)を終結させ、
独立を回復(主権を回復)したのです。
日本は、1945年に無条件の武装解除をしてから、実に6年もの間、連合国の占領下にあり、
その間に、日本国憲法の公布・施行、教育勅語の失効・排除がされたということです。
(ここ、スゴク大事です!)

今、独立国となってから生まれた人々が多数を占めています。(私もそうです)
生まれたときから、独立国でした。独立を勝ち取るための戦争を経験していません。
けれども、それ以前に生まれた世代にしても独立を勝ち取るための戦争を経験していないのです。
日本は、どこの植民地にも衛星国にも属国にも自治区にもなっていないのです。

日本人は、生まれたときから、誰もが独立国としての気概を持っているのかも知れません。
戦後、経済の発展とともに、平和は、空気のように、日本人とともにあります。
日本以外の場所で戦争が行われ、難民が生まれ、国の名前が変り、国境が変わっても、
日本人にとっては、愛国心や国家観、国旗の意味や大切さも分かり難いかも知れません。
大切なものでも、当たり前にあるものは、その有り難さが分からないのかも知れません。

著者は、経歴によると、多額の税金を使って勉強し、留学もされています。
自主退職後は、その技術を知識を生かして民間に就職。
現在は、米国国防省認可法人デュピュイ戦略研究所・東アジア代表 をされているようです。
その経験と知識を生かして著作活動をなさっておられる。そういうことなのでしょう。

(ウィキペディアの経歴から)
1978年 国連会議 「特定通常兵器の使用の制限または禁止に関するジュネーブ条約」      のために、防衛庁から外務省に出向。
      スイスにて戦時国際法と列国の状況の調査を行う。

それで、この著作、『スイスと日本 国を守るということ』 が書かれるに至ったようです。
確かに、本の冒頭、序章は、「現地で見た素顔のスイス」 です。
1978年の国連会議のために訪れたスイスで、見聞きしたこと、世界との折衝が記されています。
国益優先だから、列国は、戦場における損害の直接原因を明かさない。
非現実的な意見や、現実的な意見が交錯したようです。
防衛としては認めるが攻撃としては認めない兵器とか…
近代装備を持たない国々は、テロやゲリラが遺体や水道に仕掛ける地雷を正当な戦闘手段として認めろとか…
会議の基準は人権ではないと痛感したそうです。
(日本では人権が最優先と考える人が多いようです)

[猫] 国民を守るためにする折衝ならば、国益の衝突になるのは当たり前な気がします。
   人権は、国あってこそ守られるものでしょうから…

さて、さらに序章の内容を続けます。

■スイスは季節雇用の外国人労働者が多い
盗難事件が日常茶飯事だけど、政府は観光が売りなので、よほどの必要がない限り、犯罪事件は新聞に載せないように行政指導しているそうです。
だから、その対策として、「一つのドアに付けられた五つのドアの鍵」 があるそうです。

○外出するときは、合計5つのドアの鍵のかけ方を毎日変える。
 全部かけたらダメ。今日は、1-3-4。明日は、2-4-5。そういう風に掛ける鍵を変えるそうです。
 泥棒は、開いている鍵を閉めてしまったりして、諦めるかもしれないからだそうです。

○トランクは空にして鍵をかける。
 泥棒は、トランクを利用して盗んだものを持ち出せない。

■成熟した国防観
スイス人の堅強な性質が艱難辛苦の歴史から生み出した国防意識は、民間人にまで徹底している。
酪農家に対して牛1頭に対して多額の補助金を出しているのは、国境山岳地帯の日常的な警備を家畜や牛追いにさせているともいえる。

○橋の橋脚には爆薬をしかける穴が斜め方向に並んでいる。
 普段は気付かれないように木のフタをしてある。

○1.5m間隔で道路に20cm角の鉄板が横断している。
 道路脇にコンクリートで防護されたギアがあり、回すと太い鉄棒が地面から伸びだす。
 対戦車砲陣地を見事に構築し、巧妙な偽装が施されている。
 
○原爆攻撃用の避難施設

○家屋の配置も防衛陣地を構成できるように配置されている。
 家屋に銃眼がある。壁は城砦の防壁。小銃・大砲が貫通しないように作られている。
 警戒陣地、主抵抗陣地、予備陣地、対戦車ポケットなど本格的な防御戦術にすぐさま移行可能。


さて、次では、いよいよ本編に入ることにします。

(2/2に続く)


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『民間防衛』 スイス政府 (2/2) [読書]

(目次)
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緊急持ち出し品…          防衛 206~207           
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(中見出し)
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内容としては、懇切丁寧に、色々な状況を想定し、対処法を(マニュアルですから)記載しています。
現実的であり、具体的。楽観視を排除しながら悲観的にはならない。
そこにあるのは、、”国民の最も大きな財産である自由と独立” を守るという意思であり決意です。
「決して将来に対して絶望すべきでない」 けれども、「最悪の事態を想定しておいたほうがいい」
それは、「我々の後に続く子孫もため」 だと断言しています。
この覚悟と準備が今の日本(人)には欠けている気がしてなりません。
防衛についての記述も的確です。

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愛国心とは、自然に湧くものというよりも、守るという覚悟の上に形成されるものかも知れません。
防衛という(外国からの侵略、干渉を許さない)意識があるからこそ守ることも出来るのだと思います。
守るモノもヒトも全てがアヤフヤで、侵略や干渉に対してもナアナアというコトナカレ主義の曖昧さ。
それは、日本(人)の防衛意識を低下させ、(外国の)意のままになることにさえ無防備にさせます。
それは、「平和」 、「友愛」、「弱者保護」 という甘美な言葉で抵抗心を麻痺させるのです。
少しでも異を唱えようものなら、ヒトデナシや変人扱いされかねない風潮さえ作り出します。
そうやって、抵抗心を失わせ、無関心にさせられていきます。

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自由と責任について深く考えることもなく、権利だけを主張して恥じない。
民主主義の特権を最大に生かした今を生きる人のためだけの社会の実現。
「平和」 を唱え、武器を放棄することで戦争を免れるかのような非現実的な人々を増やすマスコミ。
警戒心も衰えさせ、心地よい言葉で知識階層という影響力のある人を取り込んでいく。
無防備で大国の衛星国(属国・自治区)となれば、翻弄され搾取され犠牲になるしかない。
そうなれば、独立国としての気概も誇りも持つことは許されないでしょう。

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自らの権利(私)よりも、「公」 を重んじることなくしては欲の暴走は止められない。
人の欲を刺激して、暴走させることで国としての結束、人の絆を絶てば、国は脆くなる。
労働者(労働組合)の暴走を許せば企業も国も疲弊する。それは公にも国益にも反する。
それで利を得るのは一部の既得権を持つ労働者と国の解体を目論む人々だということに気付くべきだ。
自分だけが良くなれば他が悪くなるのは自明の理である。
ならば、自分も他もよくなるため、国が安定するため、「公」 のためには、「私」 を抑えねばならない。
そうすることで国は栄え、国民も栄える。そういう良い循環を目指さねば混乱しか生み出さない。
利を得ることが目的の外国にとっては、国が混乱することが手段となる。

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ぜひとも読んで、スイスの覚悟と危機管理について考えて欲しい。
そして、我が国、日本の覚悟と危機管理について考えて欲しい。
関心を持ってもらいたい。
そう思います。

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民間防衛  ~あらゆる危機から身を守る~ (1/2) [読書]

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『民間防衛』 原書房 スイス政府編著(訳:原書房編集部)

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スイス政府は、「あらゆる危機から身を守る」 ため、『民間防衛』 を作成、全ての国民に配付しています。
それは、”国民の最も大きな財産である自由と独立” を守るためのマニュアルです。
(武装し訓練された国民一人一人には、『軍人操典』 が与えられているそうです)
戦争は、全国民と関係を持っているからです。

『民間防衛』 は、日本人にとっても真摯に自らを振り返るマニュアルとして役立ちます。
戦争(有事)は、スイス一国が直面する特別なことではありません。
日本においても、”国民の最も大きな財産である自由と独立” を守るためのマニュアルとして有効です。

[猫] 「まえがき」 が素晴らしい。
   それから、本の後ろ、「万一のための知識」 の前に書かれていることも素晴らしいです。
   転記します。ぜひ、読んで下さい。

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国土の防衛は、わがスイスに昔から伝わっている伝統であり、わが連邦の存在そのものに関わるものです。そのため武器をとり得るすべての国民によって組織され、近代戦用に装備された強力な軍のみが、侵略者の意図をくじき得るのであり、これによって、我々にとって最も大きな財産である自由と独立が保障されるのです。
 今日では、戦争は全国民と関係を持っています。
国土防衛のために武装し訓練された国民一人一人には、『軍人操典』 を与えられますが、『民間防衛』 というこの本は、わが国民全部に話しかけるためのものです
この2冊の本は同じ目的を持っています。つまり、どこから来るものであろうとも、あらゆる侵略の試みに対して有効な抵抗を準備するのに役立つということです。
 我々の最も大きな基本的財産は、自由と独立です。これを守るために、我々は、全ての民間の力と軍事力を一つにせねばなりません。しかし、このような侵略に対する抵抗の力というものは、即席でできるものではありません。
抵抗の力は、これに参加する全ての人々が、自分に与えられた任務と、それを達成するため各自の持つ手段方法を、理解し、実地に応用できるように訓練して、初めて有効なものとなるのです。
そこで、致命的な他からの急襲を避けるためには、今日からあらゆる処置をとらねばなりません。
 我々は、脅威に、いま、直面しているわけではありません。この本は危急を告げるものではありません。
しかしながら、国民に対して、責任を持つ政府当局の義務は、最悪の事態を予測し、準備することです。軍は、背後の国民の士気がぐらついていては頑張ることが出来ません。その上、近代戦では、戦線はいたるところに生ずるものであり、空からの攻撃があるかと思えば、すぐに他の所が攻撃を受けます。軍の防衛線のはるか後方の都市や農村が侵略者の餌食になることもあります。どの家族も、防衛に任ずる軍の後方に隠れていれば安全だと感じることはできなくなりました。
 一方、戦争は武器だけで行われるものではなくなりました。戦争は心理的なものになりました。
作戦実施のずっと以前から行われる陰険で周到な宣伝は、国民の抵抗意思をくじくことができます。精神ー心がくじけたときに、腕力があったとて何の役に立つでしょうか。反対に、全国民が、意思を固めた指導者のまわりに団結したとき、だれが彼らを屈服させることができるでしょうか
 民間国土防衛は、まず意識に目覚めることから始まります。われわれは生き抜くことを望むのかどうか。我々は財産の基本たる自由と独立を守ることを望むのかどうか。---国土の防衛は、もはや軍にだけ頼るわけにはいきません。
我々全てが新しい任務につくことが要求されています。今からすぐにその準備をせねばなりません。我々は、老若男女を問わず、この本と関係があるのです。この本は、警告し、相談にのり、教育し、激励します。私どもは、この本が国民に安心を与えることができることを望んでいます。
スイス連邦法務警察長官


   ------------------------------------------------------------

これまで読者の前に、起こり得る戦争の姿、考えられる戦いの幾つかの様相を、次々と展開して、警告を発して来たのは、我々が場合によっては耐え忍ばなければならない現実に、我々一人一人が慣れておくためである。前以て十分に警告されていれば、我々に襲い掛かる可能性のある厳しい試練の重みの、我々が押しつぶされてしまう危険は、それだけ少なくなるであろう。
 我々は、また、平和時に先見の明を欠くことの危険についても考えてみた。平和だからといって充分な準備を怠っていたならば、不意に動乱に巻き込まれたとき、我々は反撃する力を持たないかもしれない。歴史を学ぶとき、我々は楽観主義に対して警戒的にならざるをえない。楽観主義を信じすぎると、結果的には、何らの防衛手段も持たないまま、侵略者の手に委ねられてしまうことになりかねないからである
 歴史は、また、我々に、あらゆる戦争は、いつかは終わるものであり、決して将来に対して絶望すべきでないと教えている。
 健全な現実主義によって、我々は、戦争の見通しについては、最悪の事態を想定しておいたほうがいいことを知っている。そこで、我々は、自らの身を守るために必要な、欠くべからざる処置をとるのである。それは、また、我々の後に続く子孫もためでもあるのだ。

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以前、まごさんが、とても詳しく記事にされているので、そちらもどうぞご覧下さいませ。

(2/2 に続く)
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マキアヴェッリ語録 [読書]

51NNAKGQG9L._SL500_AA240_.jpg(新潮文庫) 塩野七生 著

いやぁ、この本は面白くてねぇ~♪

なんてことは、ない。

けれど、とても興味深く、ためになる。
出来れば、政治家に読んでもらいたい。そう思う。
政治家としての自覚が足りない方には、より読んで欲しい。
その上で、彼(マキアヴェッリ)を超える人間となって欲しいと思う。
そうでないと、国の存続が危ういと思うからだ。

けれど、誰にでも参考になることが詰まっている本で、
モノの見方、考え方のエッセンスが詰まっている本だと思う。

面白くはないけれど、難しい本ではない。
塩野氏が、分かりやすく綺麗な日本語で訳されているからです。

---------- 目次 --------------------------------------------------

第1部 君主篇
1.わたしがここに書く目的が、このようなことに関心をもち理解したいと思う人にとって、
 実際に役立つものを書くことにある以上…64

2.歴史に残るほどの国家ならば必らず、どれほど立派な為政者に恵まれようとも、
 二つのことに基盤をおいたうえで種々の政策を実施したのであった。それは…65

3.きみは、言う。
 「そうはならないだろう。われわれは彼らに対し、一致団結するであろうから」 しかし…66


76.歴史は、われわれの行為の導き手(マエストロ)である。
  だが、とくに指導者にとっては師匠(マエストロ)である。…149


第2部 国家篇
1.祖国の存亡がかかっているような場合は、
 いかなる手段もその目的にとって有効ならば正当化される…152

2.これまでの歴史を見ても、その中で細心の注意を払って共和制を築きあげてきた人々はとくに、
 改革を迫られた制度のうちでは、自由を守るための制度を整えるのが、最も重要なことだと考えてきた。
 なぜなら…153

