『ミラクル７号』

なんともはやの（面白い）映画でした。









お母さんが亡くなって、２人暮らしになった父子の話なのですが、
お父さんは、学歴が無くて、建築現場で日雇い労働をしています。
何階建てなのか分からない（ゴミ置き場にあるもので作った）オンボロの家に住んでいます。
生活の基本は拾ったモノ。調達するのはゴミ捨て場です。
お父さんが稼いだお金は、息子の私立学校の費用で消えていくようです。
お父さんは、学歴の無い自分のような生き方をして欲しくないと、無理して私学に通わせています。

父子は、貧乏でも、嘘をつかず正しく一生懸命生きることをモットーにして生きています。

偶然（？）奇妙な物体を手に入れたことで、
周りの世界も変っていきます。
はたして、その物体とは何なのか…
生き物なのか、機械なのか…
誰のモノなのか…
その目的は…

という映画です。

若くて綺麗なチャイナドレスの先生と、金持ちのお坊ちゃまや巨体の女の子、男の子。
父子をとりまく人々の悲哀も描かれた、シンプルながら奥深い（？）映画になっています。

この主人公の少年（男の子）が少女（女の子）であることには、ビックリなのでした！



それでは、これから先は、ネタバレですので、ご注意願います。



（あらすじ）

毎日寄り添って暮らしている父子。
貧しいことは、恥ずかしいことでは無いと考えている父子です。
ケンカをせずに、人を思いやって生きることを旨としています。
ですが、皆と同じものが買えないということは、主人公のティーにとっても辛いことなのでした。

無理して通わせている私立の学校では、お金持ちの子女が車で通学しています。
徒歩で、ドロだらけで通う主人公ティーは、その汚さゆえに、同級生や先生からも疎んじられています。
学校で、ティーのことを心配してくれるのは、そんな先生いないだろ級のチャイナドレスの美人先生なのでした。

父子は、拾って来たもので生計を立てています。
子の必要なモノは父が調達するのが務めであり、子の務めは勉強をすることなのでした。
ゴミ捨て場に埋もれる形（カムフラージュ？）で着陸していたUFOの落し物（？）。
それは、アンテナのような突起のある緑色の丸いボールでした。
出ていた突起を押し込むと、突起は中に沈み込み、次元を超えて命が吹き込まれ（？）、
犬のようなペット（ナナちゃん）に変身したのでした。
このペット、頭の上突起物が出ています。
この突起物から出る不思議な電波（？）は、物質を原子レベルで修復することが出来るのでした。
ですが、修復は命を削ることでもありました。
力を使うと、ウルトラマンのカラータイマーのように突起物が点滅し、体力も消耗するのでした。

ケンカをしても貧乏でも、朝起きると横に寝ていた父親。
それは、永遠に続く繰り返しのように思っていたことでしたが、
父と子が大喧嘩をした翌日。突然の事故で、父親が帰らぬ人となってしまいます。
嘆き悲しむティー。

最後の力を振り絞るようにして、ナナちゃんは、父親の修復をしたのでした。
ティーが朝起きると父親が横に寝ていました。
ですが、ナナちゃんは、命が尽きて、小さな扁平のマスコットになってしまったのです。
いつか甦るトキを信じて、ナナちゃんを首からぶら下げるティーなのでした。

ところが、ある日。
ＵＦＯが飛んできて着陸。
中からは、ナナちゃんと同じ姿形のペットはもちろんのこと、
色々な毛色のナナちゃん状のペット（？）がイッパイ出て来たのでした！

-----------------------------

（感想）

ナナちゃん。
可愛がってやれば、どれだけ喜ぶことか。
なのに、随分と（子どもゆえに？）残酷な仕打ちもしてしまいます。
ですが、従順で逆らうことを知らないナナちゃんは、ティーを慕い、役に立とうと健気に頑張ります。
その挙句、命を落とすことになってしまうのですが…　それは天寿を全うというか、どうも本望だったようです。
ＵＦＯは、わざと、一体のペットを置いていったようです。
ペットは、オタメシ品だったようです。
そして、最後に大量に出て来たペットたち。
ペットによる、地球人洗脳計画の始まり…　なのでしょうか？
ペットを通じて、地球人をバカ化するのか。
ペットを通じて、思いやりを持った人間にするのか。

だって、タダ（無料）ほど恐いことは無いのかもしれませんが、
ＵＦＯは神様の使いで、ペットは、天使なのかもしれませんよね。
なにしろ、先端の突起から出るのは、天使の輪のような電波（？）なのですから…

私も、こんなペット。一匹欲しいです。
凶暴さが無くて従順。とってもプニプニしていて触り心地も良さそうだし…
何よりも、つぶらな瞳が可愛いです！

ゴキブリやウンチ。
ボロボロやドロだらけ。
不潔でゲロゲロなんですが…　まぁ、なんとか…　楽しめてしまいました。
上映時間が８８分は…　短いですね。

あ～、面白かった♪

タグ：ミラクル７号 チャウ・シンチー シュー・チャオ ナナちゃん