SSブログ

『白雪姫』 [おはなしのたからばこ]

『白雪姫』 グリム童話
文:岩瀬成子   絵:荒井良二

P1010516

~ あらすじ ~

昔ある国に愛らしい赤ちゃんが生まれ、雪のように白かったので、
「白雪姫」 と名付けられました。
白雪姫のお母様は、すぐに亡くなられたので、
王さまは、新しいお妃を迎えました。

新しいお母様は、不思議な鏡を持っていて、
「国中で一番美しいのは誰?」 と尋ねては、
「あなたが一番美しい」 と鏡が答えるのを聞き、
うっとりと、鏡の中の自分を見つめていました。[ぴかぴか(新しい)]

白雪姫が7歳になったとき、
とうとう、鏡は、
「白雪姫が一番美しい」 と、答えてしまいます。
それからお妃は、白雪姫を憎むようになり、
白雪姫を見る度に心が乱れるのでした。[台風]

ある日、お妃は狩人に白雪姫を殺して肝を持ち帰るよう命じます。
狩人は、白雪姫を森に連れて行きますが、
「殺さないで」 と哀願する白雪姫をどうしても殺すことが出来ず、
イノシシを殺して肝をお妃に渡します。
お妃は、その肝をすっかり食べてしまいました。[たらーっ(汗)]

森に残された白雪姫は、小さな家にたどり着きます。
その家には、7つの家具と食器と食べ物がありました。
それらから、少しずつ食べた白雪姫は、一つのベットで眠ります。
山仕事を終えて帰って来た家の住人、7人の小人達は驚きますが、
ベットで寝ている美しい白雪姫を見て、心が喜びで満たされます。
白雪姫の話を聞いた小人達は、城に帰らず家に留まるように言うのでした。

お城で鏡に尋ねたお妃は、白雪姫が死んでいないことを知ります。
お妃は、おばあさんの格好をし、色とりどりのリボンを入れたカゴを持って、
白雪姫のいる家を訪ねます。

家におばあさんを招きいれた白雪姫は、リボンで首を絞められてしまいます。
山仕事から帰った小人達は、倒れている白雪姫を見付けて慌てますが、
リボンをハサミで切ると白雪姫は元気になりました。
話を聞いた小人達は、「誰も家に入れてはいけない!」 と、白雪姫に、きつく言います。

また、お城で鏡に尋ねたお妃は、白雪姫が死んでいないことを知ります。
お妃は、小間物屋の格好をし、毒のクシを用意して白雪姫のいる家に向かいます。、
白雪姫は、「誰も家に入れてはいけない!」 と、きつく言われていたのに、小間物屋を家の中に入れてしまいます。
小間物屋に毒入りのクシで髪をとかしてもらい、床に倒れてしまいます。

山仕事から帰った小人達は、倒れている白雪姫を見付けます。
髪にささった毒のクシを見つけて抜き取ると、白雪姫は、元気になりました。

またまた、お城で鏡に尋ねたお妃は、白雪姫が死んでいないことを知ります。
お妃は、お百姓さんの格好をし、毒のリンゴを用意して白雪姫のいる家に向かいます。
「ドアを開けてはいけないの」 と言う白雪姫に、窓からリンゴを差し入れるお百姓さん。
リンゴを食べた白雪姫は、たちまち死んでしまいました。

お城に帰ったお妃は、鏡に尋ねて、やっと、「あながた一番美しい」 と、答えさせます。
山から帰った小人達は、なんとか生き返らせようとしますが駄目でした。
三日三晩泣きとおし、白雪姫をガラスの棺に寝かせました。
まるで生きているように見えたので、土に埋めることをしませんでした。
長い間、小人達は、棺を守り続けました。

森に迷い込んだ王子様が、ガラスの棺を見付けます。
ガラスのい棺に中に白雪姫を見て、たちまち心を奪われます。
小人達は、王子様の願いを聞き入れて、棺を譲ることを決めるのでした。
小人達が、棺を担いで進んでいるとき、一人が木の根っこにつまずきます。
その拍子に、白雪姫のノドに詰まっていた毒リンゴのカケラが飛び出し、生き返ります。
喜んだ王子は白雪姫にプロポーズ。2人は結婚することになります。[揺れるハート]

結婚式には、王さまとお妃様も呼ばれました。
お妃は、花嫁が白雪姫であることを知ると逃げ出そうとしますが、
真っ赤に焼かれた鉄の靴を履かされ踊らされ死んでしまいました。


  [黒ハート]  [ムード]  [黒ハート]

えっとぉ…
7歳の白雪姫なのだから、
小人達に、「誰も家に入れてはいけない!」 と言われていても、騙されて開けてしまったり、
窓から入れられたリンゴも食べてしまったんですよね。
で、それから長い間、死んだような状態になっていて、王子様と出会い、結婚する。
が、そこには、恋愛とかいうモノは無くて、
一目惚れというか、「お姫様は王子様と結婚する」 という大前提があるわけです。
そして、
「王子様とお姫様は幸せに暮らしました」 と、結末も決まっているんですよね。お話ですから。

そこで、そこでちょっと、
『魔法にかけられて』 という映画を思い出しました。
映画では、
お姫様は、王子様と[かわいい]デート[かわいい]したことも無いことに気付きます。(出会ったら結婚がオヤクソクだったのですから)
お妃の陰謀で、物語から抜け出してしまったお姫様は、迎えに来た王子様と物語の世界に帰る前に、
デートなるものをしようと、しちゃいます。
物語の王子様は、物語の王子様で、それ以上でもそれ以下でもない。
ところが、先に物語から抜け出てしまい、現実世界に入れられてしまったお姫様は、
物語の世界以上の経験(デートとかね)をしてしまっていたので、
物語の王子様では役不足(?)となってしまった。という話でしたが、
現実のバリバリOLが実は超ロマンチストで、物語の王子様と物語の世界に行ってしまうというオチもある映画でした。[わーい(嬉しい顔)]

この絵本では、
短い話の中で、心の中のことが描かれています。
鏡から、「あなたが一番美しい」 と、答えられていたお妃の心の中。
鏡から、「白雪姫が一番美しい」 と、答えられた際のお妃の心の中。
殺害計画を実行したはずなのに、確かめると、
「白雪姫が一番美しい」 と答えられた際のお妃の心の中。
やっと、計画が成功して、
「あなたが一番美しい」 という答えを引き出した際のお妃の心の中。
殺したはずの白雪姫が生きていて、花嫁になっていたことを知った際のお妃の心の中。
真っ赤に焼かれた鉄の靴を履かされ踊らされている際のお妃の心の中。

さらには、狩人に殺されそうになった白雪姫の心の中。
リボンやクシ。リンゴの誘惑に負けた白雪姫の心の中。

そして、美しい白雪姫を見たときの王子様の心の中。
小人達が美しい白雪姫に抱いていた感情。

描かれないのは、王さまの心の中と、成長した白雪姫の心の中のこと。
(まるで、そんなの関係ないみたいです!?)

やっぱり、グリム童話は… 深そうだなぁと、思いました。[あせあせ(飛び散る汗)]




















nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。