3.なぜ、人々の心に自由に生きることへの強い愛着が生れてくるのか、
 という問いへの答えは簡単である…155


50.サルティウスが、その著書の中でユリウス・カエサルに語らせている次の言葉は、
  まったくの真実である。…209

第3部 人間篇
1.名声に輝く指導者たちの行為を詳細に検討すれば、
 彼らがみな、運命からは、機会しか受けなかったことに気づくであろう。そして…212

2.運命について
  力量について
  時代性について…213

3.古代ローマの歴史家ティトウス・リヴィウスはこう言っている。
 「運命は、自分の考えが中絶されるのを忘ましい場合、その人を盲にしてしまう」と…217


57.天国に行くのに最も有効な方法は、地獄へ行く道を熟知することである。…265

------------------------------------------------------------

目次だけでも凄い量です。
第一部の君主篇が64ページから始っているのですから…[あせあせ(飛び散る汗)]

なんだか、読んだような気がするというような、繰り返しになるような言葉も出て来ます。
けれどもどこでだったか、かなり読み込まないとすぐには分からない。
頭の悪い私なんかは、どこにどの言葉が有ったか…
調べてもなかなか出てこないという有様です。[たらーっ(汗)]

あ、この言葉良い!
そう思っても、ちゃんと印でも付けておかないと分からなくなります。
(良い頭が欲しいです)
結局は、何度も何度も繰り返し読んで、暗記するほどに読み込むことが必要かも知れません。
政治家ならば、指導者ならば。
政治家でも指導者でもない私は、ざ~と、読んで感心して、終わりです。
また、何度か、思い出しては、どこだたか、捜すのだと思います。

という感じの本です。
ぜひ、安いし(438円、税抜)、お手元に置いておくのがオススメです。
政治家や指導者でなくても。です。[わーい(嬉しい顔)]

それでは、せっかくなので、いくつか取り上げておこうと思います。

君主篇-2
歴史に残るほどの国家ならば必らず、どれほど立派な為政者に恵まれようとも、
二つのことに基盤をおいたうえで種々の政策を実施したのであった。
それは正義と力である。
正義は、国内に敵をつくらないために必要であり、力は国外の敵から守るために必要であるからだ。

君主篇-4
個人の間では、法律や契約書や協定が、信義を守るのに役立つ。
しかし、権力者の間で信義が守られるのは、力によってのみである。

君主篇-16
権力を持つ人の間でも、最近に与えた恩恵によって、以前の怨念が消えるなどとt思う人がいたならば、その人は、取り返しのつかない誤りを犯すことになる。

君主篇-17
アガトクレスやその同胞のように、裏切りや残酷の限りをつくした後でもなお、
外敵からも国内の敵からも地位を守りぬいた例をみれば、なぜそんなことが可能だったかと
疑問に思う人がいるの違いない。それを解く鍵は、 この種の悪行が巧みにつかわれたか、下手に使われたかを見抜くことが必要だ。

君主篇-18
君主にとっての敵は、内と外の双方にある。
これらの敵から身を守るのは、準備怠り無い防衛力と友好関係である。

君主篇-19
自らの安全を自らの力によって守る意思を持たない場合、
いかなる国家といえども、独立と平和を期待することは出来ない。 なぜなら、自ら守るという力量によらず、運にのみ頼るということになるからである。
「人間世界では、自らの実力に基礎をおかない権力や名声ほど頼りにならないものはない」
(タキトゥス)とは、いつの世でも応用可能な賢い人の考えであり、評価であったと思う。

君主篇-20
戦いに訴えねばならない場合に、自国民からなる軍隊を持っていない指導者や国家は恥じてしかるべきだと思う。
なぜなら、そのような軍隊を持っていないということは、自国内に兵士に使える人がいないというだけでなく、
自国民に自衛のために立ち上がるという気持ちを起こさせることが出来なかったことを示す
以外のなにものでもないからである。
指導者たちの責任こそ問われてしかるべきことだろう。

君主篇-21
人間というのは、自分を守ってくれなかったり、誤りを質す力もない者に対して、忠誠であることはできない。

君主篇-27
君主にとって、厳重のうえにも厳重に警戒しなければならないことは、
軽蔑されたり見くびられたりすることである。

君主篇-28
君主にとって最大の悪徳は、憎しみを買うことと軽蔑されることである。

君主篇-31
人の上に立つ者が尊敬を得るには、どのようにしたらよきあについての考察だが、
まずは大事業を行い、前任者とは違う器であることを人々に示すことである。
人々が呆気にとられ感嘆してしまえば、他のことに心を使う暇も気も失うからである。
…人は、あやふやな態度で終始した者に対しては、容赦なく対してくるからである。
指導者が心していなければならないことは、よほどの切迫した情況にでもならない限り、
自分より強力の者と組んで、第三者に攻撃をしかけてはならない。
たとえ勝利を収めても、自分より強力なパートナーの捕われ人となってしまうからだ。

君主篇-34
側近に誰を選ぶかは、君主にとっては軽々しく考えてよいことではまったくない。
どのような人を選ぶかは、君主としての能力を計る格好な材料となる。
側近の選択という最も初期的なことにおいて、誤りを犯すことになるからである。

君主篇-41
中立を保つことは、あまり有効な選択ではない。
仮想にしろ現実にしろ敵が存在し、その敵よりも弱体である場合は、効果がないどころか有害。
中立でいりと、勝者にとっては敵になるだけでなく、敗者にとっても助けてくれなかっと敵視される。

君主篇-46
君主は、自らの権威を傷つけるおそれのある妥協は、絶対にすべきでない。
たとえ耐え抜く自信があっても、この種の妥協は絶対にしてはならない。。
正面衝突を避けたい一心で譲歩策を取ったとしても、結局は回避などできない
譲歩を重ねると敬意を失ったことにより、より露骨により多くを奪おうとするだろう

君主篇-64
無理強いされて結んだ協定を破棄することは、恥ずべき行為ではまったくない
協定が公的なものである場合、相手国の力が弱まるやいなや破棄されて当然なのだ。

君主篇-71
君主は、民衆がなにか誤りを犯したとしても苦情をいうことはできない
なぜなら民衆の犯した誤りは、統治者側の怠慢か、統治者側の誤りを踏襲しているにすぎないからだ。

君主篇-74
武装せる預言者は、みな勝利を収め、非武装のままの預言者は、みな滅びる。
民衆の気分は変りやすく、言葉でに説得では従いて来させることができなかったときは、
力でもってそれをさせる必要があるからだ。


国家篇-1
祖国の存亡がかかっている場合は、いかなる手段もその目的にとって有効ならば正当化される。
為政者だけでなく、国民一人一人にいたるまで、心しておかねばならないことである。
事が祖国の存亡をかけている場合、手段の正当性、寛容か残酷か賞賛か恥か一切考慮する必要はない。
なににもまして優先さるべき目的は、祖国の安全と自由の維持だからである。

国家篇-4
宗教でも国家でも、それを長く維持したいと思えば、しばしば本来の姿に回帰することが必要。
何の手も打たずに放置したままでいるような国は、短命に終わらざるをえない。
歳月というものは、当初にあった長所も摩滅させてしまうものである。
摩滅していくのに任せるままだと、最後には死に至る。
必要に目覚めた人々の苦労によって為されるほうが、外からの圧力によって無理強いのように為されるよりも良策と信ずる。

国家篇-17
国家が秩序を保ち、国民一人一人が自由を享受するには、清貧が最も有効だ。
ローマも建国後400年までは少なくとも、清貧を尊ぶ気風が充満していた。
いかなる公的地位につくにも、いかなる栄光に浴すにも貧しさは不都合にならなかった。
力量に恵まれてさえいれば、どんなに貧しい小屋に住んでいても人材登用の機会にもれないという自信を持てた。
だから強いて富を求める必要もなく、欲求も生まれなかったのだ。
立派な人物ならば、清貧もまた名誉とさえ思われていたのだ。
清貧を尊ぶ気風が国家や都市やすべての人間共同体に栄誉を与えたのに反して、
富追求の暴走は、それらの衰退に役立っただけなのであった。

国家篇-24
特権階級の意味をはっきりさせておきたい。
多大な財産を持ち、それからあがる収入だけで十分に生活可能な人々である。
彼らは生活の資を得るために働く必要はまったくない。
これらの人々は、どの共和国にとっても有害な存在である。
だが、彼らよりもずっと悪質なのは、いざとなればたてこもることのできる居城を構え、
他者の自由を左右する権利をもっている人々である。

国家篇-28
民衆に関して、次の二つのことに注目して欲しいのだ。
第一は、民衆は、しばしば表面上の利益に幻惑され、自分達の破滅につながることさえ望む。
第二は、そして、もしも、彼らから信頼されている人物が、彼らに事の真相を告げ、
道を誤まらないように説得でもしなければ、民衆の性向は、国家に害を与え、重大な危険をもたらす源となる。

国家篇-29
民衆の賛同を得るには、どの方法は容易で、どの方法が困難か。
容易なのは、損得について、具体的に説得することだ。
こうやれば勇敢に思われるが、別の方法だと卑怯と思われると説く事である。
その背後に、どれほどの困難が控えていようと、どれほどの犠牲を払うことになろうと、
表面上ならば得になりそうなことなら、民衆を説得することは難しくない。
反対に、どれほど有益な政策でも、表面上は損になりそうだったり、
外見がぱっとしなかったりすると、民衆の賛同を得るのは大変に難しくなる。

国家篇-34
民衆ほど軽薄で首尾一貫とはほど遠いものはない。
民衆が誰かを死刑にしたのに、同じ民衆がその直後に後悔して涙を流す。という場合に終始出会う。
死によって脅威が去ると後悔の念にかられる。
卑俗な奴隷か、さもなくば傲慢な主人か。これが民衆の本質である。
後先考えずに暴走する民衆の性格は、指導者の性格よりも積深いものではない。
民衆も指導者も思慮に欠ける人なら誰でも誤りは同じように犯すからだ。

国家篇-35
一見するだけでは私利私欲とは無関係に見えても、裏では権力獲得の欲望が潜んでいるかもしれない。
表面的に、いかに善意の賜物のように見えても適当な時期に軌道修正が必要である。
一市民の獲得する名声が、公的なものか私的なものかを分けて考える。
公共の利益のために為された結果なら報酬はケチるべきではない。
より名声を上げるように側面援助さえして、他の市民が例に続くように努めるべきだ。
この種の名声ならば、共同体にとっての危険はまったくないからだ。
反対に、市民の私利私欲をかなえることによって得た名声は危険極まりない。
行為によって人の周りに党派が結成されると有害で、法の権威をなしくずしにしてしまうからだ。
この種の現象をコントロールするための制度確立は、絶対に必要なものだ。
公的な利益を考えて行動する市民には名声を与え、
私的な利権をばらまくことで名声を得ようとする市民にはブレーキをかける制度が必要なのだ。

国家篇-36
国力を計る方法の一つは、その国と近隣諸国との間の関係が成り立っているかを見る事である。
近隣諸国が、友好関係を保ちたいがために貢納してくるならばその国は強国といえる
反対に弱体な近隣諸国であるのに、それらの国々に対し金銭をもって援助する関係である場合、
その国家の国力は弱いと思うしかない。
すなわち、友好関係を売りつけるのではなく、友好関係を買わさなければならない
原因が自国の民の武装を怠り、他国民の傭兵に頼ったことにあるなら、
近視眼的な国策は、ひとまずの現状打開には役立っても、最終的には国家の命取りになる

国家篇-37
弱体な国家は、常に優柔不断である。
決断に手間取ることは、これまた常に有害である。
優柔不断さに劣らず、長時間の討議の末の遅すぎる結論も、同じく有害である。
誰かを援助しようというものであっても、決定の時期を逸したというだけで、
相手を助けれないどころか、こちらの害になって返ってくる。
いったん決定しさえすれば、言葉など後から生まれてくるものであることを忘れてはならない。

国家篇-38
弱体な共和国にあらわれる最も悪い傾向は、なにごとにつけても優柔不断であることである。
ゆえに、この種の国家の打ち出す政策は、何かの圧力に屈したあげく止むを得ず為されたものになる。
その中に良策があたとしても、為政者の思慮でなく、あくまでも圧力の結果に過ぎない。
国の弱さに少しでも不安なところがあると、それを決行する気力を失わせてしまう。
「弱さ」が外圧で吹き飛ばされない限り、優柔不断を続けていくことになるだろう。

国家篇-47
国家は軍事力なしには存続不可能である。
最後を迎えざるをえなくなる。
攻撃の怖れがないと言うなら、これほど軽率なものはないと答えよう。
すべての国家にとっては、両国を侵略出来ると思う者が敵であると同時に、
それを防衛できると思わない者も敵なのである。


人間篇-14
次の二つのことは絶対に軽視してはならない。
第一は、忍耐と寛容をもってすれば、人間の敵意といえども溶解できるなどと思ってはならない
第二は、報酬や援助を与えれば、敵対関係さえも好転できると思ってはならない

人間篇-17
他者を強国にする原因をつくる者は、自滅する。
強力になれたのは、力を貸してくれた者によってだが、いったん強力になってしまえば、
力を貸してくれた者の力と思慮の両方を自分の存亡の鍵を握るとして疑いの目で見るからである。

人間篇-22
人間にとって最高に名誉ある行為は、祖国のために役立つことである。
具体的に言えば、法律を制定し、制度を整備することによって、国の改革に力をつくす人々のことである。
彼らこそ、誰よりも賞賛されてしかるべきであろう。

人間篇-35
人間というのは、危害を加えられると思い込んでいた相手から親切にされたり、
恩恵を施されたりすると、そうでない人からの場合よりもずっと恩に感ずるものである。


[猫] 結構な数を取り上げました。ご参考に。
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『 「眞相箱」 の呪縛を解く 』 その7 (おわりに) [読書]

長々と、『眞相箱』 内容のタイトル部分と質問等を列記してきました。
『 「眞相箱」 の呪縛を解く 』 その7 (はじめに)をアップしてから、1ヶ月が経過しています。

