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『チェンジリング』 [映画]

この素晴らしい映画が伝えたいことは、「責任」 と 「希望」 です。
脚本、監督、出演者の素晴らしさが余すところなく発揮されている傑作だと思います。
アンジー(アンジェリーナ・ジョリー)は、素晴らしい作品にめぐり逢ったのだと思います。
監督(クリント・イーストウッド)は、素晴らしい脚本(J・マイケル・ストラジンスキー)に出会ったのだと思いました。
観客は、その映画の伝えるメッセージをしっかりと受け取らねばならないと思いました。

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            「ウォルター・コリンズ失踪事件」 1928年12月4日ロサンゼルス・タイムズ

映画は、実際に起こった事件を元にしています。
それは、廃棄される直前のロサンゼルス市役所の事務室から見つけだされた記録でした。
脚本は、社会に大きな変革をもたらしたシングルマザー、クリスティンの実話を元にしています。
この映画が素晴らしいのは、ことの発端から経過、最後の最後まで、実に丁寧に描いていることだと思いました。
クリスティンと同化し、不安で胸を締め付けられ、怒りに震えることでしょう。
しかし、観客としての自分が、決して安全地帯にいないことに気が付きます。
人間として、社会の一員として…  
生きること、大切なものを守ることへの 「責任」 を思い知らされた気がしました。

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1928年代という女性の地位が今ほど確立されていない時代。
働くシングルマザーと一人息子が、身を寄せ合って暮らしていたとき。
突然、子どもが姿を消します。
迅速とも親身ともかけ離れた警察の捜査が続く中、
5ヶ月後に戻って来たとされた子は、身長が7センチも低い子どもでした。

ストレスで身長が縮むことはよくあること。
5ヶ月の間の変化に母親といえども混乱しているのだ。
そんな理不尽ともいえる説明で納得することを言葉巧みに言い含めようとする警察。
警察に盾突く男性は、事情徴収も裁判も無しに殺害され、
警察に盾突く女性は、礼状なしに召喚され、精神病院に送られる。
ロサンゼルスの、そんな時代の実話です。

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これ以上のネタバレは致しません。
娯楽映画ではありません。
心臓の超弱い方は、観ない方が良いかも知れません。
ですが、ぜひとも、映画館で観て欲しい素晴らしい映画だと思いました。

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コメント 8

izunosuke

これ 見たい~!!
映画館で、大きなスクリーンで見たい~

「ベンジャミン・バトン」も「おくりびと」も見たい~
なんでこんなに立て続けにいいのやるのよ~
子育て中で、田舎に住んでるとそうそう映画館いけないんだよ…。
う~ やっぱりDVDになるの待つしかないのかな・・・
か・な・し・い
by izunosuke (2009-02-23 21:38) 

元気

izunosuke さん、こんばんは。
ナイスとコメントをありがとうございます。(^^)v

>なんでこんなに立て続けにいいのやるのよ~

まだ観ぬ傑作も目白押しですよ。慌てない、慌てない。(笑)

確かに。子育て中は、映画は難しいと思います。
今は、DVDが出るまで我慢の時期なのかも。
そのうち、ときが訪れます。

た・の・し・み・に


by 元気 (2009-02-23 22:24) 

ボブ

アンジー、今までの作品とは違ったイメージで楽しみです。
是非見に行きたい作品です。
by ボブ (2009-02-25 00:02) 

元気

>アンジー、今までの作品とは違ったイメージで楽しみです。

うふ。でしょ。
でもね。
やっぱり、アンジーなんですよね。目がね。(笑)
やっぱり、か弱い女にはなれません。
やっぱり、強い女を演じてます。

写真でもお分かりでしょうが、目力、隠しきれません。
主演女優賞、残念でした。
by 元気 (2009-02-26 22:37) 

ボブ

つよい女性って、まさか、ロス市警と銃撃戦を繰り広げるとか?
昨日WANTEDのDVDを見たのでつい・・・
by ボブ (2009-03-01 23:51) 

元気

ボブさん、こんばんは。
大恐慌の頃ですから…
銃撃戦はないです。(残念!?)
銃撃戦(ドンパチ)よりも恐いもの。満載かもよぉ♪




by 元気 (2009-03-02 00:39) 

ボブ

元気さんこんばんは。
やっと観てきました。
期待通りの作品でした。
この役はやっぱりアンジー以外はありえませんね。
本当の強さを見せられた感じです。
by ボブ (2009-03-19 01:54) 

元気

おお、ボブさん、観て来られましたか!
期待通りで良かったです!

本当の強さ。そうなんです。
責任とセットなんですよね。
逃げ出さないこと、諦めないこと。
そのために必要なのが、「強さ」 なのだと思います。
さらには、まわりの人の優しさ、理解、勇気という助けが必要なのだと思いました。

なかなか中身の濃い作品でしたよね。
良い映画でした。


by 元気 (2009-03-19 17:39) 

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