「眞相箱」 は、NHKのラジオ番組でした。それから約65年が経過しました。
時代は、ラジオ(聴覚)からテレビ(視覚、聴覚)へと移り変わっています。

戦後まもなくのNHKは、(東京裁判に鑑み)GHQによる洗脳放送を行いました。
昭和27年4月28日。サンフランシスコ講和条約を締結し、主権を回復したはずの日本。
偶然にも、本日4月28日は、サンフランシスコ講和条約発効により、
日本が国際法上において独立国家としての主権を回復した日です。
ですが、今現在も、NHKは、洗脳放送を行っています。
日本を貶め、親日の人々を遠ざけるかのような放送をしています。
何故でしょうか。とても真剣に考えなければならないことだと思います。
先日の 『シリーズJAPANデビュー』 も、まさに、そんな内容でした。
(4/5放送、4/8再放送)
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1910年、ロンドンで開かれた日英博覧会では、台湾のパイワン族を“展示”し、統治の成功を世界に誇示する。日本は「格差と同化」という矛盾した台湾統治を続け、1930年代後半からは「皇民化運動」で日本文化を強制する。

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(放送のまま引用)
領有直後から問題が噴出します。
漢民族としての伝統や誇りを持つ台湾人が日本の支配に対して烈しい抵抗運動を起したのです。
雲林に暮らす邱さん。親類から、住民が武器を取って日本人と戦ったよう様子を伝え聞いています。
(中国語で)
日本軍は川の下流から来ました。
台湾人は川の両岸で待ち構えていました。
山の中にも潜んでいました。日本軍を取り囲んで射撃したのです。
しかし日本人の攻撃はすさまじく怖ろしかったと聞いています。
このあたりの川は死者の血で真っ赤に染まったといいます。

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(ナレーション)
武力で制圧しようとする日本軍に対し、台湾人の抵抗は激しさをましていきます。
戦いは全土へと広がり、後に日台戦争と呼ばれる規模に拡大していきました。
(川のアップ)

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映像と音楽、視覚と聴覚に訴えての放送。
まるで、「日台戦争」 (注:台日でない)というものが有ったかのような報道。
外国の国益を守るために、事実関係を知らない日本人を貶めるための洗脳教育。
約65年を経てもなお、その姿勢は変らず更に巧妙になっていると考えられます。
怖ろしいことに、編集捏造に対する制約もないようです。
ウソも繰り返せば本当になる。それこそが洗脳であり、スリコミです。
数年後、「人間動物園」、「日台戦争」 は、既成事実になるかも知れません。

   [かわいい]   [かわいい]   [かわいい]   [かわいい]   [かわいい]   [かわいい]   [かわいい]

約65年前のラジオ番組。『眞相箱』
(GHQ情報局が)日本人に真実を伝えるという目的で製作したラジオ番組です。
質問に対しての回答の詳細については、実際に本を読まれることをオススメ致します。
事実関係は、実際に、色々な本やネットで調べてみて下さい。

面倒ですね。大変ですね。

おそらく、本当のことが隠されている(簡単には見えない)から大変なのだと思います。。[がく~(落胆した顔)]

今さらなのですが、

テレビや新聞は、真実の一部を偏った方向で報道する

肝に銘じべきことだと思います。[ふらふら]
さて、今の日本をよく見て下さい。
世相、政治、生活、教育…

GHQが日本にかけた呪縛を解き…
今現在、かけられつつある呪縛に気付くことから始めなければなりません。
目からウロコを取り除き、世界を眺めてみて下さい。
日本の置かれている状況は、大変厳しい状況です。

日本の未来のために。
明日の日本のため、将来の日本のために。
祖国、祖先への礼節。恥じない自分でいるために。自分が自分でいるために。
日本人の心を知ることは、自分の中に核としての自分を持つことです。
それがアイデンティテーの確立です。
自分探しの旅。それは、隠された歴史を探す旅なのかも知れませんね。

もし、根無し草のような不安に駆られるなら…
それは、誇りを持たせないための歴史のすり替えが原因なのかも知れません。

今は、インターネットという、双方向(発信&受信)も普及しています。
私は、それを 希望 と捉えています。。

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『 「眞相箱」 の呪縛を解く 』 その6 (雑) [読書]

◎雑
○近衛公の覚書から見た海軍首脳者
日米開戦を日本海軍の指導者達はどのように考えていたのでしょうか。

○東京のバラ
東京のバラとは誰のことでしょうか。
(※1)
トグリ・アイバという二世の婦人のことです。
昭和16年に日本に来ましたが、戦争のためにアメリカに帰れなくなりましたが、
アメリカの市民権を放棄するかどうかを聞かれた際(放棄するかどうかは自由)、
放棄しないと答えたのであります。
東京の放送局の 「ゼロ・時間」 というプログラムのアナウンサーです。
音楽。特に流行歌は戦う兵士達の心を慰めるよい”贈り物”でした。
ホームシックや戦力を弱めるというプログラムの計画は失敗しました。
一年ほど前、同盟新聞で植字の仕事をしていたポルトガル人と結婚しました。

○上海における大山大尉の死
大山大尉の死についての真相をおきかせ下さい。

○中野正剛氏自決の真相
中野正剛氏の自決に関する真相うぃお話し下さい。

○戦陣訓は誰が作ったか
戦陣訓は誰が書いたものでしょうか。

○東条大将の自殺は狂言か
東条大将は狂言自殺を図ったのですか。

○朝飯会のメンバー
昭和10年頃 『朝飯会』 ということをよく聞きました。
あれは何であったのですか?

○陥落前の南京
日本が南京で行った暴行についてその真相をお話し下さい。
(※2)
上海の中国軍から手痛い抵抗を蒙った日本軍は、その恨みを一時に破裂させ、
怒涛の如く南京市内に殺到し虐殺を行ったのであります。
この南京の大虐殺こそ、近代史上希に見る凄惨なもので、
実に婦女子2万名が惨殺されたのでした。
南京城内の各街路は、数週間にわたり惨死者の血で彩られ、
バラバラに散乱した死体で街全体が覆われた。
血に狂った日本兵らは手当たり次第に殺戮、掠奪暴行をした。
日本軍将校が煽動して起したものでで、商店の掠奪を指揮したものもあった。
捕虜となった中国兵を45人ずつロープで縛り、束にして惨殺したのも日本軍将校の命令でした。
11歳の少女から60歳の婦人まで暴行し、拒んだ者は殺害した。
赤十字作業夫の多数を惨殺し、彼らが片付けていた死体の山に投げ上げたのでした。
木製の棺おけを奪い、「勝利」 のかがり火の薪に使用しました。
発電所では、日本軍により技師54名が殺害されました。
大規模な暴行が終始絶え間なく行われる中、日本軍飛行機は空から宣伝ビラを撒いたのです。

『中国に復帰する全ての善良なる中国人に対し、我が軍は食料並に衣料を給与すべし。支那国民が憎むべき蒋介石軍の圧制を脱し、我が親愛なる隣邦国民になることこそ、これ我が国の希望に他ならず』

ビラの撒かれたその日に、数千人の中国人が一時的な避難所から戦火の破壊された我が家に帰った。
しかし、その翌日、日本軍は恐るべき暴行を敢えて行いました。
南京の暴行、中国が最後まで日本に抵抗することを決意した最初の動機となった。

○捕虜を厚遇した人達
私達は、”真相はこうだ” の時間に戦争犯罪人のことを聞きましたが、
反対に褒めることが出来る人はいないのですか。

○太田海軍中将の自決
太田海軍中将の死についての詳細をお知らせ下さい。

○侵略という言葉の真の意味
”侵略” という言葉の本当に正しい意味をお知らせ下さい。

○戦争中のサイパン島の日本人
サイパン島在留の日本人達は、戦時中どうしていましたか。

○外地将兵との通信
外地の我が将兵と、通信することは出来ませんか。

○香港における我が軍の行動
わが軍は香港でも暴行を行ったのでしょうか?

○武士道ゆかし牛島中将、長参謀長の最期
牛島中将と、長少将の死についてお知らせ下さい。

○在米邦人の転住
米国に住んでいる日本人の転住について、お話し頂きたいと存じます。
なお、これら日本人が、受けた待遇についても伺いとうございます。
(※3)
昭和17年、太平洋沿岸2百マイル以内に住む全ての日本人系の者は立ち退きを命じられました。
集団隔離生活を送るべしとの命令を発しました。やがて転住所と呼ばれるようになりました。
国土侵略の危機に直面した米国陸軍。米国の安全を守るためならいかなる手段も取ります。
転住所の人々は、合衆国に忠誠を誓った日系米人です。
米国市民権を拒否したり、日本への忠誠心を持った方は、別の収容所に収容されました。
ですから、転住所は、収容所ではありません。
刑罰を科さず迫害を受けず、暴行も行われませんでした。
社公的機関、医療や娯楽設備もありました。鉄条網で囲まれた転住所の圧迫感を和らげるためのあらゆる手段が講ぜられました。
アメリカ中西部地方は、特に好意ある援助の手をさしのべました。
日系移民を喜ばなかったカリフォルニアにおいてさえ、空気は一転、冷静な態度が保たれました。
一時祖国アメリカから見離された人々が立派な国民として、祖国アメリカに再び迎えられる。
この輝かしい復帰は歴史上例をみないことです。

○国民精神文化研究所の正体
国民精神文化研究所についてご説明下さい。

○米内海軍大将の人為(ひととなり)
米内海軍大将についてお話し下さい。

○陸海軍の不和
陸軍と海軍が仲が悪かったというのは本当でしょうか。

○捕虜を親切に取り扱った例
捕虜を親切に、あつかった例をお教え下さい。

○戦時中の対キリスト教政策
日本政府は、この戦争中キリスト教信者に対してどんな弾圧を加えましたか?
またわが政府のキリスト教に対する政策をお話し下さい。

○宮城の空襲被害
空襲による宮城の御被害についてお話し下さい。

○米国の日本人捕虜待遇
アメリカは日本の捕虜をどういう風に、あつかっておりましたか。
(以下、放送内容の要約)
今年の1月24日のことです。
182名の捕虜を横須賀軍港で下船させた際、一人の日本海軍士官は、次のように言いました。
「ありがとう。本当にありがとう。貴方達がどの様に私達を扱ってくれたか…私はいつまでも決して忘れません」
その他、二等兵から海軍大佐にいたる182名みな同じ気持ちでした。
「一番残念なことは、部下にアメリカの手に落ちるより自決しろと教えたことです。今の私のことを知っていたなら、決してあのような命令は下さなかったことでしょう」
彼は戦争中に大怪我をしましたが、船の患者収容室の立派な手当てのおかげで回復したのです。
航海中アメリカ兵と同じものを食べ、アメリカ兵と同じに炊事当番も交代し、自分達の部屋を清潔にする義務もあり、希望すれば礼拝することも出来ました。
毎晩映画が上映され、その映画は誰でもが見ることが出来、宣伝映画ではありませんでした。
捕虜のために米を用意し、食事毎にタバコも支給しました。毎日、シャワーを浴びれました。
誰も煩わしい重労働は課されず、退屈しのぎのペンキ剥がしの仕事をすれば特別な食べ物が報酬として貰えました。
毎月健康診断が行われ、風邪や船酔いのような病気にも注意が払われました。
182名の日本人は、度々船酔いをした者以外は、良い経験をしたと思っています。


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以下は、櫻井氏の解説からの要約です。

(※1)
東京のバラという俗称の女性は複数いた。
戦後名乗り出たのは、アイバ・トグリ ただ一人だった。
戦時中の日本においてさえ、米国市民権を放棄するかは自由であった。
そして、彼女は、米国市民権を放棄しなかった
戦後すぐの1945年10月、国家反逆罪容疑で収容された。
排日感情の強いサンフランシスコで裁かれた。
禁固10年、罰金1万ドル。米国市民権を剥奪された
1977年、フォード大統領の特赦を受けて自由の身になった。
人生を”結婚”で終わらせるような心優しさは米国政府には無かった。

(※2)
日本軍が惨殺した死体の処理にあたったという二つの慈善団体。紅卍会と崇善堂。
当時、紅卍会の存在は知られていたが、崇善堂という組織については全く知られていない。
非常に多くの死体の処理については、崇善堂の証言が根拠になっている。
戦後、東京裁判ですごい活動をしたといったが、当時は知られていない組織である。
中国側の資料から、崇善堂は、
部品が欠落していたため満足に動かない車を一台だけ保有していた組織であることを発見。
その組織に一ヶ月で10万体の遺体を埋葬する活動が可能なのか。
南京大虐殺を伝えたジャーナリスト、ティンパーリーが、
国民党政府から資金を得ていたことも新しく得た資料で判明している。
南京虐殺人数は、30万人、20万人といわれているが、
近年、新しい資料が発見されることによって否定されつつある。

(※3)
転住は、実態として 「強制収容」 だった。
日系とはいえ、米国籍を持つ人々を、財産を没収して収容したのは明らかな人種差別。
(同じ敵国でも、イタリアやドイツは転住していません)
クリントン政権になってから、ようやく、この件について、正式に謝罪をした。

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(櫻井氏の 「あとがき」 より、要約)
放送当時、放送内容と事実の是正にエネルギーを注ぐことが可能であったか。
敗戦直後の日本で、戦前、戦中をことごとく否定された日本人。
日本人は、信じてきた価値観を否定され、おまけに貧しかった。
思想や事実よりも生存のためにエネルギーを費やさなければならなかった。
そんな時代に放送された、『眞相箱』
明らかな嘘も、嘘と判じがたい巧妙な嘘もある。
日本を否定し米国を正義と位置づけるための構造である。
この種のラジオ番組を3年余りも継続して聞かされれば、
嘘や歪曲、すり替えを正していくことに疲れ根気を失うのではないか。
欺瞞の洪水に逆らうのを諦めて、流れに逆らわず、身を任せ一緒に流される。
説明に疲れた大人たちが沈黙する間に、新しい世代が欺瞞に染まっていく。
今の日本の姿である。
日本人は、それでも戦後経済大国として立ち直った。
彼らの頑張りは、古きよき日本人の頑張りである。
”悪しき日本” という自己否定に埋没しなかったのは、良き資質が残されていたからだ。
しかし、あやまった教育の恐ろしさは、一世代、二世代後に出て来る。
「日本を再び米国に立ち向かえないような国にする」 という目的は、完璧に達成された。
精神の自立を半ば以上失い、心を奮い立たせることが出来ない状態になっている。

日本の未来、私たち個々人の未来を考えれば、
占領統治の虚構の罠から自由にならなければならない。

そのためには、戦後すぐにかけられた罠の中に隠されてしまった事実を堀り起していくしかない。
言語統制、検閲、再教育、日本の歴史の否定、伝統文化の凌辱、価値の破壊、憲法の押し付け…
一人一人が実感し、さらに探ることで罠から脱することが可能になる。
それは、新たな日本発見であり、呪縛からの開放である。望むことは…


日本への慈しみと誇り。先人たちの足跡へのより深い理解。
未来を切り拓く闊達な精神。新たなアイデンティティのの確立。である。









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『 「眞相箱」 の呪縛を解く 』 その5 (航空作戦) [読書]

◎航空作戦
○秘密裡に計画された初の日本空襲
昭和17年4月18日の最初の東京空襲に対して、どんな準備が行われていたかお話し下さい。

○日本初空襲の効果
第一回東京空襲の真相をお知らせ下さい。

○日本機もアメリカ爆撃
潜水艦から飛び立った日本の飛行機が、アメリカの都市を爆撃したという外電がありましたが、それは本当だったのですか。

○風船爆弾の威力
風船爆弾とはどんなものですか。どこからあげられたのですか。
また、どのくらいの効果があったものでしょうか。お知らせ下さい。

○レイテに散る我が羅落下傘部隊
昭和19年12月6日、レイテに降下した落下傘部隊はどうなったのでしょうか。

○一千機、台湾への空襲
台湾は度々空襲されておりますが、昭和19年10月12日の台湾沖航空戦の状況をお知らせ下さい。

○我が航空戦成果の一例
我が国の飛行機の活躍と、収めた戦果をお知らせ下さい。

○沖縄における奥山特別空挺部隊
どうか奥山空挺隊の最後についてお話し下さい。

○沖縄沖の航空戦果
大本営発表によれば、沖縄戦で我が空軍は6百隻の米軍艦隊を撃沈したといわれておりますが、その真相をお知らせ下さい。

○硫黄島と沖縄におけるガス
硫黄島と沖縄の戦闘には、何故毒ガスが使用されたのですか。

○B29東京湾にも機雷落下
B29は、東京湾に機雷を敷設したでしょうか。

○原子爆弾投下とアメリカの世論
原子爆弾が広島に投下されたとき合衆国世論はどんなものでしたか。

(※) 
原子エネルギーを動力化したことは、科学の一大発展であったことは何人も否定しなかった。
原子爆弾の悪用を阻止し、人類に奉仕する運河とするために、新しい力の管理委員を我々で構成せねばならない。
・意見ははっきりと2つに種別出来る。
①原子爆弾の使用は容認出来ない。
②戦争を可及的速やかに終結させる手段。一撃で都市を破壊しても、連続爆撃で都市を破壊しても道義的に差異はない。

○日米秘密兵器の差異
日本とアメリカでは、どの程度に秘密兵器が進んでいたのでしょうか。


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(※)
原爆の投下の必要性については、色々なことが言われています。
近年明らかになって来た情報によると、やはり、有色人種への差別意識、見せしめ粛清意識、実験目的が大きいようです。
戦争終結については、日本は既に終戦に向けての交渉を進めていたのですから、早期終結はあたらないというのが近年の定説のようです。

ウィキ 「広島への原子爆弾」 より。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BA%83%E5%B3%B6%E5%B8%82%E3%81%B8%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%AD%90%E7%88%86%E5%BC%BE%E6%8A%95%E4%B8%8B

実戦で使用された世界初の核兵器による都市攻撃であり、都市を対象とした爆撃では史上最大級の規模であった。
この爆弾一発により市街地は潰滅し、一般市民十数万人が死亡した。

1941年7月、イギリスの亡命物理学者オットー・フリッシュ (Otto Robert Frisch) とルドルフ・パイエルスがウラン原爆作成のために必要なウランの臨界量の理論計算と、ウラン原爆の基本原理をレポートにまとめ、MAUD委員会(MAUD Committee, イギリス原子爆弾開発委員会)に報告した (Frisch-Peierls memorandum)。そこで初めて原爆が実現可能なものであり、爆撃機に搭載可能な大きさであることが明らかにされた。チャーチル英首相が北アフリカでの英軍の大敗北等を憂慮し米国に働きかけ、1941年10月このレポートの内容を検討したルーズベルト米大統領は原爆の開発に踏み切ることを決断する。

1942年6月、ルーズベルトはマンハッタン計画(DSM計画)を秘密裏に開始させた。総括責任者にはレズリー・グローヴス准将を任命した。1943年4月にはニューメキシコ州に有名なロスアラモス研究所が設置される。開発総責任者はオッペンハイマー。20億ドルの資金と科学者・技術者を総動員したこの国家計画の技術上の中心課題はウランの濃縮である。テネシー州オークリッジに巨大なウラン濃縮工場が建造され、2年後の1944年6月には高濃縮ウランの製造に目途がついた。

1944年9月18日、ルーズベルト米国大統領とチャーチル英国首相は、ニューヨーク州ハイドパークで首脳会談した。内容は核に関する秘密協定であり、その中では日本への原爆投下の意志が示されていた。その他、核開発に関する米英の協力と将来の核管理についての合意がなされた。(ハイドパーク協定)

前後して、ルーズベルトは原爆投下実行部隊の第509混成部隊の編成を指示した。混成部隊とは陸海軍から集めて編成されたための名前である。1944年9月1日に隊長を任命されたポール・ティベッツ陸軍中佐は、12月に編成を完了し(B-29計14機及び部隊総員1,767人)、ユタ州ウェンドバー基地で原爆投下の秘密訓練を開始した。1945年2月には原爆投下機の基地はテニアン島に決定され、部隊は1945年5月18日にテニアン島に移動した。

1945年6月11日には、シカゴ大学のジェイムス・フランクが、グレン・シーボーグ、レオ・シラード、ドナルド・ヒューズ、J・C・スターンス、エウゲニー・ラビノウィッチ、J・J・ニクソンたち7名の科学者と連名で報告書「フランクレポート」を大統領諮問委員会に提出した。その中でフランクは、社会倫理的に原爆投下に反対し、原爆の威力を各国の前でデモンストレーション(砂漠か無人島にて)で示すことにより戦争終結の目的が果たせると提案しているが、この提案は政府に拒絶された。またフランクは同レポートで核兵器の国際管理の必要性をも訴えていた。

軍人としては、ヨーロッパ戦線を勝ち抜いたアイゼンハワー将軍が、対日戦の勝利にはもはや原爆の実戦使用は不必要であることを1945年7月20日にトルーマン大統領に進言しており[12]、アメリカ太平洋艦隊司令長官チェスター・ニミッツ提督も、都市への投下には消極的でロタ島への爆撃を示唆している。また政府側近でも、バードのように原爆を使用するとしても、事前警告無しに投下することには反対する者もいた。
しかし結局、これら一連の原爆投下阻止の試みが、ルーズベルト大統領やトルーマン大統領の決意を動かすことはなかった。

米国政府の声明 8月7日
5日深夜(米東部標準時。日本時間7日未明)、アメリカ合衆国ワシントンD.C.のホワイトハウスにてハリー・S・トルーマン米大統領の名前で次のような内容の声明を発表した。

16時間前、アメリカの飛行機が日本軍の最重要陸軍基地・広島に一発の爆弾を投下した。この爆弾の威力はTNT2万トンを上回るものである。これまでの戦争の歴史において使用された最大の爆弾、イギリスのグランドスラム爆弾と比べても、2,000倍の破壊力がある。(中略)つまり原子爆弾である。

ポツダムで7月26日に最後通告が出されたのは、日本国民を完全な破壊から救うためであった。日本の指導者たちは、この最後通告を即刻拒否した。もし彼らがアメリカの出している条件を受け入れないならば、これまで地球上に一度も実現したことのないような破壊の雨が降りかかるものと思わねばならない。

このように原爆の完成と広島空襲に用いた事を全世界に知らしめ、未だ降伏の意思を示さない日本に恐るべき警告をした。この声明は日本政府や大本営にとって広島が核攻撃を受けたのではないかという危惧が現実のものとなった事を意味した。呉鎮守府司令部もこの声明を傍受した。

抗議声明
日本政府は抗議文をスイス政府を通じて米国政府に提出し、ラジオ・トウキョウから欧米系捕虜を用いた英語放送で広島の状況を伝えた。

本月六日米國航空機は廣島市の市街地區に對し新型爆彈を投下し瞬時にして多數の市民を殺傷し同市の大半を潰滅せしめたり。
廣島市は何ら特殊の軍事的防備乃至施設を施し居らざる普通の一地方都市にして同市全体として一つの軍事目標たるの性質を有するものに非らず、本件爆撃に關する聲明において米國大統領「トルーマン」はわれらは船渠工場および交通施設を破壊すべしと言ひをるも、本件爆彈は落下傘を付して投下せられ空中において炸裂し極めて廣き範圍に破壊的効力を及ぼすものなるを以つてこれによる攻撃の効果を右の如き特定目標に限定することは技術的に全然不可能なこと明瞭にして右の如き本件爆彈の性能については米國側においてもすでに承知してをるところなり。また実際の被害状況に徴するも被害地域は廣範圍にわたり右地域内にあるものは交戰者、非交戰者の別なく、また男女老幼を問はず、すべて爆風および輻射熱により無差別に殺傷せられその被害範圍の一般的にして、かつ甚大なるのみならず、個々の傷害状況より見るも未だ見ざる慘虐なるものと言ふべきなり。
聊々交戰者は害敵手段の選擇につき無制限の權利を有するものに非ざること及び不必要の苦痛を與ふべき兵器、投射物其他の物質を使用すべからざることは戰時國際法の根本原則にして、それぞれ陸戰の法規慣例に關する條約附属書、陸戰の法規慣例に關する規則第二十二條、及び第二十三條(ホ)号に明定せらるるところなり[26]、米國政府は今次世界の戰亂勃發以來再三にわたり毒ガス乃至その他の非人道的戰争方法の使用は文明社會の輿論により不法とせられをれりとし、相手國側において、まづこれを使用せざる限り、これを使用することなかるべき旨聲明したるが、米國が今回使用したる本件爆彈は、その性能の無差別かつ慘虐性において從來かかる性能を有するが故に使用を禁止せられをる毒ガスその他の兵器を遥かに凌駕しをれり。
米國は國際法および人道の根本原則を無視して、すでに廣範圍にわたり帝國の諸都市に對して無差別爆撃を実施し來り多數の老幼婦女子を殺傷し神社佛閣學校病院一般民家などを倒壊または焼失せしめたり。
而していまや新奇にして、かつ從來のいかなる兵器、投射物にも比し得ざる無差別性慘虐性を有する本件爆彈を使用せるは人類文化に對する新たなる罪惡なり。帝國政府はここに自からの名において、かつまた全人類および文明の名において米國政府を糺彈すると共に即時かかる非人道的兵器の使用を抛棄すべきことを厳重に耍求す。

正確な犠牲者数等は連合国軍最高司令官総司令部 (GHQ/SCAP) 占領下では言論統制され、
日本が主権を回復した1952年に初めて報道された。








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『 「眞相箱」 の呪縛を解く 』 その4 (陸上作戦) [読書]

◎陸上作戦
○香港陥落
香港陥落についてお話し下さい。

○マ元帥バタアンより豪州へ
マッカーサー元帥が、バタアンからオーストラリアへ移動された当時の真相をお教え下さい。
(※1)昭和17年マニラ陥落以来、日本軍に渡すことに反対だったマッカーサー元帥。
    小さなゲリラ部隊の活動を活発化してアメリカの援軍を待つ計画でしたが、
    たまたま、アーストラリアで西南太平洋最高司令官に就任する命令が届き移動。

○バタアン死の行進
どうぞ、”バタアンにおける死の行進”について少し精しくお知らせ下さい。
(※2)日本軍の拷問から逃れ出たウイリアム・E・ダイエス少佐以下2名の目撃談です。
   その報告から、捕虜になった2万2千300名のアメリカ人の内、少なくとも7700名が拷問射殺された。
   日本人看守兵は、一度も水をくれず、同胞を助けることは許されず、
   歩けなくなった者は射殺されたり生きたまま埋められた。
   「戦時捕虜としての扱いはせず何の権利も特権もない虜として扱う」

○二ヶ月余に及ぶムンダ攻略戦
ムンダの戦闘に関する真相をお話しいただきたいと存じます。

○アッツ、キスカ島次いで欠陥
日本軍がアッツ、キスカ両島を失うに至った決定的な原因は何であったのかお知らせ下さい。

○氷雪と悪天候に禍されたアリューシャン作戦
アリューシャンの戦闘のあらましをお話しいただけませんか。

○キスカ撤退後も米軍爆撃つづく
日本軍がキスカ島を放棄した後に、アメリカ軍が同島を攻撃したのは何故ですか。

○爆弾と砲弾の降るマーシャル群島
マーシャル群島クェゼリン環礁の戦闘についてお話し下さい。

○ニューギニア島サイドルの戦闘
ニューギニア島サイドルの戦闘について、簡単にお話し下さい。

○彼我両軍必死、サイパン島の攻防戦
アメリカ軍のサイパン上陸作戦の状況と、その後の戦闘の様子についてお聞かせ下さいませ。

○死の街と化したマニラ
戦争中のマニラの真相についてお話し下さい。
(※3)マニラの破壊は日本軍最高司令官の周到なる計画により行われたものである。
    山下奉文大将によるマニラ壊滅のための防御計画である。
    慈善施設、宗教上、歴史上記念物を組織的に消却破壊した
    避難民もろとも逃げ道を塞いで機銃を打ち込み焼き払った。

○米軍三方面より進撃、ルソンの争奪戦
リンガエン湾にアメリカ軍が上陸してから、マニラが陥落するまでのルソン島争奪戦の真相をお知らせ下さい。

○火山灰赤く染む硫黄島
硫黄島の戦闘についての真相をお知らせ願います。

○沖縄本島遂に米軍の手中に
我が軍が沖縄本島の戦で玉砕した真相をお知らせ下さい。

○ソヴィエットの参戦と作戦経過
ロシアが対日戦に参加したことに関して精しくお知らせ下さい。
(※4)ロシアが容赦なく進軍を開始し、どういう経路で進軍したかの説明。

○日本軍のロケット砲の威力
日本軍でもロケット砲を使用したのでしょうか?
もし使用したなら、その威力はどんなものだったのですか。

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[猫]多くは語れません。
 それは、これらの陸上戦の実際について、検証がなされていないからです。
 ただ、踏まえておかねばならない情報は存在します。
 4点だけ、(ウィキより)補足しておきたいと思います。

(※1)
ウィキ「バターン死の行進」 より。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%B3%E6%AD%BB%E3%81%AE%E8%A1%8C%E9%80%B2
マッカーサーは12月24日マニラの無防備都市宣言を行った後マニラから撤退、バターン半島のコレヒドール要塞に立てこもった。日本軍は翌1月2日にマニラの無血占領に成功した。3月12日マッカーサーは "I shall return" の言を残してコレヒドールから脱出した。

(※2) 
上記と同じ。ウィキ「バターン死の行進」 より。
米兵達は降伏した時点で既に激しく疲弊していた。戦火に追われて逃げ回り、極度に衰弱した難民達も行進に加えられた。日米ともにコレヒドールではマラリアやその他にもデング熱や赤痢が蔓延しており、また食料調達の事情などから日本軍の河根良賢少将はタルラック州カパスのオドンネル基地に収容所を建設した。コレヒドール要塞では食料が尽きており、また日本軍さえも十分な食料を用意できておらず、さらに炎天下で行進が行われたために、約60Kmの道のりで多くの捕虜が倒れた。このときの死亡者の多くはマラリア感染者とも言われる。日本兵の間にもマラリア患者が続出した。

(※3)
ウィキ「マニラ大虐殺」 より。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%83%A9%E5%A4%A7%E8%99%90%E6%AE%BA
1945年1月にマニラが在るルソン島に連合軍が上陸、2月3日、アメリカ軍第1騎兵師団と第37師団がマニラへ突入した。第十四方面軍司令官の山下奉文大将はマニラの無防備都市を宣言する方針であったが、大本営の反対により岩淵三次海軍少将指揮下の陸海軍の混成部隊はマニラに残され、アメリカ軍との間で3週間以上の激しい市街戦を行った。
この10万人とされる市民の犠牲者が、日本軍による虐殺により生じたと言われている。この10万人とはマニラの戦いを通じてのフィリピン人犠牲者の数とほぼ同数であり、犠牲者の大半は日本軍に殺されたとする主張である。戦後、このマニラでの虐殺行為の責任から、山下大将はマニラ軍事裁判で絞首刑となった(詳細は、山下奉文の項に記述)。判決には山下大将等によって大戦前期にフィリピンから追われたマッカーサーの強い影響があったともいわれる("I came out of Bataan and I shall return"という有名なスピーチをマッカーサーが行ったのは、この時である)。 具体的には聖パウロ大学(サン・パブロ大学)での994名殺害、北部墓地での約2,000名の処刑、サンティアゴ監獄での集団殺害などが東京裁判では主張された。

※4
ウィキ「ソ連対日参戦」 より。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%93%E3%82%A8%E3%83%88%E5%8F%82%E6%88%A6
当時の満州国で1945年8月9日未明に開始された、大日本帝国の関東軍とソビエト連邦の極東ソビエト連邦軍との間で行われた満州・北朝鮮における一連の作戦・戦闘と、大日本帝国の第五方面軍とソビエト連邦の極東ソビエト連邦軍との間で行われた南樺太・千島列島における一連の作戦・戦闘。ソ連軍が圧勝した。
満洲における日本の軍事力が急速に低下する一方でドイツ軍は敗退を続け、ソ連側に余力が生じたことでソ連の対日参戦が現実味を帯び始める。
ソ連はヨーロッパ方面においてドイツを破ったのちに、日本と事を構える方針であった。ヤルタ会談においては、ルーズベルト大統領の要請に答える形で、ドイツ降伏後3ヶ月での対日参戦を約束。1945年4月には、1941年に締結された5年間の有効期間をもつ日ソ中立条約の延長を求めないことを、日本政府に通告した。ドイツ降伏後は、シベリア鉄道をフル稼働させて、満州国境に、巨大な軍事力の集積を行った。
日本政府はソ連との日ソ中立条約を頼みにソ連を仲介した連合国との外交交渉に働きかけを強めて、絶対無条件降伏ではなく国体保護や国土保衛を条件とした有条件降伏に何とか持ち込もうといた。しかしソ連が中立条約の不延長を宣言したことやソ連軍の動向などから、ドイツの降伏一ヵ月後に戦争指導会議において総合的な国際情勢について議論がなされ、ソ連の国家戦略、極東ソ連軍の状況、ソ連の輸送能力などから「ソ連軍の攻勢は時間の問題であり、今年(1945年)の八月か遅くても九月上旬あたりが危険」「八月以降は厳戒を要する」と結論づけている。

関東軍の前線部隊においては、ソ連軍の動きについて情報を得ており、第三方面軍作戦参謀の回想によれば、ソ連軍が満ソ国境三方面において兵力が拡充され、作戦準備が活発に行われていることを察知、特に東方面においては火砲少なくとも200門以上が配備されており、ソ連軍の侵攻は必至であると考えられていた。そのため8月3日に直通電話によって関東軍作戦課の作戦班長草地貞吾参謀に情勢判断を求めたところ、「関東軍においてソ連が今直ちに攻勢を取り得ない体勢にあり、参戦は9月以降になるであろうとの見解である」と回答があった。その旨は関東軍全体に明示されたが、8月9日早朝、草地参謀から「みごとに奇襲されたよ」との電話があった、と語られている。
8月3日にソ連軍の対日作戦の準備は終了し、その数日中に侵攻する可能性が高いと判断したため、第四軍は直ちに対応戦備を整え始めた。また8月4日に関東軍総参謀長がハイラル方面に出張中と知り、帰還途上のチチハル飛行場に着陸を要請し、直接面談することを申し入れて見解を伝えたものの、総参謀長は第四軍としての独自の対応については賛同したが、関東軍全体としての対応は考えていないと伝えた。そこで上村軍司令官は部下の軍参謀長を西(ハイラル)方面、作戦主任参謀を北方面に急派してソ連軍の侵攻について警告し、侵攻が始まったら計画通りに敵を拒止するように伝えた。

ソ連戦史によれば、対ソ防衛戦におけるソ連軍の攻勢作戦の概要としては、第一に鉄道輸送を用いて圧倒的な兵力を準備し、第二にその集中した膨大な戦力を秘匿しつつ満州地方に対して東西北からの三方面軍に編成して分進合撃を行い、第三に作戦発動とともに急襲を加え、速戦即決の目的を達することがあげられる。微視的に看れば、ソ連軍は西方面においては左翼一部を除いて大部分は遭遇戦の方式でもって日本軍を撃滅しようとし、一方東方面においては徹底的な陣地攻撃の方式をとっている。北方面は東西の戦局を見極ながらの攻撃という支援的な作戦であった。 北樺太及びカムチャツカ方面では、開戦の初期は防衛にあたり、満洲における主作戦の進展次第で南樺太および千島への進攻を行なうこととした。

ソ連軍との戦闘が始まると直ちに、関東軍は居留民に対し避難処置を取るべく、10日9時40分に総参謀長統裁のもとに官民軍の関係者を集め、具体的な研究を開始した。同日18時に民・官・軍の順序で新京駅から列車を出すことを決定し、正午に官民の実行を要求した。しかし官民両方ともに14時になっても避難準備が行われることはなく、軍は1時間の無駄もできない状況を鑑みて、結局民・官・軍を順序とする避難の構想を破棄し、とにかく集まった順番で列車編成を組まざるを得なかった。第一列車が新京を出発したのは予定より大きく遅れた11日1時40分であり、その後総司令部は2時間毎の運行を予定し、対立鉄道司令部に対して食料補給などの避難措置に必要な対策を指示した。現場では混乱が続き、故障・渋滞・遅滞・事故が続発したために避難措置は非常に困難を極めた。
これらに加えて辺境における居留民については、第一線の部隊が保護に努めていたが、ソ連軍との戦闘が激しかったために救出の余力がなく、ほとんどの辺境の居留民は後退できなかった。特に最前線地域の居留民の多くは第一線部隊とともに最後をともにする事態が続出し、また「根こそぎ動員」によって戦闘力を完全に失っていた家族・村落・地域においては、侵攻してきたソ連軍兵士やかつて土地を奪われた周辺住民による暴行・略奪・虐殺(葛根廟事件など)が相次ぎ、ソ連軍の包囲を受けて集団自決した事例や、各地に僅かに生き残っていた国境警察隊員・鉄路警護隊員の玉砕が多く発生した。また第一線から逃れることができた居留民も飢餓・疾患・疲労で多くの人々が途上で生き別れ・脱落することとなり、残留孤児となる人々も出た。



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『 「眞相箱」 の呪縛を解く 』 その3 (海上作戦) [読書]

ブログでは、その3で海上作戦、その4で陸上作戦、その5で航空作戦を記事にします。
その6では、雑を。その7で (その1の 「はじめに」 に対しての)「終わりに」 を書きます。

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さて、櫻井氏は、「海上作戦、陸上作戦、航空作戦」 の項では、解説をしておりません。
その理由としては、作戦の全てに論評することは(櫻井氏の)能力を超えているからとしています。
個々の作戦、展望等様々な事実への論評には莫大な時間と労力が必要です。
櫻井氏をもってしても不可能のようです。
それは、確かに、歴史家、研究者に検証をお願いすることかも知れませんね。
それらの多くの情報から見えてくるものに期待したいと考えています。

櫻井氏は、「日本がどこまで行くつもりだったのか」 見えて来ないと書いています。
「何を得ようとしたのか」、「どこまで得ようとしたのか」、「どこで止まろうとしたのか」
そういったことが見えて来ない戦争だというのです。
つまり、動機はあっても目標のはっきりしない戦いだったと。
準備もずさんで、最中の補給管理も展望もずさんであった戦争。
その信じがたいほどに愚かな結果失われた命を惜しんでおられます。
「名を惜しむ」 という戦陣訓、国民道徳が命を軽んじることに繋がったのではないか…
戦地での日本軍の行動を解明する手がかり。
多くの戦局での失敗と過ちを見つめ、考えを深め、乗り越える必要を説かれています。

私の考えのまとめは、その7の 「おわりに」 で書く予定です。

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◎海上作戦
○太平洋戦争の展望
真珠湾攻撃以来ソヴィエット:ロシアが参戦するに至るまでの、
今次太平洋戦争の全体の経過についてお話し下さい。

○真珠湾攻撃と米軍の損害
真珠湾攻撃に関する詳しい真相をお願い致します。

○真珠湾の特殊潜航艇
真珠湾口に突入したわが特殊潜航艇についてお話し下さい。

○真珠湾で撃沈れた米艦
真珠湾攻撃において、日本軍が沈めたアメリカ軍の軍艦は、大本営の発表の通りでしょうか。
正確な報道を伺いたいと思います。

○潜水艦イ二十五の活躍
潜水艦 「イ第二十五号」 と、その戦争中における活動についてお話し下さい。

○真珠湾攻撃直後の海軍
我が海軍は真珠湾攻撃直後には、甚大な打撃を蒙りませんでしたか。

○爆雷に不覚をとった捕虜第一号
真珠湾攻撃の二人乗潜航艇に乗っていて、当時発表されなかった一乗組員についてお話し下さい。

○補給路を社団されキスカ撤退
日本軍がキスカ島を撤退したときの真相をお話し下さい。

○戦局転換を来せる戦闘とその敗因
日本が負けるに至る転換点となった戦闘は何所の戦闘で、何という戦闘であったか、
何故その戦闘で負けたか。

○航空戦で勝敗を決したミッドウエー開戦
ミッドウエー開戦の真相をお知らせ下さい。

○ミッドウエー開戦における損害
ミッドウエー開戦にいける我が軍の損害をお尋ねします。

○アメリカ潜水艦の東京湾侵入
戦争の初めに、アメリカ潜水艦が東京湾に現われたと伝えられたことがあります。
これについての真相をお話し下さい。

○思出多き我が艦艇の運命
わが海軍がもっていた多数の艦船が、如何なる運命に遭ったかは、国民の最も関心を抱くものです。
殊にその艦艇に、自分の夫、子、兄弟が乗っていた場合は、殊更にその思いが強いものです。
次の艦艇の運命の真相をお知らせ下さい。
信濃、金剛、摩耶、熊野、鈴谷。

○巡洋艦鳥海もまた撃沈さる
戦艦鳥海はどうなったのですか。

○敗戦また敗戦のレイテ湾
レイテ湾争奪戦の話をお伝え下さい。

○世界の誇る戦艦武蔵の沈没
武蔵沈没の模様をお知らせ下さい。

○敵機の殺到に巨艦大和遂に海底へ
世界最大のわが戦艦大和の最後についてお知らせ下さい。
☆櫻井氏の解説あり!
『戦艦大和ノ最期』(講談社)は、GHQの検閲のため、不本意な形での出版しか許されず、
占領の終わった1952年にはじめて本来の形で出版されたそうです。

○我が戦艦群は何所で沈んだか
戦艦、大和、武蔵、金剛、霧島、陸奥、山城、比叡、扶桑 は何時、何所で沈みましたか。

○我が航空母艦群は何所で沈んだか
航空母艦、加賀、赤城、飛龍、瑞鶴、信濃、雲竜、大鳳、翔鶴、千代田、
千歳、大鷹、龍驤、蒼龍、瑞鳳、祥鳳 は、何所で沈みましたか。

○日本商船隊潰ゆ
日本の商船隊が全滅した模様をお知らせ下さい。

○航空母艦群と陸奥謎の爆沈
航空母艦信濃、雲竜、瑞鶴、千代田及び戦艦陸奥は、何時何所で撃沈されたかお知らせ下さい。

○腐敗の我が連合艦隊遂に全滅
帝国艦隊の全滅の真相を放送して下さい。

○アメリカの海軍力
アメリカの海軍力について、その艦種と幾隻あるかをお知らせ下さい。

○アメリカの商船隊
戦前ならびに、現在におけるアメリカの商船隊の大きさについてお教え下さい。

○太平洋における米潜水艇の活躍
太平洋水域におけるアメリカ潜水艦の活躍についてお知らせ下さい。

○我が海軍の新兵器
わが海軍の新兵器はどの程度に進んでいたのですか?
連合国側と比較してお話し下さい。

○日米撃沈艦数の比較
今度の戦争で撃沈された日米両国軍艦の数を、比較御発表願います。


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『 「眞相箱」 の呪縛を解く 』 その2 (政治・外交) [読書]

P1040933.JPG

『眞相箱』 冒頭の 「はしがき」 には、放送を始める経緯として、

日本国民の真相を知りたいという希求をもとにラジオ番組が企画され、
質問に答えることになった。

と書かれています。
『眞相箱』 の前身番組である、『眞相はかうだ』 で、
放送局(NHK)に抗議や非難などの手紙が寄せられたことから、
『眞相箱』 では、より巧妙に(抗議や非難が少なくなるように)配慮したようです。

『眞相箱』 では、立派な日本人もいたことも織り交ぜて放送しています。
本当と嘘を織り交ぜ、耳障りのよい立派な行為を織り交ぜることにより、
放送された内容が全て真実だと納得させることが出来るからです。
戦後まもない娯楽の少ない時代、NHKラジオから団欒の時間(午後の8時から30分)に流された放送。
前後の時間には、人気の高い番組を配することで、より多くの日本人が聞くように工夫されています。
時間や曜日を変えて、再放送もされました。
『眞相箱』 の主旨は、

いかに日本の軍国主義が悪くて間違っており、
いかにアメリカが戦争を終わらせるために平和への尽力をしたか。

を知らしめること。
日本人自身が自ら大東亜戦争を否定するように誘導されたのです。
日本断罪の物語をつくり広めることで、GHQの自己正当化を図ったのです。
GHQみずから企画し台本をつくり演出を担当したラジオ番組でありながら、
GHQ製作を秘した番組です。
ゆえに、あくまで、日本人自らが真相を知りたいという要求でつくられたという設定です。
放送は、戦後の混乱と不安の中、過去を清算して未来に向かうための指針となったはずです。
それでは、どういう放送がなされたのか、タイトル(質問内容)を書き出すことに致します。

◎政治・外交
○台湾、樺太、朝鮮の領有
台湾、樺太、朝鮮を領有したのは日清、日露両戦役で、
いわゆる侵略によってこれを奪い取ったという解釈について御説明下さい。

○対支二十一箇条の要求
第一次世界大戦において、
日本から中華民国に提出された21箇条の要求について御説明下さい。

○日本を支配せる関東軍
我々は宣戦の大詔に不覚感動致しました。
日本はこの戦争を崇高な精神をもって、本土防衛、東亜共栄圏確立のために始めたのだと思います。
ところが戦争の進展ともに軍部は専制的になり、はじめの目的から離れ始めたのだと思います。この真相をお知らせいただけませんか。

○東条首相の思想統制
どういう方法で東条首相は、国民の思想の自由を束縛したのでしょう。 

○東條政権崩壊の内幕
東条政権の崩壊について真相をお知らせ下さい。

○ルーベルト大統領の親書
昭和16年12月6日に、故フランクリン・D・ルーズベルト大統領が天皇陛下宛に送られた親書の全文をお知らせ下さい。

○ルーベルト大統領の親書を陛下は見られたか
合衆国と日本の戦争を未然に防ごうとしたルーズベルト大統領の親書を、天皇陛下は果たして御覧なされたのでしょうか?
それとも、東郷外相が途中でおさえてしまったのではないですか。

○海軍は戦争に反対であったか
海軍は戦争に反対だったそうですが、何故戦争を止めるように努力しなかったのですか。

○天皇陛下と真珠湾攻撃
真珠湾攻撃についてお話し下さい。
何日何所から出撃したのでしょうか。
また、天皇陛下は真珠湾攻撃をご存知だったのですか。

○天皇陛下の大詔への御署名日時
天皇陛下が宣戦の大詔に御署名されたのは、一体何時のことでしょうか。

○軍部のマレイ統治
我が軍部はマレイ住民に対し、どんな統治を行ったのでしょうか。

○我が軍の守勢転換とその原因
今次大戦で日本が鋭鋒をくじかれ、守勢に転じたのは何時頃ですか。
またその理由は何でしたか、御知らせ下さい。

○カイロ会談と声明
ルーズベルト大統領、蒋介石主席及びチャーチル総理大臣が、
カイロにおいて開いた会議の詳細を御知らせ下さい。

○ポツダム宣言の受諾前夜
日本の降伏について詳細にお話し下さい。

○ポツダム宣言
軍閥と財閥が結託してこの戦争と惹起したのだが、我が国の封建制度にもまた弱点があった。
明治天皇がお降りになった五箇条のご誓文の中には、
「広ク会議ヲ興シ万機公論ニ決スベシ」
とあり、多分に民主主義的な意味が述べられていると思う。
ただこれが一部の首脳者によって悪用されたのだ。
連合国は今更日本に民主主義を押し付けようとしているのではないか。
日本も軍閥の財閥を除去して和衷協同すれば、諸外国と平和にやっていけると思う。
米国は直ちに日本の平和的再建を援助して呉れるつもりか。
外見的なものではないのか。
復員に次ぐ復員で、軍人以外の者までこの狭い内地、食料の逼迫した内地へスシ詰めにして、手をかけずに、大和民族の滅亡を計っているのではないだろうか。この点をはっきりさせて欲しい。

○ソヴィエットの対日宣戦布告文
ソヴィエット・ロシアは、何故日本に宣戦布告をしたのでしょう。

○世界の大勢また我に利あらず
我が国が無条件降伏をするに到った原因をお教え下さい。

○降伏文書の内容
日本が正式に無条件降伏を受諾した時の文書の内容をお知らせ下さい。
(重要部分を転記)
一切の日本国軍隊及び日本国の支配化に在る一切の軍隊の連合国に対する無条件降伏を布告す。
一切の日本国軍隊及び日本国の支配化に在る一切の軍隊の指揮官に対し、
自身及びその支配下にある一切の軍隊が無条件に降伏すべき旨の命令を直に発することを命ず。

○降伏文書受諾の御詔勅
降伏文書受諾宣言をお知らせ下さい。

○日本敗因の実相
ある本で、日本には堅固な防備施設があったということを読みましたが、ではどうして日本は負けたのでしょう。
政府の発表によれば戦局はいつも日本に有利でした。
日本は偽りをいう国でしょうか。

○日本歴史
学校で、誤まれる日本歴史が教えられていたということですが、誰がその責任者ですか。

--------------------------------------------------------------------

赤字で記載した部分は、とても重要なのでここに改めて記載しておこうと思います。
GHQは、意図して、「無条件降伏」 を使用しています。
ドイツは無条件降伏です。
それは、ヒットラーが自殺し、中央政府が消滅して降伏したからです。
日本は、特定の条件を受け入れての有条件降伏だった。
ドイツとは異なり、中央政府も消滅しておらず、ポツダム宣言を受け入れての降伏だったのです。
日本国軍隊に対する無条件降伏であることは、実際に、ポツダム宣言の宣言文にも明記されています。

一切の日本国軍隊及び日本国の支配化に在る一切の軍隊の連合国に対する無条件降伏を布告す。
一切の日本国軍隊及び日本国の支配化に在る一切の軍隊の指揮官に対し、
自身及びその支配下にある一切の軍隊が無条件に降伏すべき旨の命令を直に発することを命ず。

すり替えが行われたと言わざるをえません。



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『 「眞相箱」 の呪縛を解く 』  その1(はじめに) [読書]

P1040933.JPG真相箱.gif小学館文庫(2002年7月発売)

櫻井よしこ氏の精力的な活動には頭が下がります。
その勉強量、発言の確かさ、穏やかな口調には説得力があります。
こんな美しい歳の重ね方をしたいものだと憧れています。[揺れるハート]

今の日本を考える上で、とても必要な視点を取り上げていると思います。
というより、むしろ、日本人として、知っておかねばならない内容だと思いました。

戦前の日本、そして戦後の日本。
連々と繋がり、絶え間ない歴史における視点。
歴史の嵐の中を木の葉のように舞うだけの日本人ではクヤシイです。
なぜ嵐が起き、どういう風が吹いているのか…
歴史から学び、歴史を活かせる日本人として、その可能性を信じたいと思いました。
そのために、日本人にかけられた呪縛を解かねばなりません。

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呪縛(辞書より)
まじないをかけて動けなくすること。心理的な強制によって、人の自由を束縛すること。
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では、日本人がかけられた呪縛とは何なのか…
「眞相箱」 とは何なのか…
この本が伝えたいことを何回かに分けて書いてみたいと考えています。

     [かわいい]   [かわいい]   [かわいい]

さて、「眞相箱」 とは、ラジオの番組名であり、その台本をまとめたものです。
同名にて、昭和21年(1946年)8月25日発行、定価15円で、発売されています。
連合軍最高司令部民間情報教育局編、コズモ出版社。です。(上記写真右)

連合軍最高司令部とは、GHQのことです。
民間情報教育局(CIE)とは、GHQの幕僚部の一つで、教育・宗教など担当文化政策を担当した部局です。
ラジオ番組は、米軍の占領のための広報政策の一環で企画され、
日本人自身が過去を総括するようなドラマ仕立てで放送されています。
放送時期は東京裁判と重なっています。
日本国民に東京裁判の審理を正当なものと思わせる目的もあったのです。

ラジオ番組、『眞相箱』 の前には、『眞相はかうだ』 という番組が放送されていたそうです。

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『眞相はかうだ』(ウィキより)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9C%9E%E7%9B%B8%E7%AE%B1
連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)が占領政策の一環として、昭和20年(1945年)12月9日より10回に亘(わた)りNHKラジオ第1放送及び第2放送で同時放送された宣伝番組。
毎週日曜夜8時からの30分番組で、その前後に当時人気の番組が配置、編成されていた。
再放送を含めほぼ毎日のように放送されたこの番組は、軍人とその親友である民主主義者の文筆家が主な登場人物で、満州事変から終戦に至るまでを、軍国主義者の犯罪や国民を裏切った人々を白日の下に、偽りない事実を、などという論評で、叙情的な音楽や音響効果音を駆使しながら、ドキュメンタリー形式を装ったドラマ仕立てにされた番組であった。
脚本の執筆はGHQの民間情報教育局(CIE)のスタッフが担当した。
番組の内容を巡って、これらはGHQ作成であることが隠されたためにNHKへ手紙、電話などが殺到した。
しかし、それらが全て抗議や非難などの批判的な内容であることを知ったGHQは、その成果を取り入れてより巧妙にそれに続く番組を作成、昭和21年(1946年)2月以降「眞相箱」、「質問箱」などへ形を変えながら昭和23年(1948年)1月まで放送された。
「眞相箱」は、疑問に答えるという形式を取り、また、日本の良い面も随所に挿入されるなど国民への耳触りの良さも取り入れられた。
真実の中に巧妙に織り交ぜられた虚偽等々の手法が用いられたこれらの番組の思想は、プレスコードやラジオコードなどのGHQの指令により言論統制されていた事もあり、次第に国民の間に押し広められていった。
これを批評した雑誌の対談記事は、民間検閲支隊による検閲により「占領政策全般に対する破壊的批判である」という理由で全文削除に処されている。
「真相はかうだ」(または「真相箱」)の内容を採録した書籍として、『眞相はかうだ(第1・2輯)』(1946・1947年、聯合國最高司令部民間情報教育局編、聯合プレス社刊)、『眞相箱 太平洋戰爭の政治・外交・陸海空戰の眞相』(1946年、聯合國最高司令部民間情報教育局編、コズモ出版社刊)などが出版されている。
『太平洋戦争史』は『眞相はかうだ』の元になったとされ、これら一連のGHQによる歴史観は現在の主流の根底を占めることとなっている。
-----------------------------------------------------------------

櫻井氏の本では、実際に、『眞相箱』 に書かれてあることを転記し解説しています。
未読の方は、文庫本が出ていますので、ぜひ読まれることをお勧めします。

呪縛から解き放たれることなしに、過去を考え、将来を考えることは不可能だと思います。
しっかりとした国つくりのためには、しっかりとした土台が必要なのです。
その土台にあたるのが歴史認識ではないでしょうか。
与えられ、信じ込まされてきた歴史(呪縛)ではない歴史。
当時の視点で歴史を見ることの必要性を感じています。

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『闇の子供たち』 [読書]

yamikko.jpg

梁 石日氏の作品。初めて読みました。
正直、とっても読みにくかったです。
もしかしたら、文学的な作品では無いのかも知れません。

主人公が誰なのか、何が言いたいのか…
話の展開と意図がはっきりしないことが原因なのかも知れません。
読み手に委ねているのかも知れません。
が、委ねられても… はっきり言って、困ってしまいます。ごめんなさい。

   [かわいい]   [かわいい]   [かわいい]   [かわいい]   [かわいい]

色々な人々が登場します。
それぞれの生きるために事情で売春や臓器売買をしているようです。
舞台は、タイ。
主人公(?)は、複数。
ドキュメントの形をとっているのか、物語の形をとっているのか… 不明です。
ドキュメントなら、その背景に裏づけが必要でしょうし、
物語なら、そのリアル表現に筆者の性癖を想像してしまうのは… 偏見でしょうか。

まず、題名。『闇の子供たち』
”供” という漢字を使用することに、まず違和感。
フェミってるわけでは有りませんが、一時騒がれてた漢字です。
大人の従属物ではありませんので、”子ども” と表記するのが正しいのです。

以下、ネタバレ、辛口批評となります。
お嫌な方はお読みになりませんよう。


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『人のセックスを笑うな』 [読書]

ナオコーラ.jpg  河出書房新社  河出文庫
作者は、山崎ナオコーラ。
題名同様(?)、印象的な名前です。
短い小説なのですが、さらに短い短編、『虫歯と優しさ』 が納められています。

2編とも独白体の小説で、
『人の~』 は、美術の専門学校に通う男子生徒の、20歳年上の既婚講師との恋の始まりから終わりまでの話。
『虫歯と優しさ』 は、男の子だけど女の子な彼女が恋人(男性)と別れる話。

どちらも恋愛感情を描いているのだけれど、独白(ひとりごと)体なので、主人公以外の人の感情は、(読者が)窺うだけ。
あるときは主人公になって、あるときは周りの登場人物になって、いつの間にか引き込まれている感じ。
いつの間にか、ふんわりと中に居る。そんな感じです。
それは、やはり、文章の巧さなのですが、けっして技巧を凝らしているわけでなく、
人に添った、日常感覚と言葉で語られているからだと思います。
そう、読むことは、難しくない小説。分かり易い言葉で、分かり易い日常を描いています。
ですが、その内容は、けっして分かり易いわけではない。
中で描かれている恋愛の形態は、刺激的で先の見えない難しい形態だと思います。
男がいて、女がいて、恋愛して、結婚して…
そんな真っ当な(?)形態とは明らかに違う。けれど、真っ当とは、何なのか。
恋愛の対象が既婚者であったり、同性であったり、年齢差があったり…
それらは障害なのか、真っ当ではないのか…

真っ当な恋愛、正当な恋愛とは、種の保存が目的ということになります。
ならば、妊娠(する、させる)の時期を過ぎた男女の恋愛は、真っ当でないことになります。
恋愛とは、妊娠云々でなく、一人では埋められないものを埋めてくれるものだと思うのです。
ですから、真っ当かどうかなんてことは、恋愛には左右されないものなのかも知れません。
片思いも、高齢者の恋も、幼児の恋も… ”恋は恋” ですもの。[ぴかぴか(新しい)]
人は想うゆえに人であり、豊かな感情が豊かな人を作る気がします。
だから、「セックスを笑う」 ことの無意味さを題名にしたのかもしれません。
ていうか、「人のセックスを笑うな」 なんて言葉、小説には出てきませんが、ね。[わーい(嬉しい顔)]
そのあたりが、山崎ナオコーラさんの巧さだと思います。[たらーっ(汗)]

「命短し恋せよ乙女」 という言葉(歌ですが)もあります。
乙女でなくても恋をして、はばかることがない。そんな良い時代に生きているのだと想います。

さて、前置きが長くなりました。
『人の~』 は、色んなカタチの恋があり、SEXがある。
それは自然で真っ当(自然)なことなのだと… それで、このセンセーショナルな題名が付けられているような気がします。
人を好きになるということは、何がキッカケであるにせよ、
走り出したら止まらないものです。感情のセーブが効きにくいものです。
超特急で走り出し死ぬまでノンストップの場合もあるし、
鈍行どころか、徒歩で、寄り道だらけ、立ち止まってばかりの場合もあります。
どれが良いかなんて無いのです。どれも真っ当。
だから笑う(批判する?)なんてことは… 意味のないこと。
だけれど、イバラの道に向かって歩みだす人も、断崖絶壁のような場所に立っている人もいる。
私は、そう思うのです。

前に進むばかりが人生ではない。向きを変えることも穴を掘る(?)ことも可能なのです、よね。
誰の人生でもない。自分の人生です。
最期のときに、「色々あったけど、面白かったなぁ」 と思えたら、
そのトキに、ドブにハマっていても、汚物だらけでも… 許せる気がするのです。
そう思えるように、誰かを恨むことなく生きられたら良いなぁ。そう思います。







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『覘き小平次』 [読書]

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     京極夏彦      角川文庫                     中公文庫

面白いです。
読み終えて、巻末の関連文献。『復讐奇談 安積沼』 をググってみました。
「小幡小平次 死霊物語 復讐安積沼」 なるページがありました。
http://homepage1.nifty.com/saphir/kohata/asakanuma.html

言い伝えで伝わる話を編纂しなおし脚色し、新たな物語を見事なまでに作り出したようです。
『四谷怪談』 を基にした作品。
『嗤う伊右衛門』 では、夫婦の哀しく深い愛が表現されていました。
『覘き小平次』 でも、夫婦の絆の不思議さが描かれています。
ともに、人を陥れようなどと夢にも思わぬ不器用なまでに真っ直ぐな男と女が、
欲にまみれた良からぬ輩に陥れられ傷つけられる。
その罪深き所作ゆえに、「復讐」 と怯え自滅する人々を描いているようです。

思えば、「復讐」 とは、身に覚えが無い者には恐れる必要のないことのようにも思えます。
恐がる者には、恐いモノに見えるように、
見に覚えのある者には、「復讐」 に思える。そんなモノなのかも知れません。
それが、時を経て言い伝えられる中で、脚色されて面白おかしく伝えられる。
それは、童話同様、伝えられる側にとっては、 ”戒め話” であり、”道徳的” な要素が有るやも知れません。

この二つを比較することの愚を承知で書かせていただくと、
『嗤う~』 では、夫婦が死してもなお添うことの不思議を描き、
『覘き~』 では、生きて添うことの不思議を描いた気が致します。

不思議な縁でめぐりあい、関わり、死んでいく人というものの強いようで儚い命。
小平次の妻であるお塚は、それを因縁などではないと言ってのけます。
「偶然」 だと、言ってのける強さを持った女。
「因縁」 なんて言葉ぁ大嫌いだよと、嘯(うそぶ)きます。

良く出来た偶然を、後講釈で因縁と呼ぶのさ。くだらないじゃないか。 妾(あたし)と小平次は行きずりだ。それ以上でもそれ以下でもない。ただ一緒に暮らしている。それだけのこと。 妾は彼奴(あいつ)が大嫌いで、だから彼奴の気持ちなんかは酌めないんだ。それでも一緒に暮らしている。

この強さ、潔さ、誰彼なく突き放す気持ちがどこから来るのか…
それがこの作品の妙であり、面白さであると私は思います。






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『クワイエットルームにようこそ』 [読書]

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映画も公開されているのですが、観てません。(とっても面白そうです)
独特の世界観のある、とっても面白い作品でした。
作者は、松尾スズキ。初体験でした。[揺れるハート]

クワイエットルームとは、
閉鎖病棟唯一の 「内側からノブが回らない部屋」 のこと。
自分に、あるいは他人に危害を与える可能性があるから隔離され、
必要なら拘束されて治療を受ける部屋です。
自分の意思での退室が不可能なために、「内側からノブが回らない部屋」 なのです。
軽いノリの(?)心療内科とは腰の据わり方が違う、いわゆる 「精神病院」 。
開放病棟と閉鎖病棟がある中の閉鎖病棟。一部屋しかない、「内側からノブが回らない部屋」
その緊急性と重篤性が… スゴイです。

そもそも病気とは、通常では無い(健康ではない)状態のことです。
骨折。熱。湿疹。下痢する。血便、喀血、痛み… 
それらの体の症状があれば内科なり外科なりに行くのですが、
通常ありえないくらいの異常な行動をした場合、で、緊急の場合は、
精神の病として、精神病院に入るようです。
主人公の場合は、クスリ。オーバードーズ。
嫌いで飲まず、モッタイナイから捨てずに貯めていた精神安定剤をビールのツマミよろしくポリポリと食べてしまった。
軽いノリ(?)で。
いえ、きっと、もう、ヤケッパチで。色々なコトが面倒になって。
その結果が目覚めたら、「クワイエットルーム」 だったわけです。
で、閉鎖病棟の入院には2種類あって、本人の任意の場合と保護者の意向の場合。
その保護者が退院の許可の出せない僻地に行ってしまったら…
もう、そこ(閉鎖病棟)にいないといけない。退院できないワケです。
危害を加えないことが分かれば、クワイエットルームから、
「内側なかノブの回る部屋」 に移動出来るのですが、退院は出来ないワケです。
物語は、そんな主人公の退院までの物語なのでした。

とにかく、その表現力、観察力、物語の展開が凄く上手いです。
テンポ良く、自然に、時には強引に、グイグイと引っ張ってくれます。
で、読み終えると、なんともはやの脱力感というか、なんというか…
生きるって、大変なことなんだ。
と、今さらながら(?)、思ってしまった作品なのでした。
「今」 に乗っかって生きる人って、プレッシャーきつくて(?)、大変なんだよなぁと、
(自分が今を生きてないわけではないのですが)
本の中に引き込まれながらも、本の外にいる自分を感じてしまいました。
精神病院にも閉鎖病棟にも、クワイエットルームにもいない自分。
その安堵と、倦怠と焦りみたいなモノを感じずにはいられない作品なのでした。
それは、異端、異邦人の自覚しだいなのかも。

寄せ書きの書かれた色紙と携帯番号の書かれてメモ。
それらが象徴的なモノとして描かれています。
入院していた思い出(?)がどのようなモノであるのか。
その体験や経験、痕跡は消してしまいたいものなのかどうか。
人ってどうよ。みたいなことを色々と考えてしまう、とっても面白い作品なのでした。

松尾ワールドに魅了された私。
アマゾンで数冊注文。読みました。やはり面白い。
人に勧めるかは別として、面白い。私好みの壊れ具合(?)なのでした。[どんっ(衝撃)]

『クワイエットルームにようこそ』 は、人に勧めたい作品だと思いました![わーい(嬉しい顔)]
ぜひとも、松尾ワールドへ。[揺れるハート]

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『西の魔女が死んだ』 [読書]

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梨木香歩(なしきかほ)著 新潮文庫

---- あらすじ ----------------------------------------------
パパが単身赴任中のため、仕事に忙しいママと2人暮らしをしていた主人公(まい)。
学校に行かない日が続いていたまいは、ママの提案で田舎の祖母と暮らすことになります。
日本人の祖父と結婚した祖母はイギリス人で、まいのママはハーフだったのです。
祖父亡き後も、山の中で自然と共存して暮らす祖母。まいは、色々なことを教わります。
祖母の家系が魔女であることを教わったまいは、自分も魔女になろうと決心します。
(祖母が西の魔女なら、修行中のまいは東の魔女ということですね)
しかし、魔女の修行とは、特別なことではなく、生活を整えることを繰り返すことなのでした。

「死ぬこと」 を考えることで、「生きること」 が鮮やかになり、
「生きていること」 をコントロールすることで、自分を 「生かす」 ことを学びます。
死んだ祖父が心の中で生き続けているということや、
花が毎年咲くと言う事から、繰り返している自然の摂理にも気が付きます。
そして、突然の別れ。
家族が離れ離れで暮らすことを解消するために、ママと一緒にパパの元に行くことを決めたのでした。
それから2年後、祖母が亡くなったという知らせを受けて、ママの車でかけつけるまい。
祖母の死で、まいは、その愛の深さを知るのでした。

----------------------------------------------------------------

最初、タイトルを見たとき、何の話なんだろう? と不思議に思いました。
映画も公開されていたのですが、観る機会を逸っしていました。
会社の同僚が本を持っていらしたので、借りて読ませていただきました。
ラッキー。ですね。[ぴかぴか(新しい)]
中学生から大人の女性まで、幅広く読める本だと思います。
とても普通なことなのですが、大切なことが書かれている本です。
心が弱っているときに読むと、勇気がもらえるかもしれません。[わーい(嬉しい顔)]

中学生になったばかりの主人公まいは、喘息持ちの女の子です。
喘息の発作は出ていないのに、中学生活に馴染めない自分を発見しています。
パパに電話するママの声から、「扱いにくい子」、「生きにくいタイプの子」 という言葉を聞いてしまいます。
自分が自慢の優等生の娘や孫でないことは、まいにとっても辛いことでした。

イギリス人のおばあちゃんは、
まいが、「おばあちゃん、大好き」 といえば、「アイ ノウ!」(わかってるよん♪)
と答えてくれる、まいのことをまるごと愛してくれる女性でした。
「優等生だから」、「問題を起さないから」… そんな条件に叶うから愛されるのでなく、
まるごと愛されるということは、子どもの成長にとっても嬉しい素敵なことだと思います。
思春期を迎えたまいに対して、溢れんばかりの愛情を注いだのは、おばあちゃんなのでした。
(いきなり)魔女という言葉が出て来る設定も面白いです。
それは、箒(ほうき)で空を飛びまわるというよりも、生活技術に長けた(智恵を持つ)人が魔女のようです。
古来から、人がその智恵ゆえに頼る存在だった人。それが魔女なんです。
(だから、一神教の人々にとって、その存在は邪魔なのかも)
まわりに振り回されず、冷静な対応が出来る強い心を持つ女性が魔女だとしたら、
潜在的な能力までオモテに出せる能力を持つ女性が魔女だとしたら、
魔女というのは、なんと心惹かれる存在でしょう。
だから、人は魔女を恐れながらもその魅力に引き寄せられるのですね。[揺れるハート]

それでは、魔女の日課(心得?)を。
それは、魔女になるためのトレーニングの方法なのですが。
1.早寝早起き。
2.食事をしっかりとる。
3.運動をする。
4.規則正しい生活をする。

『体力を養う』 と、『精神力を鍛える』 ことは、基本トレーニングとしては同じ。らしいです。[わーい(嬉しい顔)]
それでは、さらに、悪魔(悪い人や誘惑)に支配されないために大切なことは意思の力らしいです。それは、
1.自分で決める力。
2.自分で決めたことをやり遂げる力。
だそうですよ。[わーい(嬉しい顔)]

疑いや怠け、あきらめ、なげやりな気持ちに打ち勝っていけば…
生まれつき意思の力が弱くても、長い時間をかけて少しずつ強くしていくことが出来る。
そう、誰でも魔女になれるんです!!

そのうち、
「自分で見ようと決めたもの」 は、見えるようになるそうですし、
「聞こうと決めたもの」 は、聞こえるようになるそうです。

気を付けなければならないことは、
「見ようとしていないのに見えて来るモノ」
「聞こうとしていないのに聞こえてくる声」 だそうです。
それこそが、悪魔が見せるモノ、聞かせている声だというわけです。
なんだか面白いです。

垂れ流されている情報には、気をつけろということかも知れません。
テレビやラジオ、雑誌や世間話。随分と世の中には悪魔(収益を求めるスポンサー?)が溢れてそうです。

意思の力。
それこそが心の要でモノゴト(世の中含む)を変えていくキッカケになるのかもしれませんね。

それにしても、
毎日食べるのに必要な野菜や卵。
ジャムにするための野生種の果物…
ジャム作りの楽しそうなこと、シーツの香り、料理、お茶…
なんだか、目に浮かびそうなくらい魅力的です。
さらには、ムーミン谷のような暮らしです。
さしずめまいは、ニンニのようですし、
おばあちゃんは、ムーミンママみたいです。よね。
スローライフって、憧れます。(て、忙しすぎるかも… 私)


 

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『サウスバウンド』 奥田英朗 [読書]

面白かったです!

解説が付いている本が多いのですが、この本には付いていません。
そこで、ネットで検索。
ヤフーブックスでのインタビュー記事を見付けました。
http://books.yahoo.co.jp/interview/detail/31558492/02.html

作者本人の体験から書いたのかと思っていましたが、作者と父親の一郎は無関係のようです。
長男の二郎については、作者の同じ年齢の頃を思い出しながら書いたとか…
想像と伝聞でこれだけのしっかりとした作品を書き上げるのですから… 凄いものです!

さて、インタビュー記事から、

“世の中に対してひとこと言ってやれ”という思いはないし、
“現代社会を鋭くえぐる”みたいな気負いもないです。
わかったようなことを言われるのが一番腹立たしいから、
わかったようなことは書きたくないんですよ

驚きました。[がく~(落胆した顔)]
一郎に言わせていたことは、
作者の考えとは無関係だったようです。

かなり、現代社会を鋭くえぐっていたと…
わかったようなことを言わしていたと…
色々な登場人物が、その人なりの考えというか、考えの根本になるような、色々なことを言っていたのに…

サスガですね。
それこそが、作家の醍醐味。なのですね。
素晴らしいです![ふらふら]


   [かわいい]    [かわいい]    [かわいい]


本の表紙を。上下2巻の角川文庫です。

P1010781

「サウスバウンド」 とは、「南行き」 という意味です。
上巻で描かれている世界は、東京の中心、中野区での生活が舞台です。
都庁の見える都会のど真ん中。
元過激活動家であった父親(一郎)に振り回されながら生きている家族5人。
自分のことで精一杯で、家族がてんでバラバラにみえる家族です。
父親の過激な国家不要論や、周りを巻き込む色々な事件や出来事…
それは、まるで、国家の繁栄に伴う国民の悲鳴のように、
税金という金の搾取だけでなく、精神さえも(国家に)搾取されて喘いでいるような… 
そんな社会に描かれています。
そして、東京での生活が破綻して向かった先が、南の果ての島。西表島でした。

下巻では、屋根にシーサーの乗った家、西表島での生活が舞台です。
強烈な中野での生活から、穏やかな西表での生活。
それは、心洗われ、文明と私利私欲にまみれた目からウロコが落ちるような生活でした。
ですが、開発という名の破壊が一家を襲います。
それが一郎、二郎、家族… バラバラに見えた家族を結びつけ、
土地というモノが何なのか、読者に問いかけてくる(ように思いました)。

作者のインタビュー時の言葉を借りれば、
こうやって書くことさえも憚れるのかも知れませんが、
どんなに、恥ずかしくとも、ぜひとも、書き残したい部分もあります。

二郎 「警察や企業に盾突く男を、痛快に感じ、面白がりはするものの、我が身に置き換えたりしない」
    「テレビの前の大人たちは、一度も戦ったことがないし、この先も戦う気はない」
    「戦う人を安全な場所から見物し、したり顔で評論する。そして最後に冷笑する。それが大多数の大人」
    「お金が無くても不安じゃないというのは、なんて素敵なことだろう」

母 「人の物を盗まない、騙さない、嫉妬しない、威張らない、悪に加担しない」
  「世間は、小さい。世間は歴史を作らないし、人も救わない。正義でもないし、基準でもない。
   世間なんて戦わない人を慰めるだけのもの」

一郎 「卑怯な大人になるな。立場で生きる大人になるな」




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『ダライ・ラマに恋して』 [読書]

たかのてるこ氏の本です。
会社の同僚にお借りして読みました。

P1010570P1010571

表紙の写真の笑顔。なんて素敵な笑顔でしょう。[かわいい]
テレビゲームが無くっても、回転寿司が無くっても… この笑顔。
笑顔に必要なのは、モノでは無いのかもしれません。
当たり前?
そうですよね。当たり前のことなのでした。[あせあせ(飛び散る汗)]

たかのてるこ氏は、失恋して落ち込んでいるとき、ダライラマの笑顔に魅せられて(恋をして!?)
はるばるダライ・ラマに会いに行くことを決意します。
まず、最初の旅は、ダライ・ラマの故郷であるチベット。
それでは、チベットのこと、ダライ・ラマのこと。ウィキペディアより転記しておきましょう。

チベット:
古代から独立国家であったが、清による支配を受け、清の滅亡後、再び独立国家となるが1950年に中国人民解放軍による侵略を受け、チベットは軍事制圧された。その際中国人民解放軍は、夥しい規模の破壊とともに、チベット族の大量虐殺を行った。その後チベット自治区が設置された。
1955年 - 1959年に「中華人民共和国政府による併合」に抗議するチベット動乱が勃発し、武力弾圧の結果、十数万人のチベット難民が発生した。チベット亡命政府のもと、異議申し立てが行われている。

ダライ・ラマ:
現在のダライ・ラマはダライ・ラマ14世テンジン・ギャツォであり、チベット動乱の際にラサからインドに政治亡命し、以降はインド北部のダラムサラに居住して、そこでチベット亡命政府を率いている。


それでは、たかの氏が辿った足跡に沿って、あらすじを書きます。

○チベットへ
チベットの都、ラサのホテルに泊まりチベットの風俗や大自然を堪能するたかの氏。
チベットの旅は、全ての日程があらかじめ決まっている自由の無い旅でした。
チベットは、
「ダライ・ラマという言葉を発することが許されない場所」 であり、
「チベット人との間での個人的な会話が禁止されている場所」 なのでした。

「チベットにないもの、それは、私がこの世で一番会いたいと思っている、ダライ・ラマの存在」 
たかの氏の言葉が哀しいです。
中国人とチベット人の給料格差は10倍。そして中国人による犯罪の横行。
忍んで会ったチベット人から知った亡命の話、チベットの現実。[がく~(落胆した顔)]
たかの氏は、「政治的な話」 を、「しない」 のと、「出来ない」 の差を思い知らされます。

○ラダックへ
NHKで放送された、「チベット死者の書」 の話が出て来ます。
ロケ地がチベットではなく、北インドのラダックでだと知り、ラダックへと旅立ちます。
空港で働く女性チョズンと知り合い、彼女の紹介で宿を決めたたかの氏。
ラダック語の挨拶は何でも、「ジェレー」 なので簡単とのこと。 (「こんにちは」、「さようなら」、「ありがとう」… )
シャーマンに会いに行ったり、マト寺での仮面舞踊のお祭りに行ったり、
お坊さんやチベット伝統医学のお医者さんと知りあったりするのですが、
行く先々で、色んな人と芋づる式に関わって話を聞いたり体験したりします。
それは、たかの氏の心に壁が無いことはもちろんなのですが、ラダックの人の心にも壁が無いからだと思います。
基本が自給自足という生活は、エコでウンコでループなのでした。[わーい(嬉しい顔)]

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野菜だけで作られた、全て手作りの餃子、「モモ」 の素晴らしいこと。(私も食べたいです!)
どこでも誰でもが食を共にし、移動も寝床も提供してくれる善い人ばかりの土地なのでした。
チベットから亡命して来た人々(難民)と知り合い、家に行くたかの氏。
難民であることの切なさを知ります。

「フリーチベット」 のデモを見物しながら、
チベット人の家庭が一夫多妻であり、再婚も頻繁なことから、
「フリーチベット」 であると、面白いこと(駄洒落かい!?)も発見もします。[わーい(嬉しい顔)]

デモで知り合った教師、カルマから、「前世を覚えている少女」 の話を聞き、会うことの出来たたかの氏。
さらには、少女や両親の話も聞くことも出来ます。
前世での記憶の正確さ。記憶があるということは、どういうことなのか。
たかの氏は、前世やカルマ(因果)のことを深く考え、
人生は、「こんにちは」 で始まり、「ありがとう」 と感謝して、「さよなら」 で別れるのだと考えるに至ります。
(ジュレーで始まり、ジュレーを繰り返し、ジュレーで終わる)

○デリーからダラムサラへ
穏やかだった田舎であるラダックからデリーに着いたかかの氏。
都会のデリーの喧騒。インド人の存在感に圧倒されてクラクラしてしまうたかの氏。
思わず、ラダックの人々の奥ゆかしくて慎ましい雰囲気が恋しくなります。
喧騒の中、欲にまみれて、自分を見失ってしまいそうな気になります。[たらーっ(汗)]
ところが、夜行列車に乗り込んだたかの氏。
人と人の垣根の低いインド人とたちまちに親しくなり、
乗り合わせた寝台車の家族と仲良く手作りのカレーを食べるのでした。[揺れるハート]

○ダライ・ラマとの謁見。
待つこと10日あまり。やっと会見の許可がおります。
そして、10分の予定が20分も謁見、写真も撮ったたかの氏なのでした。
極度の緊張から解き放たれ、安堵を覚えたたかの氏。
濃厚で喜びに満ちた20分は、これからどれほど辛いことが有っても、
人生の苦難を乗り越えるときの、「とっておきのおもじない映像」 になると思うのでした。
「人が人を思いやるという人間本来の優しい気持ちを思い出させてもらった」 と感動します。
たかの氏にとって、「いい人になりたい!」 と、思わせてくれる素晴らしい旅だったようです。[揺れるハート]

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『武士道』 感想 [読書]

新渡戸氏自身も危惧しておられたように、武士道精神は、現代の日本の根底にある規範ではありません。
新渡戸氏、騎士道、武士道… どれほどの方が知識としてお持ちなのでしょうか。
私自身も、「武士道」 が、これほど体系的に日本人の心の奥深くにあるものと考えていませんでした。
武士道が武士の行動規範であり、それが一般大衆の大和魂に広がっていくこと。
武士という存在が消えても大和の国(日本)が残っているのですから、
大和魂として、生きているのだということ、
桜の香りのように、ほのかで、強い匂いではないけれど… あるのだと、考えています。

新渡戸家が代々武士道を重んじ実践されて来た家系であること。
しかしながら、不遇の最期を迎えられている方が多いこと。
それは、武士道の規範を基とした、結果を求めるよりも経過や道徳を重んじた結果なのかと思えてなりません。
それは、遇されることや、名誉ある死をいただくことが目的で行動したことではないからです。
残念でなりません。

新渡戸氏がキリスト教とめぐり合えたことは、「平和の架け橋」 としての使命感に燃えた行動として現れました。
アメリカに留学することで、奥様と知り合い、多くの友人を得られ、平和のために尽力されたこと、
洗礼をキッカケに、日本という国に留まらずに行動を起すという転機になったことが想像出来ます。
最初に 「原罪」 という言葉が出てきていましたが、神道とあいいれない原罪の考え方。
それは、神道が開かれた宗教(多神教)であるのに対し(道であって、教でも無いですよね)、
キリスト教は、閉じられた宗教(一神教)だからだと思います。
原罪という観念で人を縛るという意味でも、閉じられているように思います。
氏が日本人であり、武士道の体現者であり、キリスト教徒であったことが、
この本が書かれるきっかけとなり、後世に引き継がれたのだという奇跡を思わずにはいられませんでした。



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『武士道』 要約:武士道のもたらしたものと行方 [読書]

さて、第10章まで来ました。

新渡戸稲造氏の晩年の不遇。
戦争に突入する日本を。戦後の日本。
ご夫妻は、天国で、どういう思いで見ていらっしゃっるのでしょうか。
気になるところです。

英文で、外国人に向けて書かれた書物を、
サムライがいなくなってしまった(?)現代の日本で、
ベストセラーとなって読まれているという事実。
「武士道」 の健在を、天国で喜んでおられるでしょうか。
とても、気になるところです。

引き続き書いているのは本の要点です。
詳しい感想については、次の記事にて書かせていただきます。

それでは、続きを。


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『武士道』 要約:武士道とは。義、勇、仁、礼、誠、名誉、忠義 [読書]

大変失礼ながら、
英文を訳されているので仕方ないこととも思うのですが…
言い回しがとても難しいです。
おそらく、日本人でない外国人に説明するための本だからだと思いますが。
(後世の日本人が読んでいることを知ったら、氏はどう思うでしょうね)

最初の出だし(第一章)から、この本を読むと、何がいいたいのか…
引用文で話が飛ぶので、とても難解だと思いました。
章立てなので、タイトルで、書かれていることは分かるのですが… 難解だと思います。
(日本人であるがゆえなのかも知れません)

引用と主旨を吟味して、何を言いたいのかを導き出す。
なんで、そんな作業を読者が強いられることになるのか…
おそらく、英文(外国人に説明するための記述)であるためかとも思うのですが…
日本人向けに、日本文で書かなかったことが悔やまれます。[もうやだ~(悲しい顔)]

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『武士道』 序文と目次 [読書]

まずは、足跡を。エピソードや経歴などを記述しておきます。
(ウィキペディアより抜粋)

1862年 岩手県盛岡市で三男として誕生。
1862年 札幌農学校(現・北海道大学)に入学。(クラーク博士で有名)
      キリスト教に入信。洗礼を受ける。
1884年 ジョンズ・ホプキンズ大学入学。メリー・エルキントンと出会う。
1891年 メリー・エルキントンと結婚。
1899年 体調を崩し療養のためカルフォルニア州で転地療養。(英文にて『武士道』出筆)
1900年 『武士道』 初版刊行。ベストセラーに。
1919年 国際連盟事務次長に就任。

日本が国際連盟を脱退し軍国主義思想が高まる中、
「我が国を滅ぼすものは共産党と軍閥である」との発言が新聞紙上に取り上げられ、
軍部や右翼の激しい反発を買い、多くの友人や弟子たちも去る。
一方、反日感情を緩和するためアメリカに渡り、日本の立場を訴えるが、
「新渡戸は軍部の代弁に来たのか」とアメリカの友人からも理解されず、失意の日々だった。  
 
1933年 太平洋調査会会議に日本代表団団長として出席。会議終了後に倒れ永眠。

※「橋は決して一人では架けられない。何世代にも受け継がれてはじめて架けられる」
※「折らば折れ 折れし梅の枝 折れてこそ 花の色香を いとど添ふらん」
※「盗塁をはじめ、他者をだますことで勝利を得ようとする卑劣な競技である」として、野球を嫌悪した。


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